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スポーツ選手によく見られる安静時に脈拍数が少なくなる状態や、レントゲン撮影すると拡大して大きくなった心臓は「スポーツ心臓」と呼ばれます。スポーツ心臓は、1回心拍出量の増加と左心室の変化が機能的特徴です。スポーツ心臓について詳しく見ていきましょう。
一般的に人間の心臓は、1分間に60回ほど拍動するものです。これが1分間の脈拍数が40回以下になると、それは徐脈性不整脈という病気。ただし、心臓を鍛えているスポーツ選手は例外です。
スポーツ心臓の機能的な特徴としては、大きく2つあります。1つは1回心拍出量の増加です。心臓の容積が増加することで、血液量が増加するとともに心筋のパワーがアップ。1回で送り出せる血液の量が増加します。このため、結果的に安静時は脈拍数が低下するわけです。
スポーツ心臓のもう1つの特徴が、左心室の変化。持久系のスポーツ選手は左心室壁の厚さは一般人と変わりませんが、左心室の容積は増加します。また、瞬発系のスポーツ選手は左心室壁が厚くなるのです。
心臓は血液を循環させるポンプの役割を担っていますが、右心房・右心室・左心房・左心室の4つの部屋から構成されています。
心臓から送り出される血液循環のルートは2つ。1つは左心室の収縮によって大動脈から送り出された血液が、脳や内臓、筋肉や皮膚などの組織に運ばれて、大静脈に集まって右心房に戻るのが体循環です。
もう1つは右心室から肺動脈により肺に送られ、肺静脈を経て左心房に戻る肺循環になります。このように、体全体に血液を送る役目を果たすのが左心室。だからこそスポーツ心臓は、左心室に変化が現れるのです。
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