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日本政府は化石燃料中心の経済・社会・産業構造をクリーンエネルギー中心に移行させて、経済社会システム全体の変革(グリーン・トランスフォーメーション)を実行するため、GX(グリーン・トランスフォーメーション)実行会議を開催しています。
2024年5月に開催した「GX実行会議」では、2040年を見すえた国家戦略「GX2040ビジョン」を策定する方針が示されるなど、GXに向けた産業・社会構造の転換を目指す取り組みが進められています。
丸善製薬株式会社(広島県尾道市)は2024年6月6日(木)、久井ファーム(広島県三原市久井町)の植物残渣堆肥生産加工場の改修を完了しました。
また、丸善製薬は2024年5月から、新尾道工場(広島県尾道市)の購入電力の全量を中国電力との「再エネ特約」に変更しています。
丸善製薬株式会社は2022年度に、経営ビジョンの実現やSDGsに貢献するため、2050年のあるべき姿・ありたい姿を想い描き、2050年時点の社会像からバックキャストした2050年、2030年までに取り組むべきマテリアリティ(重要テーマ・重要課題)を特定しています。
マテリアリティの特定後は社内外のステークホルダーからの助言なども踏まえながら、各マテリアリティに対する目標やKPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)の設定を実施。2024年度から新たにスタートしている中期経営計画(2024年4月~2030年3月)の重要課題に組み込み、経営とサステナビリティを推進しています。
公式サイト内「SDGs・サステナビリティへの取り組み紹介ページ」では「マテリアリティ」特定のプロセス、各マテリアリティの重要テーマ・重要課題と2030年目標を紹介しています。また、「SDGsへの貢献」として主な取り組みや外部からの評価なども記載しています。
丸善製薬の久井ファームは広島県内3工場で生じた植物残渣の堆肥化を行ってきました。2024年6月6日に設備改修を完了し、より高品質な堆肥を周辺環境に配慮して生産できる体制となりました。
久井ファームでは堆肥生産に必要な空気の常時供給設備と発酵中の堆肥から生じる臭気をオゾンで脱臭する装置を新設。堆肥場全体を囲うことで周辺への臭気の漏れを防ぎます。
また、発酵過程で生じるドリップは排水処理設備で浄化して堆肥の水分調整に使用。そのため、場外への排出がなく、不足する水は雨水を貯留して対応します。
増築した建屋の屋根には、堆肥場で使用する電力をまかなうソーラーパネルを設置しています。
丸善製薬の新尾道工場(広島県尾道市)は2024年5月、購入電力の全てを中国電力との「再エネ特約」とし、電力の100%再エネ化を達成しています。
新尾道工場ではこれまでもソーラーパネルの設置によって157MWhの自家発電を実施(2023年度実績)。今回の全購入電力の再エネ転換によって、工場でのScope2排出量がゼロとなり、電力の100%再エネ化を達成しました。
丸善製薬では従来から取り組んでいる購入電力の100%再エネ化とあわせて、マテリアリティに掲げた『温室効果ガス排出量の削減』の2030年目標『2013年比46%削減を目指す』の達成に向け、「今後とも全社で温室効果ガスの削減に努めて参ります」としています。