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ということで、集まってもらったのは、GO OUT本誌でも度々サバゲー好きを公言している、スタイリスト中島さんとサバ友たち。
とはいえ、紅一点の張替さんは、半年前にフィールドデビューしたばかりの、サバゲー女子予備軍。それでも既にハマりそうってことなので、やっぱり魅力的なアソビなのか?
―まずは、みなさんのサバゲー歴から教えてください。
鈴木「ボクは、もう35年くらいやっていますね。それこそ中2くらいから」
中島「そんなにやってんの?(笑)めちゃくちゃ長い!」
張替「その頃から、今みたいなフィールドってあったんですか?」
中島「ちゃんとしたフィールドが出来てきたのは、20年くらい前じゃないかな」
鈴木「そうですね。それまでは廃工場とか行ってました(笑)」
中島「ジブンも子どもの頃にエアソフトガンで遊んだことはあるけど、サバゲーとしてやりはじめたのは10年くらい前。雑誌の企画で誘われて、そこから一気にハマりました」
張替「私も同じです! 昨年の夏にメディアレンジャーズ(中島さんが所属するチーム)の取材で体験させてもらったら、めっちゃ楽しくて!」
中島「1回やってみるだけでも結構ハマるよね。それまで興味なかったでしょ?」
張替「まったくなかったです(笑)。サバゲーってアソビ自体、よくわかっていなかったし、実際に身体を張って戦うのは怖いなって思っていました」
鈴木「女の子なら特にそう思うよね」
張替「でもドラマの銃撃戦とか好きなのもあるけど、ジブンがそこにいるようなスリリングな状況が、意外とホントに楽しくて! 終わってからも、しばらく余韻に浸っていましたね(笑)」
―確かに、銃撃戦はちょっと怖いイメージあります。実際、どんなアソビなんですか?
中島「やっぱりミリタリーのイメージが、戦争を想起させる部分もあるし、野蛮だっていうヒトもいますよね。でも逆に平和な日本だからこそ、成り立っているアソビなんですよね」
鈴木「それはありますね。そもそもエアソフトガンも含め、日本発祥のものですから」
中島「ボクがよく言うのは、サバゲーは紳士のスポーツってこと。なぜかといえば、ゴルフと同じで、審判がいないんですよ。撃たれたときに当たったかどうかの判断は、すべて自己申告制なんです」
張替「確かに、みなさん撃たれたら、“ヒット!”って、大きな声で言いますもんね。それでフィールドから退場していく。なんか潔いなって思いました」
鈴木「ちなみに、撃たれても申告しないヒトのことを、“ゾンビ”って言うんですよ(笑)」
中島「もちろんソンビ行為はルール違反であり、マナー違反。ゲームが成り立たなくなっちゃうから。それと、知らないヒト同士で集まっても楽しめるのもいいところ」
張替「私は取材でお伺いしましたけど、普段はどうやって集まるんですか?」
中島「フィールドが定例会を開催しているんですよ。それにチームで参加したり。でも1人で来るヒトも多いです。それこそ女の子が1人で来たりとか」
鈴木「女性、増えましたよね。ボクの周りでもサバゲー女子が何人かいますよ。むしろ、女性の方が男よりも根性があって強い(笑)」
張替「意外と運動神経とか関係ないですよね。隠れているだけでも、生き残れるし」
中島「だからビギナーでも楽しめるし、熟練者に勝つこともある」
鈴木「結構、頭脳戦なんですよね。サッカーやバレーのセットプレイに似ているなって思いますよ。それで作戦勝ちすると、めちゃくちゃ嬉しい」
張替「連携プレイの楽しさは、すごく実感しました。初めて会うヒトたちとハイタッチしたり」
鈴木「野球観戦で応援しているチームが、ホームランを打ったときのスタンドに近いよね(笑)」
―意外とアットホームなんですね。具体的にどんなカンジで勝負するんですか?
