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琥珀雨さんは、MV、広告、挿絵、各種カット等で活躍されているイラストレーター。普段は〈架空の惑星宇宙やミニチュア、箱庭風の世界観〉を軸に、レトロポップなイラストを制作されています。上2枚の画像は、2022年に北海道で開催された同人誌即売会「コミティア」のカタログ冊子「ティアズマガジン」の表紙になったイラスト。架空の宇宙世界に佇む喫茶店や銭湯が、箱庭・ジオラマ風に詰め込まれています。描き込みが本当に細かくて、眺めているだけで世界観に入り込んでいけそうなイラストですよね。
今回のイラストは、毎月15日の「いちごの日」にちなんだイラストを描こうと思ったのが制作のきっかけなのだそう。
お菓子のチョイスについては、「特に3つにこだわっていた訳ではなく、『イチゴのお菓子のデザインと、女の子を掛け合わせて描いてみたいな』と思い、まずパッと浮かんだのが、子供の頃から大好きだったアポロといちごみるくキャンディとストロベリーチョコレート、この3つでした」と語ってくださいました。
もともとは5~6人の女の子を描いてアイドルグループのようにするつもりだったそうですが、最終的には3人という形に。でもその結果、予想外な感想も寄せられたそうで、「『Perfumeやキャンディーズみたいだね』とお声を頂けて、『なるほどそう捉えてもらえるのか!』と嬉しかったです。目からウロコでした!」と驚いた様子で話してくださいました。確かに、それぞれ同じポーズでいちご柄の衣装を着ていながらも、髪型や小物に個性が出ていて、3人組のアイドルユニットらしさもありますよね!
3人が同じポーズで並んでいる理由には、実はとある背景があったのだそうで、「昔夢中になっていたシールシートやきせかえブックのように『コレクションのように並べて描いてみたらよりレトロな可愛さが出るかも?』と思い描いてみました。結果、幼い頃に好きだったものを無意識にぎゅっと詰めこんだ形になっていましたね…!」と教えてくださいました。昔よく遊びましたよね、着せ替えブック!特に女性は懐かしく感じる人が多いかもしれません。そんなところにもレトロなこだわりが隠されていたんですね。
それぞれの女の子のこだわりポイントについては、「もともとのパッケージデザインの魅力と凄さが大前提」としたうえで、「その中でも象徴的なアポロチョコの三角形型、包装紙に包まれたキャンディーなど、商品の形を模したものをイラストに取り入れたいなと思いました」とデザインを考えていったのだそう。
また、3人をまとまりのある印象にするため、ワンピースの形はお揃いにして、服の柄や小物の形でそれぞれの個性を出したそうで、「アポロ女子の帽子は『絶対この形しかない!』とこだわって描きました。笑」と一番のこだわりポイントも教えてくださいました。「実際にこんなブーツが欲しい」と思いながら描いた、いちごみるくのショートブーツもお気に入りなのだとか。
今回投稿されたイラストのように、普段から女の子もよく描かれるのだという琥珀雨さん。JR東日本の企画「Yamanote Line Museum POP」でJR原宿駅にポスター掲示されたイラスト(左)と、現在(2024年10月)開催中のアートイベント「SPECIAL EXHIBITION “ #Emotions2024″」に展示されているイラスト(右)を見せてくださいました。どちらもレトロポップな雰囲気は残しつつ、それぞれ違った魅力があってかわいいですよね!
女の子を描いていて楽しいところを伺うと、「リアルでは着られない服を身にまとったり行けない場所に行ったり、自分には実現できない願望を、絵の中にとことん詰め込める所に楽しさを見出せています」と語ってくださいました。一方で気を付けていることもあるのだそうで、「絵柄が古くなりすぎないよう、ファッション雑誌や映画などなるべく最新の物に触れてインプットを怠らず、現代の雰囲気やアイテムを少しでも取り入れるように心がけています」と、イラストレーターならではのプロフェッショナルな姿勢を垣間見ることのできる回答が。なるほど、レトロな要素と現代の雰囲気を融合させることでよりイラストの魅力が増し、それが多くの人の心を惹きつけているんですね。
最後に今回の反響について伺うと、「ここまで多くの方から反応をいただけるとは夢にも思わず、生まれて初めて見る数字と反響にとにかく驚きっぱなしでした。 数万のいいねをいただける事とは縁の無い人生だと思っていたので、まさかこんな事が起きるなんて…と動揺しながらも、素直に嬉しく思います!」と喜びを語ってくださいました。
同時に、レトロお菓子の根強い人気と世代を超える圧倒的なパワーを改めて実感したのだそうで、「このレトロお菓子たちのように、時代を超えて長い間誰かの心を惹きつけられるような作品を描けたらいいなと、今回の事がきっかけで大きく新たな目標ができました!ありがとうございました!」と、こちらまでなんだか嬉しくなってしまうようなコメントをいただきました!これからも琥珀雨さんのイラストの魅力が多くの方に広まっていくといいですね。今後の活躍にも期待です!
琥珀雨さんの活動や作品が気になる方は、ぜひSNSのアカウントをチェックしてみてくださいね。琥珀雨さん、ありがとうございました!