- 週間ランキング
分散型ホテルは、 一定地域や集落に点在している空き家や歴史的建物をリノベーションしてネットワーク化し、ひとつの宿泊施設として再生したホテル・宿泊施設 のことを言います。
古民家や空き家、空き店舗などを利用するケースが多く、 1棟貸しが主 となっています。
発祥は、イタリアで生まれた地域活性化の取り組み「アルベルゴ・ディフーゾ(分散型宿泊施設)」になっており、「地域再生」と「新しい旅のスタイル」のニーズが合致して誕生した宿泊施設。
まるで住まうように滞在をしながらも、非日常の自由な時間を過ごすことができ、日本でも注目を集めています 。
分散型のホテルのメリットとしては、次のようなことがあります。
一方、分散型ホテルのデメリットとしては、以下のとおりです。
分散型ホテルは、その地域一体をひとつの宿泊施設としているため、 普通のホテルでは味わえない、その地域に溶け込むような特別な非日常を味わえる のが特徴。
地元の人たちに触れる機会が多く、普通に旅行をしていたのでは触れることがないような、 その土地の人たちの温かさや文化などに触れることができるのが魅力 です。
分散型ホテルは1棟貸しタイプが多いため、他人に気兼ねなく過ごせたり、家族やグループ利用に便利だったりするほか、 感染症対策にもなる というメリットもあります。
ただし、フロント棟やレストランなどは客室から離れていることが多く、時としては不便に感じることも。
また、それぞれの分散型ホテルには、 通常のホテルよりも強いコンセプトがあるため、そのコンセプトと自分の好みが合致していなければ楽しめない というデメリットもあります。
客室は古い建物をリノベーションしていることが多いので、段差が多いなど小さな子どもやお年寄りには向かない場合も あります。バスルームにバスタブがないタイプなどもあるので注意が必要。
ホテルによっては施設やサービスが充実しており、高級リゾートのようなタイプもあるので、事前にチェックして自分の希望に合ったところを見つけてくださいね。
最近関西でも続々と増えてきている分散型ホテルの中でも、おすすめ4選をご紹介します。
「篠山城下町ホテルNIPPONIA」は、 日本における分散型ホテルの先駆けとなったホテル です。
丹波篠山の篠山城跡の城下町に点在する7棟の古民家をリノベーションし、町全体をホテルに見立てた新しい形のリゾートホテル。
客室は、元お茶屋や元蔵などそれぞれに雰囲気があり、ペットと宿泊可能な客室も用意されています 。
城下町には多くの史跡や文化財が残っているほか、昔ながらの雑貨屋やカフェ、駄菓子屋などもあり、懐かしい雰囲気。時間ごとに変わる町の風景が楽しめるのは、宿泊者ならではです。
食事は、チェックインもおこなうフロント棟の「ONAE棟」内のレストランで、 丹波篠山の食材で作る「テロワールエナチュール」をテーマにしたフレンチを味わえますよ 。
https://www.sasayamastay.jp/
「HOTEL VMG RESORT KYOTO」は、 京都の人気観光地・東山の町全体をホテルに見立てた全3室の小規模分散型ホテルで す。
客室は、歴史ある邸宅や鴨川沿いの文化財、平安神宮の名勝神苑という京都にある歴史的な施設をリノベーションしており、歴史的な背景を残しつつもモダンで快適な空間。 宿泊自体が文化体験となる宿泊施設 です。
朝食は平安神宮内にある朝食ラウンジで庭園を眺めながら楽しめ、夕食は自由にお店を探すことができるほか、提携するグループレストランを利用することもできます。
また、 フリードリンクやコンシェルジュサービスなどのサービスが充実しており、贅沢な滞在を叶えてくれますよ 。
https://www.vmg.co.jp/venues/kyoto/
「HOTEL 講 大津百町」は、大津市の中心部にある アーケード商店街や旧東海道沿いに点在する町屋をリノベーションした「街に泊まって、食べて、飲んで、買って」がコンセプトの分散型ホテル です。
築100年以上の歴史ある町屋をリノベーションし、 北欧家具を中心に配した和と北欧が融合するラグジュアリー空間 へと生まれ変わらせました。
客室は1棟貸し5棟、部屋割りタイプ2棟8室があり、 ひとり旅からファミリー旅行まで幅広く対応 。
国の有形文化財に登録されている建物や風情のある町屋に囲まれた旧東海道沿いに佇フロント棟・近江屋では、 鰻茶漬けを中心とした近江の味を楽しめる朝食を用意(事前予約制 )。
近江屋から徒歩1分の茶屋では、無料でコーヒーやハーブティー、クッキーを楽しめます。
琵琶湖で獲れた淡水魚を販売する鮮魚店などの市民の生活から、比叡山延暦寺などの観光名所まで見どころが多く、充実した時間を過ごせますよ。
https://hotel-koo.com/
「SEKAI HOTEL」は、 大阪・布施にある下町情緒あふれる商店街をまるごとホテルに見立てた分散型ホテル です。
レトロな商店街に点在する 空き店舗をリノベーションした7棟の1棟貸しスタイルの宿泊施設 になっています。
大阪の繁華街へのアクセスも抜群ですが、 銭湯でゆっくり旅の疲れを癒し、小腹がすいたら食べ歩きを楽しむ、純喫茶で朝食を味わうなど、商店街の中だけでも大阪を存分に満喫できる のが魅力。
地元の人たちとふれ合い、 まるでそこに住んでいるかのような非日常を楽しめる と人気を集めています。
https://www.sekaihotel.jp/area/fuse/
分散型ホテルは、その地域をまるごと楽しむことができる新しいスタイルのホテルです。
普通の宿泊ではなかなか知ることができないその地域の人や文化に触れることができ、素敵な出会いや発見があること間違いなし!
次の関西の旅は、分散型ホテルで地域とつながる特別な宿泊を体験してみませんか?
出典・参考
余暇プランナー
フリーライターのpomekko(ポメっこ)と申します。アパレル業界、ネイリストの経験を持ち、旅とおしゃれ、美味しいものが大好き。今はガレットとクレープにはまっています。奈良在住ですが、大阪・京都に詳しく、休日は大阪や京都にいることが多いです。みなさんが、「楽しそう」「参考になった」と思ってもらえる情報を発信できるよう頑張ります。