近年はヨガスタジオが急速に増え、一度はヨガをやったことがあるという方も多いのではないでしょうか?ヨガといえばポーズとイメージされがちですが、ヨガはポーズを行うだけでなく、「私たちが毎日をより幸せに生きる為の方法」を伝えているのがヨガの本質なのです。今回はヨガの根本となる「ヨガ哲学」について、ヨガスクールのディレクターである筆者が解説します。
この記事でお伝えするポイントは次の4つ
1.体を動かすだけがヨガじゃない!ヨガの目的は「幸せ」になること
2.ヨガ哲学はもっと自由に、なりたい自分になる為の知恵やヒントが詰まっている!
3.プロが推薦!「ヨガ哲学」を知りたい人にオススメの本
4.ヨガ哲学をもっと知りたくなったらワークショップや講座に行こう!
体を動かすだけがヨガじゃない!ヨガの目的は「幸せ」になること
多くの人が、ヨガとは体を動かしていくものだと思っていますよね。ヨガという言葉は、インド発祥のサンスクリット語で「繋ぐ」「結びつける」という意味があります。つまり、バラバラなものを一つに繋ぎとめるということなのです。実は私たち自身もバラバラな存在であるとヨガの古い文献である『ヨ-ガ・スートラ』は教えてくれます。
例えばダイエットのために食事をコントロールしようと思っても、心とは裏腹に食べ物の匂いを嗅いだり、イメージしたりすることで、つい食べ過ぎてしまうといった経験は誰にでもありますよね。
このようにバラバラである私たちの五感、体、心そして魂を一つの生命体として繋いでいくこと、それらが調和も持って一つとなった時に、私たちは本当の「幸せ」を手に入れることができるといわれています。
Tonoelでも何度かご紹介している『ヨーガ・スートラ』とは、実は幸せになるための生き方を示したハウツー本なのです。現在も多くの自己啓発本として「幸せ」に生きる為のハウツー本が出版されていますが、紀元前5〜3世紀頃に誕生した『ヨーガ・スートラ』はそのオリジナルともいえるでしょう。
『ヨーガ・スートラ』では、「幸せ」になるための8つのステップを教えてくれています(ヨガの8支則・アシュタンガヨガ)。この8つのステップの中には日々の生き方、人との関わり方やセルフケアの方法が記されています。また具体的な実践方法として、ポーズ(アーサナ)や呼吸法(プラーナヤーマ)、瞑想(ディヤーナ)が語られています。
一般的にヨガだと認識されている「ポーズ」とは、ヨガの世界観を構成するほんの一握りの要素となります。ヨガの目的は、生活や心身を整え、より健康で豊かに人間らしく、そして幸せに生きていくことを目的としているのです。
ヨガ哲学はもっと自由に、なりたい自分になる為の知恵やヒントが詰まっている!
「ヨガ哲学」というと難しいものに感じてしまい、自分とは関係ない世界のことに思えてしまいます。哲学という言葉が固い、難解なイメージを湧き立たせるのかもしれません。「ヨガ哲学」と言うより、「ヨガのコンセプト」や「ヨガ的な考え方」と言った方がより身近に思えるでしょうか?
実はヨガが伝えているメッセージは決して難しいものではなく、とてもシンプルかつ、私たちの日常生活をよりよく生きるためのたくさんのヒントが散りばめられているのです。
体を動かすヨガや呼吸法、瞑想の実践を行うことで、多くのメリットを手に入れることができるのですが、その際に土台となるのが「ヨガ哲学」なのです。これらの実践と共に「ヨガ的な考え方(ヨガ哲学)」を身につけることで、本当になりたい自分に近づけることが可能となるでしょう。
プロが推薦!「ヨガ哲学」を知りたい人にオススメの本
ヨガを通してなりたい自分になるためにもっとヨガを知りたくなったら、ぜひ『ヨーガ・スートラ』を手に取ってみてください。この本は、パタンジャリという賢者によって記された書物です。
「スートラ」とはサンスクリット語で「糸」を意味しており、この本は4章195節から構成され、ひとつひとつの節は短くて詩(=糸)のように表現されています。とはいえ、最初は理解しづらいかもしれませんので、ヨガ哲学初心者の方にもわかりやすい解説本をここでご紹介します。
① 『やさしく学ぶYOGA哲学 ヨーガスートラ』向田 みお 著 2376円(税込)
日本語訳が現代的でとてもわかりやすく、図解説明もあり入門書としてオススメ
② 『図説ヨーガ・スートラ』 伊藤 武著 4860円(税込)
イラスト共に解説してあり深く学びたい方にもオススメ
ヨガ哲学をもっと知りたくなったらワークショップや講座に行こう!
普段通っているヨガレッスンの中にもヨガ哲学のエッセンスが隠れています。ヨガインストラクターの方が話す内容や指導によく耳を傾けてみてください。そしてご紹介した書籍と共にさらにヨガの学びを深めて下さいね。
一方で、ヨガのメッセージは伝統的に先生から弟子へ一対一の口頭にて伝えられてきました。ヨガ哲学をもっと勉強したくなった方はぜひ、専門の講師が行うワークショップや講座に参加し、お話しを聞いてみてください。きっとたくさんの学びや気づきがあり、ヨガ哲学がどうして「幸せになる為の究極のツール」なのかをより理解することができるでしょう。
情報提供元: Tonoel