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むくみの原因のひとつに食事や生活習慣があり、食べ物で対策することが可能です。
むくみ解消に役立つ食べ物や、むくみを起こさない対策について知り、つらいむくみから解放されましょう。
今回の記事では「むくみ解消に役立つ食べ物」について、管理栄養士が解説します。
むくみとは、皮下組織(皮膚の下部)に余分な水分がたまった状態です。
なんらかの原因で血管から水分が流れ出てしまったり、血管やリンパ管に水分がうまく戻らなかったりすることで、むくみを引き起こします。
むくみの原因に病気や薬の影響もありますが、日常によくみられる軽度のむくみは誰にでも起こりうるもので、原因によっては食事が解消に役立つものもあります。
まずはむくみ解消の食べ物を知る前に、むくみを起こす原因となるNG習慣を見てみましょう。
塩分(ナトリウム)は水分をため込む働きがあり、摂りすぎによりむくみの原因となります。
塩分を摂りすぎて体内のナトリウム濃度が高まると、薄めようとして水分をとり込む作用が働きます。
結果、体に水分が過剰にある状態となり、むくみとなるのです。
麺類を汁まで飲み干す方、外食やコンビニ食の多い方、濃い味付けを好む方、食事(おかず)の量が多い方は塩分摂取量が多い傾向にあるため、注意しましょう。
野菜や果物の食べる量が少ない方は、カリウムの摂取量が少ないと考えられるため、むくみを起こしやすい状態を作っています。
カリウムはナトリウムが尿中に排出されるのを促す働きがあるため、不足するとむくみの原因を作ることが考えられます。
ご飯、麺、パンなど、糖質に偏った食事ではタンパク質が不足し、むくみの原因となることがあります。
タンパク質は肝臓でアルブミンとなり、血液中で水分を保持する役割があります。
タンパク質の摂取が長期的に不足し、血中アルブミン濃度が低下すると、水分を血液中に維持できなくなって水分が漏れ出てしまうのです。
通常の食生活をしている方は、むくみを起こすほどのタンパク質不足の心配はありませんが、極端に偏った食生活を送っている方は気を付けましょう。
お酒により血液中のアルコール濃度が高まると、血管が広がり水分が漏れ出てしまい、むくみを起こしやすくなることが知られています。
またおつまみで塩辛いものを食べると、塩分によるむくみも起こりやすくなります。
運動不足では血液の流れが滞りやすくなります。
またふくらはぎの筋肉は、血液を心臓に押し戻すのを助けてくれますが、筋力が低下しているとポンプ機能がうまく働かず、足に水分がたまりやすくなります。
むくみの原因はさまざまですが、中でも「塩分の摂りすぎ」「野菜や果物不足」によるむくみは、カリウムを摂ることが予防や解消につながります。
当てはまる方は下記に紹介する食べ物を取り入れて、むくみ解消を図ってみましょう。
よく食べられるものを中心に、多い順にランキング形式で紹介します。
続けて特徴や取り入れ方のコツを紹介します。
さつまいもは食べる量が多いこともあり、よく食べるものの中ではカリウムの量が優れており、むくみ解消に役立ちます。
間食や主食の代わりに取り入れるとよいでしょう。
野菜の中でもほうれん草はカリウムが豊富で、むくみ解消に取り入れたい食べ物です。
冷凍ほうれん草でもカリウムは十分に摂取できるため、上手に活用しましょう。
100gあたりの含有量を比較すると、里芋のカリウムはさつま芋より優れています。
里芋も冷凍のものでもOKなため、煮物やみそ汁などにぜひ取り入れてみてください。
野菜の栄養を丸ごと摂れる、にんじんジュースもカリウムが豊富です。
むくみが気になったときに、スーパーやコンビニで手軽に手に入るのもうれしいですね。
夏が旬のモロヘイヤは、カリウムをはじめとしたさまざまな栄養素がたっぷり含まれています。
旬の時期は、さっと茹でてお浸しや炒め物などに活用してみましょう。
トマトジュースも手軽なカリウム補給にぴったりで、むくみ解消を助けてくれます。
ただし、食塩が入っているものは反対にむくみを起こす原因となるため、食塩無添加のものを選びましょう。
小松菜はカリウムをたくさん摂れ、1年中比較的安価に手に入りやすいのもうれしい野菜です。
カリウムは水溶性の栄養素であるため、茹でるよりはレンジ調理や炒め物がおすすめです。和え物やおひたし、炒め物にしてみましょう。
さまざまな野菜をとれる野菜ジュースも、手軽にカリウムを補給できむくみ解消に役立ちます。
