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アパレル店員から人材派遣会社を立ち上げた私は今、青山で結婚相談所を営んでいます。なので、かねてからビジネスと恋愛の両面で会話やコミュニケーションの大切さを説いています。「ビジネスと恋愛で評価される自己紹介は違う」とお伝えした前回に引き続き、今回は雑談下手な人にピッタリな、初対面でも話を尽きさせない会話術を教えましょう。
■「無趣味」でもいいんです
婚活現場でド定番の質問といえば、「趣味は?」「休日の過ごし方は?」。ビジネスの場でもアイスブレイクに、プライベートの過ごし方を軽くお話しすることってありますよね。あなたは、何と答えていますか?
よくお聞きするのがこんな答えです。
いえいえ、分かりますよ。男も女も日々忙しく働いているのが現代社会。「毎日疲れ切って、趣味なんて持つヒマありませんよ……」「っていうか、その休日を割いて、ここ数年ずーっと婚活しているんですけど?」なんて方が多いでしょうね。
あと、ゲームや漫画については、「本当に好きで同じ趣味を持つ人と仲良くなりたい」ならOKですが、「大して好きでもない、ただのヒマつぶし」ならここで言わなくてもいいんじゃない? とは思います(いまだにオタクはイヤ……という人も多いので)。
「こんなとき、カフェめぐり、映画や舞台鑑賞、アウトドア、料理みたいな異性ウケがよく、さわやかな趣味があればなぁ……でも、嘘をついてもボロが出そうだし……」なんて考えて黙ってしまう? それはもったいない。だって、趣味という趣味はなくても、毎日ただ何もせずじっとしているわけではないでしょう。大事なのは伝え方です。こんな風に伝えてみてはいかがでしょうか。
■「テレビ観て、寝てます」のウマい言い方
「平日は夜まで仕事なので、家に帰ると21時くらい。奥さんや彼女もいないので、家に仕事を持って帰ることもありますね。お風呂に入れば、もう23時くらいでしょ? そこから深夜番組を観て、まとめサイトを読んでいたらあっという間に深夜になっちゃって、急いで寝る(笑)。お恥ずかしい話、いつもそんな感じです」
平日の夜、または、休日の様子を「時系列」で話すのです。どうってことないことこそ、言葉にして伝えるのです。とくに男性諸君。「えーっと、テレビ観て、寝てます」で終わらせていませんか?
「趣味という趣味はないんですよ。たまに釣りに……といっても、もう半年も前(笑)。本当のところ、金曜日は後輩の相談を受けがてら軽く飲みにいくこともあるので、土曜は昼ごろ起きます。ワイシャツを洗濯して、シンクに溜まった食器を洗って、軽く食事を作って。午後はだいたい、ネットフリックスで映画、DAZNでスポーツ中継を観ています。夜もそのままゆっくり晩酌か、学生時代の友人と大衆居酒屋に行くこともあるかな?」
「土日は、ふだんできないことをやってるかな。時計や靴を磨いたり、ワイシャツをクリーニングに出したり。自分でアイロンをかけていたんだけど、5枚で2時間くらいかかっちゃって諦めた(笑)。うち1日は、朝からジムに行ったり、友達と飲みにいったり。で、もう1日は体調を整えたいからゆっくり。そんな感じです」
――どうですか? なんてことない日常なのに、時系列に伝えるだけで相手の生活が想像できませんか。「なんとなく、いい人なんだろうなぁ」と感じませんか。婚活では、日常生活を想像できないと破談につながるくらい、こうした会話が大事なのです。
■「エロ動画」は「海外ドラマ」に脳内変換
男性の皆さんに気をつけていただきたいのは、間違っても「エロ動画を観てる」なんてストレートに言わないこと。とりあえず海外ドラマが無難。そんなに詳しくなくても、スカパーやネットフリックスのひとつでも契約しておけばOKです(笑)。
出会いの場や婚活の場合、「彼女や奥さん(彼氏や旦那さん)がいたらこうなんだけど……」と、“今フリーです”アピールするのも手。男性の場合、「改めて、つまんないことしてるなぁ」など、ちょっぴり哀愁を漂わせると、女性は母性本能をくすぐられます。逆に女性は悲観的になりすぎると、過剰に結婚を焦っているように思われて逆効果。自立して暮らしているとお話ししましょう。
「趣味というほどじゃないけど、海外ドラマを観たり、ソファでゆっくり本を読んだりするのは好きですね。あとは、普段できない細かなお掃除をしています。お気に入りの服をおしゃれ着洗いしたり、クッションやカーテンを洗ったりすると、2~3回洗濯を回すことになって、案外時間がかかっちゃう。なんだか主婦みたい。本当は自分のだけじゃなく、旦那さんの分もやってあげたいな」
■「モテる自慢」はやっちゃダメ
女性同士だとレストランやカフェの情報交換は盛り上がりますが、外食ばかりのイメージを持たれるのも避けたいところ。とりわけお酒の話は「ガラの悪い、生活の乱れた、金のかかりそうな女」と思われる可能性もあるので、注意すべきです。
また、男性と夜遊びしたり、「女子会」と称して散財したり、合コンに明け暮れたりするようなイメージもマイナス。モテる自慢をしたがる女性って多いのですが、それ逆効果です。かといって、ウケ狙いのモテないアピールもいりません。事実をありのままに、でも、自分の得する伝え方で話せばいいんです。
バブリー世代のアラフィフ男性は、奥さんや彼女にかっこいいところを見せたい人が多いです。一方で、30代くらいの男性は家庭的な一面を見せることに抵抗がありません。
惣菜を作り置いたり、家庭料理をさっと作れたり、身の回りを自分で整えられる人は初対面でも好印象。ぜひ「無趣味」で終わらせず、いい印象を残してみましょう! それでも話し方がわからない人には、私が教えてあげてもよくってよ。