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涙が出ると免疫力がアップします。その理由は目の粘膜のバリア機能が強化されることと、泣くという行為によるリラックス効果の2つ。ただし、ただ涙を流せばよいというわけではありません。涙が出るシチュエーションによって、その成分は変わるからです。同じ「涙が出る」で何が違うのでしょう?
目にゴミが入ったり玉ねぎを切ったときなどに涙が出ることもありますが、そういった涙は免疫力アップには効果薄です。これらは目の表面を通っている三叉神経が刺激されて涙が出ています。
つまり、副交感神経が働いて涙が出るのではないため、免疫力がアップしないというわけ。免疫力アップには、気持ちや感情がこもって涙が出ることが重要なのです。
さらに、感情のこもった涙と機械的に流す涙では、成分が違っています。一般的な涙の成分は98%が水分で、そのほかにタンパク質や脂分、塩分などが含まれているもの。じつは、ただ神経が刺激されて出る涙よりも、感情の高ぶりによって出る涙のほうがタンパク質が20~25%も多く、成分が濃いことがわかっているのです。
しかも、感情によって出る涙だけに含まれる物質もあります。コルチゾールというストレスホルモンも、体の外に出ていってくれるのです。ストレスに反応して増えるホルモンがコルチゾール。感情の涙を流すと、このコルチゾールも一緒に排出されるのです。
実際に日本医科大学では、関節リウマチの女性患者20人に落語の人情噺を聞いて泣いてもらい、その前後の血液データを比較。すると、ストレスホルモンのコルチゾール値が、涙が出たあとでは明らかに下がっていたのです。
とはいえ、大人になると涙が出るような機会はあまりありません。そこで、感情の涙が出るよい方法を紹介しましょう。悲しいムードのある音楽をかけたり、過去に自分が感動したドラマを見たりと、自分なりに感情が高まるような過去の思い出やグッズを身の回りに揃えておくのです。
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