野菜だけで作られたものの方がカリウムの量が豊富な傾向があるため、果物が入っていないものを選ぶようにしてみてください。
アボカドは少量でもカリウムを補給でき、むくみ解消に取り入れたい食べ物です。
アボカドは調理によるカリウムの流出が少ないため、効率的に補給できます。
果物の中でもカリウムが豊富なバナナは、むくみが気になる朝に取り入れるのもよいでしょう。皮を剥くだけで手軽に食べられるのもうれしいポイントです。
ドライフルーツは水分量が少ない分、栄養豊富なものが多いのですが、中でもドライマンゴーはカリウムを多く含んでいます。
むくみを解消したいときの間食として取り入れてみるのもよいでしょう。
キウイフルーツはカリウムが含まれむくみ解消に役立つだけでなく、ビタミンCが豊富で美容にもよい果物です。
グリーンとゴールドがありますが、カリウム含有量は変わらないためどちらでもOKです。
納豆などの大豆製品にもカリウムが含まれます。毎日取り入れることで、むくみ解消だけでなく、予防にもつながりますよ。
小豆は栄養豊富なことが知られていますが、カリウムをたっぷり摂りたいときにも役立ちます。
市販のものでもよいのですが、自分で小豆を茹でて作ってもOKです。茹で汁にもカリウムが流れ出ているため、あわせてとるのもよいでしょう。
枝豆は手軽にカリウムを摂りたいときにぴったりです。おつまみとして取り入れると、翌朝のむくみ軽減に役立ちます。
カリウムを摂るほかにも、むくみを起こさないよう普段から対策することが大切です。
女性の生理前~生理中のむくみは、ホルモンの影響で水分をため込みやすくなっているため仕方のない部分もあるのですが、下記の対策を試してみることで、むくみの緩和につながるでしょう。
普段から、むくみの原因となる塩分控えめを意識してみましょう。
塩分控えめというと「味気のない減塩食」を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、まずは塩分の多いものを食べる回数を減らしてみることが減塩の第一歩です。
【塩分の多い食べ物の例】
麺類(インスタントラーメンやうどんなど)、練り製品(ちくわ、かまぼこなど)、肉加工品(ウインナー、ベーコン、ハムなど)、レトルト食品、漬物、スナック菓子
主食、主菜(タンパク源)、副菜(野菜)を揃えた、バランスのよい食事を心がけましょう。
3つを揃えることで、むくみ対策となるタンパク質やカリウムをしっかりと補えます。タンパク質は毎食取り入れたいため、下記を参考にしてみてください。
【タンパク質を含む食べ物】
卵、豆腐、納豆、肉、魚、牛乳、乳製品
ふくらはぎの筋肉を鍛えることで、血液の循環がよくなり、むくみ対策となります。
ウォーキングやスクワットなどの下半身を使う運動はもちろん、エレベーターを使わずに階段を使うなど、日常生活の中で取り入れる方法でもOKです。
特に夕方の足のむくみが気になる方は、意識して行ってみましょう。
体を温めることで血液の流れがスムーズになるため、むくみが起きにくくなります。
常温の飲み物を飲む、靴下やレッグウォーマーなどで下半身を温めるなどの工夫をしてみましょう。
今回の記事では「むくみ解消に役立つ食べ物」について、管理栄養士が解説しました。
日常で起こるむくみには、食べ物や食事、生活習慣の見直しで解消や予防が可能です。
ただし、むくみがひどいとき、長引くときは、病気が隠れている可能性も考えられるため、医療機関の受診を検討しましょう。
むくみを解消したいときにおすすめの食べ物を使ったレシピを3つご紹介します。
カリウムが豊富なさつまいもは、そのまま食べるのもよいのですが、グラタンにするとおかずにもなります。
パスタソースを使って簡単に作れるのがうれしいレシピです。
さつまいもグラタン
さつまいも、パスタソースの素(クリーム系)、パルメザンチーズ、ドライパセリ
調理時間:20分
カリウムをたっぷり摂れる小松菜と、タンパク質を補給できる卵を組み合わせています。
小松菜はサッと炒めて、栄養素の損失が少なくなるようにしてみましょう。
小松菜の卵とじ
小松菜、卵、○しょうゆ、○みりん、○酒、○和風だしの素(顆粒)
調理時間:10分
カリウムを摂れるアボカドと納豆を使った、むくみ解消に役立つレシピです。
簡単に作れるため、朝ご飯にもぴったりです。
アボカド納豆
アボカド、納豆、きざみ海苔、○納豆付属のタレ、○ごま油
調理時間:10分