鈴木「いろんなルールがあるんですよ。例えば、お互いの陣地や真ん中に旗があって、それを取ったら勝ちとか」
中島「大将を決めて、大将首を取ったら勝ちで、各チームが大将を守りながら攻めるとか」
鈴木「救護班がいるメディック戦もありますよね。撃たれたら救護班を呼んで、その場でじゃんけんして、勝てば復活するっていう(笑)」
張替「それ楽しそう! ホントにいろいろあるんですね」
中島「だから1日中遊んでも飽きないんだよね。1ゲーム10〜15分くらいで終わるから、休憩しながら1日で10ゲームくらいかな」
鈴木「フィールド側がエンタメ的に、いろいろ飽きさせない工夫を施してくれたりするんですよ。だから誰でも楽しめるっていう」
張替「フィールドって、全国にどれくらいあるんですか?」
中島「関東だけで100箇所くらいあるかな。森林だったり、ビルの中だったり、いろんなシチュエーションがあるけど」
鈴木「千葉に多いんですよね。なんならサバゲーのフィールドかディスニーランドかってくらい(笑)」
張替「そんなに?(笑) でも私が体験させてもらったのも、千葉の野外フィールドでしたね。久しぶりにアウトドアで遊べて開放的でした」
中島「そう考えたら、やっぱり外遊びの延長だよね! 日帰りで楽しめる気楽なアクティビティ」
鈴木「装備もレンタルできるから、手ぶらで遊びに行けますよ」
中島「しかもゴルフとかと比べると圧倒的にリーズナブル。レンタル代とゲーム代で6000円くらいかな」
鈴木「それで丸1日遊べますからね。朝から夕方までタップリ。なんならナイトゲームもありますよ」
―やっぱりミリタリースタイルのヒトが多いんですか?
中島「いや、そこはもうホントに自由。ポリカーボネート素材のゴーグルさえ着用すれば、あとは好きな格好で問題ないです」
鈴木「アニメのヒーローキャラのコスプレもありだし、スーツで来るヒトもいますよね」
中島「CIAのエージェントみたいな。そういうヒトは小型銃とか持ったりして」
鈴木「セーラー服を着て機関銃を持っている女の子とか(笑)」
張替「えー、おもしろい! みなさんパッチのカスタムもユニークですよね。いろんな種類があって。ちょっと羨ましいなって思いました」
鈴木「いろんな楽しみ方がありますよね。でもみんないたってカジュアル。最近はコテコテの全身ミリタリーの方が珍しいくらい。だから普段着でも違和感ない」
中島「いまのトレンドは、アメリカのタクトレ(タクティカルトレーニング)のスタイルですね。個人的にはアウトドアブランドのタクティカルウエアが好きだけど」
張替「でも昨年の夏はアロハシャツを着られてましたよね?」
中島「夏は暑いからね。でもそれくらいなんでもアリってこと(笑)」
―今日は、お気に入りのウエアも含め、サバゲーにまつわるアイテムを持参してもらいました。
中島「まさに、これもアウトドアのタクティカルなアイテム。アークテリクスのニーパッドがあるんですよ。ヒザをついてペグ打ちできるから、キャンプでも活躍しています」
鈴木「最近はアメリカでもタクティカル系のアイテムが人気みたいですね。ミリタリーよりも警察や民間の装備とか」
中島「そうなんですよ。そんなアメリカで、ちょっとブームになっているのがヴァンズのシューズ。日本未発売モデルもあるけど、1番のお気に入りはヴィブラムソールにセルフカスタムしたモデルかな」
鈴木「ヴィブラムのカスタムは初めて見ました! あと最近はトレランシューズを履くヒトも多いですよね。サロモンとかも人気ある」
張替「ワタシは女性でも扱いやすいエアソフトガンです。昨年の取材で体験させてもらった後に、どうしても欲しくなって、中島さんのオススメで購入しました。早くフィールドで使ってみたいです!」
鈴木「架空銃だけど、それなりに拡張性もあるし、いいサブマシンガンだと思いますよ。ちょっとアウトドアギアっぽいのもいい」
張替「あとはグローブですね。このブランドも中島さんに教えてもらって、調べてみたらピンク色があったので。自転車に乗るときにも使えそうかなって」
