パソコン操作や座りっぱなしでの仕事など長時間同じ体勢でいると、筋肉がこわばって凝りや痛み、ストレスを感じることがありますよね。不調を感じたら放置せずにその場で少しでも改善したいもの。今回は、即効性があり、仕事中や通勤時間などでもすぐに実践できる「手のツボ押し」の効果について、実践法と共にご紹介します。
手のツボ押しの効果
ツボは東洋医学で2000年以上もの間、病気治療に活用され、今ではWHO(世界保健機関)によって全身に361個のツボがあると定義されています。
その中でも特に手のツボは神経を通じて脳と密接につながっていて、効果が大きいとのこと。通勤途中やオフィスなどいつでもどこでも自分で手軽に押せるため、最良のセルフケアといえます。
心身に効く!手のツボ5選
それでは実際に、心身の不調対策に効果を発揮する手のツボを詳しく見ていきましょう。
①合谷(ごうこく)
万能ツボの代表格で、人差し指と親指の骨が交わる部分のくぼみにあります。合谷を押すと、鎮痛効果のあるホルモンが分泌され、痛みだけでなくイライラや不安を抑制する効果が。くぼみの部分に親指の腹を当てて、手首の方に向かってゆっくりと押すようにします。
②労宮(ろうきゅう)
緊張を緩め、自律神経を整える働きがあり、メンタルな悩みを抱える人はぜひ覚えておきたいツボ。手の平の中央に位置し、こぶしを握ったときに中指と薬指の先端の間にあります。ストレスが溜まっている時ほど押すと痛く感じられます。
神門(しんもん)
特に不安感が強い場合におすすめのツボで、手首の横じわの小指側の少しくぼんだ場所にあります。親指を神門にあて、残りの指で手首をつかみ指圧します。不安や不眠、動悸や息切れ、便秘などの改善に効果があります。
小商(しょうしょう)
手の親指の爪の根元にあるツボ。精神的な不安に過敏に反応しない「鈍感力」を養い、花粉症や咳・喉の痛みにも効くともいわれます。親指でもみほぐすように刺激しましょう。
⑤商陽(しょうよう)
人差し指の親指側、爪の角より約3ミリ離れたところにある商陽。人間関係などでのストレスから生じる恐怖を覚えるような不安や、精神面からくる腹痛の解消に効果を発揮します。
ツボ押しの際のポイント
ただむやみに行うよりも、より効果的なツボ押しを行いたいもの。ポイントを見ていきましょう。
①目を閉じ、呼吸と連動させる
1回の指圧の目安は5秒間、呼吸と連動させて行いましょう。目を閉じて、ゆっくりと息を吐きながらツボを押していきます。
意識を内側に集中させ、心の中にあるモヤモヤした気持ちも一緒に押し流すイメージで指圧することで心の落ち着きを取り戻す効果があります。筋肉を緩めてツボにより刺激が入りやすくするため、できるだけ体の力を抜いて意識的にリラックスした状態で行いましょう。
②手を温めて効果アップ
お家で実践できる際などに試してほしいのが、ツボ押しをする前に手を温めること。温めたタオルで手を拭いたり、洗面器に張ったお湯に手の平から手首までを入れて温める「手浴」をしたりするなどの方法があります。
手の血流を良くすることで、ツボ押しの効果をより高めることができます。お気に入りの香りのオイルやクリームなどを用いれば、よりリラックス効果もアップしますよ。
ツボ押しと一緒にいかが?お手軽ストレス解消法
いつでもどこでもできるツボ押しとセットで、よりストレス解消効果を高めるテクニックを取り入れてみましょう。小さな不調を少しずつ解消していくことで、心身に疲れを溜めないカラダになれるはず。
①飲み物を見直す
②“意識的”に片鼻呼吸をしてみる
私たちが毎日約2万回も行っている呼吸は、忙しさや不安感などがあると通常よりも浅く、速くなる傾向にあります。現代人は慢性的に浅い呼吸をしている人が多く、ストレスだけでなく、疲れやダルさなどの不調を引き起こす原因にもなっています。イライラや不安を感じた時は、ツボ押しと一緒に呼吸法と取り入れてみましょう。
「緊張・焦り・イライラは、1分間の“片鼻呼吸法”で即解消!」ストレスや不安に負けない自分でいるためにも、ご紹介した心身に効く手のツボをぜひ覚えていただき、日々の不調対策にぜひ挑戦してみてくださいね。
情報提供元: Tonoel