示談を終えたスキャンダルが同時期に明らかになった坂本勇人選手と香川照之氏…2人の "状況の違い" に関して私なりの意見を書いてみた
下手なことを書いたら大火事になってしまう危険性の高い “物件”ゆえ、本音を申せばあまり触れたくはないのだけれど、あえて今日は只今話題沸騰中の巨人・坂本内野手について言及してみたい。
9月10日、『文春オンライン』はジャイアンツの看板選手である坂本勇人(33)が起こした女性トラブルの詳細を報道。交際相手とのLINEでの生々しいやりとりや、妊娠した女性に「おろすならおろすで早いほうがいいやろ?」と、朗らかに中絶を迫る音声までが添えられた仰天スクープであり、しかも、その女性はショックのあまり自殺未遂を起こしたという。
一応、すでに示談で解決済みとはいえ、これら一連のショッキングな内容に、ネット上(のみ)では坂本選手に対する猛烈な批判が殺到──そして、そのバッシングの声のなかには、やはりつい先日に銀座のクラブで性加害騒動を起こした俳優の香川照之(56)と比較する論調のものが散見された。おおよそ的にかいつまめば、
「(坂本)同様に示談は終えているのに、なんで香川だけがCMほかすべてを失って、いっぽうの坂本選手はお咎めなしで、まだのうのうと試合に出場しているのか?」
……といったニュアンスである。
もちろん、どちらの行為も断じて許されるものではない。ヒトとして下衆極まりない愚行・蛮行であることに間違いない──と、前提したうえで、仮に、双方の “非モラル度数”が同程度だとするならば……たしかに、一定数のネット住民たちが(少なくとも)現時点での坂本選手と香川との “状況”の差に不公平感を抱くのも無理はない。
しかしながら、私はこう考えざるを得ない。「スポーツ界と芸能界を同じ壇上で語るべきではない」──いや、これじゃあ、いらん誤解を招いてしまうだろう。正確な表現をすれば、
「プロ野球界と芸能界を同じ壇上で語るのは至極困難である」
……と。
「香川照之はすべてを失った」とはよく言われる。が、実際のところは(示談済みゆえ)法を破っているわけではないので、イメージダウンを避けて企業がこぞってCMを引き上げたり起用を見送るのは当然ではあるものの、たとえば、スポンサーの意向があまり影響しない映画界や歌舞伎界における本職の「役者業」はまだ残されている……はず。ただ、スキャンダル以前は「CM出演ランキング」の上位に毎年名を連ねるほどの “売れっ子”であったため、「失ったもの」が「多すぎる」ように見えてしまうだけなのではなかろうか。
もしかしたら、坂本選手だって数日後数週間後には、出演中のCMはすべて降板を余儀なくされるのかもしれない(※坂本選手が出演しているCMを私は一つも知らないのだが)。野球ファン以外の注目も集まるWBCの日本代表も無理かもしれない。でも、(とりあえず)本職の「プロ野球」 “だけ”には、一応まだ “毎日”出場し続けている。つまりがそういうことなのだ……と思う。
「子どもに夢を与える野球選手もイメージは大切でしょ!」
……って反論もあるだろう。ごもっともである。そんななか、しれっと試合に出続けていて、しかも報道翌日の広島戦でも3安打の大活躍を果たしてしまうような坂本選手の厚顔無恥と紙一重の強靭なメンタル、さらにジャイアンツ球団のぬるま湯体質を心底から憂うなら、球場に足を運んだ観客みずからが、なんらかの行動を起こすしかないのではないか?
巨人ファンが背番号6の坂本Tシャツを破り捨てるのもいいだろう。「坂本退場!」とダンボールに手描きしたメッセージボードを掲げ、テレビカメラに向けるのもいいだろう。コロナ禍じゃなければ、阪神ファンが「この××野郎!」と口汚くヤジるのも、今回のケースにかぎってはアリだという見方もできなくはない。
正直なところ、私には坂本選手が、今後どうなっていくのか、どうなるべきなのか……その「予測」も真の「正解」も導き出すことができない。その最終的なジャッジはジャイアンツファン……ひいては野球ファンが、幾分かの時間をかけてじっくりと下すしかない……ような気がする。
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