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毎日家族が通り、お客さんを招き入れる場所でもある玄関。利用頻度が高く人目に触れやすい場所だからこそ、キレイにしておきたいですよね。でも靴箱からイヤなニオイがただよってきて、玄関の空気もなんだかどんより……なんてこと、ありませんか?靴箱のニオイの原因や、消臭方法を知り、快適な玄関をキープしましょう。
靴箱のニオイは主に2つあります。
まず一番の原因は、靴。靴から繁殖した雑菌やカビによって、ニオイが発生してしまいます。
履いた後の靴は、汚れや汗を吸収しています。汗を含んだ靴を湿気のあるまま靴箱に入れると、乾燥がなかなかされずに、そこから雑菌が繁殖し、悪臭が発生するというわけです。
扉のある靴箱は密封されているので、ニオイや湿気がこもりやすい場所です。雨の日に履いて濡れた靴をそのまま収納してしまうと、板にも湿気や汚れがつき、カビや雑菌が増殖する絶好の場所になってしまいます。
また雨の日以外でも、ニオイが発生した靴をそのまま収納することで、靴箱内の収納板にもニオイが移ります。これはタバコを吸っている人の隣にいると、自分の服も臭くなってしまうのと同じこと。
靴箱に移ってしまったニオイは、たとえニオイの元である靴を取り出しても、靴箱に残ったままになってしまいます。
玄関をイヤなニオイで充満させないためには、ニオイが発生する前の予防が大切。ニオイを予防する方法をいくつか紹介します。
足から出る汗は、1日でコップ1杯分といわれるほど。靴を脱いだらすぐしまわずに、玄関やベランダで乾かしましょう。風通しのよい場所で陰干しをするのがベストです。
直射日光があたる天日干しは、靴が変色したり劣化したりすることもあるので気をつけて。またベランダで干した靴は、何日も出しっぱなしにすると靴が劣化しやすくなるため、寝る前には収納しましょう。
干すついでに、靴の中をサッと拭いておくのもオススメです。市販の消臭スプレーをかけてもよいでしょう。
足の裏には常在菌がたくさんいて、この菌も汗や垢をエサとして分解し、靴自体から悪臭を引き起こしていきます。繁殖が抑えられるよう、アルコールを含んだテッシュなどを使ってサッと拭き取ると、ただ干すだけよりもニオイが抑えられます。
玄関は換気回数も少なく、湿気が籠りやすい場所。週に1回程度、晴れた日には、下駄箱の扉を半日開けておくことをオススメします。また、たくさんの靴をギュウギュウに入れこまず、空気が回りやすいように、靴と靴のスペースは少しあけて収納することも大切です。
靴箱の掃除は、半年に1回くらいのペースで構いません。衣替えのときに靴箱も掃除する習慣をつくると、忘れずに掃除できそうですね。
1. 収納している靴を外に出す
2. 空になった靴箱から、掃除機やホウキを使い砂やホコリなどのゴミをとる
3. アルコール除菌スプレーやエタノールを雑巾に含ませて拭く
4. 拭き終わったら、扉はしばらく開けてしっかり乾かす
アルコールスプレーやエタノールは菌を死滅させるので、水で拭くよりも靴箱を清潔に保つことができます。
掃除をしてもこもってしまうニオイには、消臭剤を使いましょう。靴箱の中に入れておくと、ニオイが随分と軽減されます。
ではどんな消臭剤を置けば靴箱のイヤなニオイが解消されるのでしょうか?靴箱のニオイを軽減させる効果があるものは以下の通りです。
一番手っ取り早く消臭できるのが市販のもの。スプレータイプ、液体やビーズ、ゼリー状の置き型タイプなどがあります。
シートタイプのものは消臭と除湿を兼ね備えており、靴の下に敷くため靴の汚れが棚につくことを防ぐメリットも。
なお消臭剤を選ぶ時は香りだけでごまかす芳香剤ではなく、ニオイの元から消してくれる消臭や脱臭効果のあるものを選びましょう。また除菌や除湿などの効果が合わさったものを選んだ方がお得です。
