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「なんだか体調がいつもと違う…」「風邪じゃないけど気になる症状がある…」そんなことはありませんか?
もしかするとその気になる症状、何かのアレルゲンによるアレルギー症状かもしれません。
日常の中で突然起こるアレルギーには、様々な種類があります。
健やかな毎日を送るため、「アレルギーにはどんな種類があり、何をすれば対策がとれるのか」正しい知識を持っておく必要があります。
今回の記事では、現役薬剤師が「アレルギーの種類とそれぞれの対策について」解説します。
なぜ私たちの身体でアレルギーは起こるのでしょうか。
また、どんな種類があるのでしょうか。
アレルギーが起こる理由とアレルギーの種類ついて見ていきましょう。
アレルギーとは、体に入ってきた物質が「自分の体に必要がない」と自己免疫が過剰に反応し、体に危害を与えてしまう病態です。
アレルギーの発症は個人差が強く、遺伝、小麦類や糖質などを摂り過ぎているといった日頃の食生活にも左右されます。
また、疲れやストレスが溜まっていると体のバリア機能が低下し、元気な時には現れないアレルギーが発症してしまう可能性もあります。
アレルギーは大きく分けて4つの種類があります(5種類に分類される場合もあります)。
Ⅰ型、Ⅱ型、Ⅲ型、Ⅳ型にアレルギーの種類は分類されているので、それぞれの特徴についてまとめています。
Ⅰ型アレルギーには、花粉症やアトピー性皮膚炎、蕁麻疹、気管支喘息、アナフィラキシーショックなどが含まれます。
即時型のアレルギーで、早ければ30分以内にアレルギー症状が表れます。
アレルギーによっては、血圧低下などの循環器症状や気管や咽頭の浮腫により呼吸困難が起こることがあるので注意が必要です。
Ⅱ型アレルギーは、主に血液疾患に伴うアレルギーです。
自己免疫性溶血性貧血、白血球減少症、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)などがあります。
Ⅲ型アレルギーは、アレルギー反応に伴い作られた自己抗体が体の細胞や組織を攻撃し障害をもたらすアレルギーです。
関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、急性糸球体腎炎などがあります。
Ⅳ型は、遅延型アレルギーと呼ばれ、24~48時間で発症することが多いです。
接触性皮膚炎、造影剤アレルギー、臓器移植後の拒絶反応、ベーチェット病などがあります。
アレルギーには様々な種類があります。
身近で起こり得るアレルギーと対策について解説していきます。
花粉症は、飛沫している花粉に体が反応し生じるアレルギーです。
花粉症はⅠ型アレルギーに分類されます。
厚生労働省によると、国民の約25%は花粉症とのことです。
症状は主に、鼻炎(鼻閉、鼻水)、くしゃみ、喘息、結膜炎、皮膚の痒み、湿疹、微熱、倦怠感などが挙げられます。
対策は主に薬物治療です。
まだアレルギー症状が出ていない季節からアレルギー症状の出る植物のアレルギー物質を体内で慣れさせる治療や、抗アレルギー薬を服用しておくことで、体が強いアレルギー反応を示しにくくなります。
また、マスクやメガネなど、体の皮膚のバリア機能の低い粘膜部分(眼、口腔内など)を覆い守ることで、アレルギー物質の花粉が体内に入ってくるのを防ぎ、体内に入る量を減らすことができます。
点眼薬や点鼻薬など、局所作用の薬で対応できない場合は、抗アレルギー薬を内服します。
的確な花粉症の 治療のために
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000077514.pdf
動物アレルギーとは、動物の毛や唾液、毛に付着しているダニなどにアレルギー反応が出ることです。
症状としては花粉症と同じような鼻炎(鼻閉、鼻水)、くしゃみ、喘息、結膜炎、皮膚の痒み、湿疹、微熱、倦怠感という症状が現れます。
対策は主に薬物治療です。
動物アレルギーがある方は、一度病院でどの動物に出やすいのか検査してもらうと安心です。
特定の食べ物を摂取することで、場合によってはアレルギーが起こることがあります。
えび、かに、小麦、そば、 卵、乳、落花生、ピーナッツは、アレルギー症状が出た際重篤化しやすいため「特定原材料」として表示が義務付けられています。
アーモンド、あわび、いか、 いくら、オレンジ、キウイフルーツ、 牛肉、 豚肉、鶏肉、くるみ、ごま、さけ、 さば、大豆、バナナ、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチンは、「特定原材料」として表示を推奨されている食材です。
上記以外にもアサリや牡蠣、ホタテなどの貝類、イクラなどの魚卵、イカやタコ、スイカ、メロン、セロリ、じゃがいも、さつまいも、たけのこ、とうもろこし、パセリ、ほうれん草といった野菜、アルコールにアレルギー症状が出る方もいます。
これらの食品を食べて気になる症状が出る方は、一度しっかり検査をすることをおすすめします。
食物アレルギー
https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/kenkou/ryumachi/dl/jouhou01-08.pdf
アレルギーかどうか知るためには、病院で血液検査を行います。
あらゆる種類のアレルギーを持っているかどうかが分かります。
しかし、血液検査では分からない症状がアレルギーということもあるので、摂取した際に体が反応する物質には注意が必要です。
今回の記事では「アレルギーの種類と対策について」現役薬剤師が解説しました。
アレルギーには様々な種類や原因があることが分かりましたね。
日頃から体調を整えアレルギーの起こりにくい体作りをしつつ、症状が出る場合は何にアレルギーが出ているのか考え対策できるようにしていきましょう。
自身にどのようなアレルギーがあるのか、正しく正確に知ることが第一の対策です。