中島「メカニクスウエアのグローブは、サバゲーをやっているヒトの8割くらいが持っているからね」
鈴木「ボクはゴーグルの延長で被れるヘルメットです。レンズが曇らないように、内側にファンが付いているんですよ」
張替「いいですね! それも自転車に乗るときに……」
中島「使えないでしょ!(笑)」
鈴木「あとはディズニーランドのピンバッジです。これ、ウエスタンランドの射撃アトラクション、“シューティングギャラリー”の景品なんですよ。満点を取ったら貰えるんです」
中島「あるね! オレも行くと挑戦するけど、満点は取ったことない」
鈴木「そこはサバゲー歴35年で培ったテクニックで」
中島「どこで発揮してんだよ(笑)」
張替「えー、私もやりたくなるかも……」
―せっかくなので、お気に入りのウエアを着用してもらいましょう。
中島「実際にゲームで使うってより、フィールドに行くときのスタイルだったりもしますけど」
鈴木「いや、でもテンションは大切ですからね」
張替「ワタシは、これで次のゲームに参加しようと思ってますよ!」
鈴木「ボクはネイビーシールズのファティーグシャツです。タイガーストライプ柄のモデルに、好きなバンドのパッチでカスタムしました。これはゲームで着用することもあります」
中島「迷彩柄はリアルに使えるからね。カモフラージュって意味では、日本のフィールドでは陸上自衛隊の迷彩が最強だけど。張替さんのは?」
張替「このアウター、メンズモデルなんですけど、推し活をイメージしたデザインで、ペンライトとか入れられるポケットがあるんですよ。収納力が高いから、サバゲーで使えるかなと」
鈴木「これいいじゃん! ポケットにマガジンとか入りそうだし。でもサバゲーで着るのは汚れるから勿体ないよ。キャンプの方がいいんじゃない?」
中島「ジブンのはモッズコートだけど、完全に出オチ用ですね。定例会で集まった知らないヒトからも、いいですね〜って褒められます。モッズといえば英国のスタイルだけど、ドイツなのはご愛嬌ということで(笑)」
鈴木「ブロッケンJr.! これ着ているヒトが前を歩いていたら、間違いなく読み込んじゃいますよ(笑)」
―着用ありがとうございました。では最後に、これを読んでサバゲーに興味が出た方にメッセージをお願いします。
中島「ジブンもそうだけど、体力に自信がないヒトでも楽しめる、ホントに気軽なアクティビティです。スポーツは苦手でも、ちょっとカラダを動かしたいってヒトにやってみてほしい」
張替「思った以上にフィジカルも関係ないから、性別差もあまり感じないですよね。女性がハマるのもわかります」
鈴木「リアルシューティングゲームですよね。その非現実的な世界にジブンが入る感覚を味わってほしいです」
中島「確かに、ホントにゲームの世界。FPSが好きなヒトはハマると思う」
鈴木「それと、ギア好きも間違いなくハマると思いますよ。こだわる部分はいくらでもあるし」
中島「まずアキバあたりに行ってみるのもいいかも。末広町や御徒町はサバゲーショップが多いから、そこで実際にいろんなギアに触れてみてほしい」
鈴木「レンタル装備でゲームに参加したヒトは、だいたい帰りにアキバに立ち寄って、ジブンの銃を買いますからね(笑)」
張替「ワタシ、まさにそのパターンですよ! みんなでお買い物したいです。絶対に楽しそう!」
中島「じゃあ今度3人でアキバに行きますか!」
鈴木「いやいや、フィールドに行きましょうよ(笑)」
張替「確かに(笑)」
ミリタリールックで銃撃戦をするストイックなイメージと違い、ジブンの好きなスタイルでカジュアルに楽しめるサバゲーは、どうやら誰でも気軽に参加できる外遊びのようだ。
新しい趣味を探しているなら、アクティビティの一環としてトライするのもありだし、ギアからキャンプにハマるように、気になるエアソフトガンをキッカケに、”フィールド”に顔を出してみるのもいいかも!
Photo/Taizo Shukuri
The post 「サバゲー」はじつは誰でも楽しめる、案外ハードルの低い外遊びだった。 first appeared on GO OUT WEB.