重曹には湿気を吸ってくれたり、ニオイを消してくれたりする作用のほか、静菌作用もあります。
使い方は簡単。適度な深さのある容器に重曹を入れ、靴箱の中に置くだけです。重曹の量にも多少左右されますが、おおむね2〜3ヶ月ほど効果が持続します。重曹が固まってきたら、交換しましょう。
透明のガラス瓶にいれると見た目も可愛くて、交換時期(重曹が固まってきているかどうか)もわかりやすいのでオススメです。なお、アルミニウムの容器に入れると化学反応を起こしてしまうので、ご注意を。
重曹パワーをしっかり発揮したいのであれば、紙コップやお茶のパックに入れると、通気性があるためその分ニオイの吸収力が強まります。
また置く際には、誤って倒してもこぼさないような工夫をしましょう。入れ物の上に通気性の良いキッチンペーパーやガーゼを被せて、ゴムや紐で縛って置くと安心ですよ。
木炭も消臭効果があります。これは炭の中にあるミクロサイズの無数の穴がニオイを吸着し、消臭効果を発揮するため。炭の中でも備長炭や竹炭がオススメです。
炭を消臭に使う場合は、靴箱の各棚に100g程度を置きましょう。そのまま置いてもよし、通気性の良い布にくるんでもよし。効果がなくなってきたら、お湯で洗ったり、直射日光を避けて陰干しをすると効果は元にもどります。
ずっと使っていると劣化して効果がなくなってくるので、その時は新しい炭と交換してください。
飲み終わった後の茶殻にも、実は消臭効果があります。お茶に含まれているカテキンが抗菌、消臭効果を発揮するのです。天日干しにしたり、電子レンジでチンしたりして、しっかりと乾燥させてから使いましょう。
湿っていると茶殻自体にカビが生えやすくなるので注意してください。また乾燥させた茶殼は、固まりやすいのでよくほぐしてから使いましょう。
ティーパックタイプのお茶なら、そのまま外で吊るして乾燥でき、そのまま使えるので、とても楽チンです。使い方は重曹と同じですが、1週間くらいで交換していきましょう。コーヒーの出がらしも同じような方法で使えますが、消臭効果は茶殼のほうがあるようです。
ケーキを買ったときなどに付いてくる保冷剤。そのまま捨ててしまったり、冷凍庫の中で溜まったりしていませんか?いらない保冷剤は消臭剤として再利用できます。
保冷剤は高吸水性ポリマーという成分でできています。この高吸水性ポリマーの表面には凸凹がたくさんあり、その部分がニオイを吸着してくれるのです。なお冷凍しても硬くならないもの、溶けるとジェル状ではなく液体になるものは、高吸水性ポリマーが入ってない可能性があるので、使えません。
作り方は重曹と同じ。透明の容器に水性ペンで色をつけ、その中に保冷剤のジェルを入れてみると、見た目も綺麗なオブジェとなりますよ。簡単に作れるので靴箱以外にトイレや玄関に置いてみても。
重曹や茶殻の手作り消臭剤は、お茶のパックなどに小分けして入れ、それぞれを靴の中に忍ばせる方法も。また手作りの消臭剤に、ハッカ油やアロマオイルを2〜3滴垂らして使うと、芳香剤代わりにもなります。ハッカ油やアロマオイルの種類によっては、抗菌作用もあるので一石二鳥ですね。
さらに消臭効果はないですが、お菓子などに付いていた乾燥剤を靴の中に入れておくと、除湿効果があるのでニオイの予防に役立ちますよ。
ニオイは空気よりも重い性質があるので、下の方にこもっていきます。そのため消臭剤は靴箱の中でも低い場所に置くことをオススメします。手作りの消臭剤や小さなものは、できれば棚ごとに置くほうが効果的です。
靴箱を閉めっぱなしにしておくと、ニオイだけでなく靴にカビが生えてしまうことも。日々の除湿と、定期的な換気と掃除で、ニオイのない綺麗な玄関で日々を過ごしましょう。
制作協力:株式会社CaSy