SNSや企業キャンペーンなどで現金が当選したらもらったらお金に税金はかかるの?

何かと話題になっている前澤社長のお金を配る企画にもたくさんの方が応募しているようです。もし当たったら税金はどうなるのか?ファイナンシャルプランナーが解説します。


SNSなどの現金プレゼントキャンペーンに当たったら税金はかかるの?


定期的に行われているお金配り企画。毎回多くのフォロワーが注目している


株式会社スタートトゥデイの社長・前澤友作(@yousuck2020)さんがSNS上でフォロワー数増加に合わせてお金を配りますという企画で話題になっています。個人だけでなく企業のキャンペーンも含めてSNSでは現金プレゼントなど様々な企画が行われていますが、当たったら嬉しい反面、税金はどうなるのか気になりませんか?どのような扱いになるのか、解説します。

課税所得300万円の人が100万円当たった場合で比較してみましょう。


個人が個人にプレゼントする場合…贈与税で税金0円



Instagramアカウントで前澤さん個人からフォロワー個人へ配る場合、個人間の贈与扱いになります。贈与税は1年間(1月1日から12月31日まで)で110万円までは非課税で受け取ることができるので、他の人からの贈与がなければ100万円当選したとしても非課税枠の範囲になります。


企業が広告効果を兼ねてプレゼントする場合…一時所得で税金2万5000円


企業のプレゼントキャンペーンや、競馬で万馬券を当てた場合は、思いがけない一時的な所得として「一時所得」となります。

一時所得の税金は、(利益-50万円)×1/2した金額に税率をかけて計算します。

100万円なら(100-50)×1/2=25万円

25万円×税率が税金。

課税所得300万円ほどなら10%なので25000円税金がかかります。

※日本は累進課税制度という収入が多ければ税率が高くなる仕組みで所得に応じて5~45%の所得税率となっています。

所得ごとの税率はこちら:

 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm



何かの報酬・対価として100万円もらった場合…雑所得扱いで税金10万円


副業としての原稿料、講演料、ネットオークションの売上げなどの報酬・対価として受取る収入は雑所得となります。今回、前澤さんの現金プレゼントキャンペーンはInstagramをフォローすることが条件でした。その対価が100万円と考えるのは妥当ではありません。当選したお金が雑所得になるケースはあまり考えられないといえるでしょう。

万一雑所得扱いになった場合、(総収入金額 - 必要経費)×税率となり、先ほどの課税所得300万円の人のケースと同様に10%の税率とすると

(100万円-0円)×10%=10万円の税金となります。

必要経費については、例えばネットで応募する場合、通信料がかかったとしてもほぼゼロなので必要経費0円として計算します。ハガキで応募した場合は、ハガキ代63円が必要経費となります。


最近話題のあの給付金は?宝くじは?


コロナ給付金は税金かかる?



お金がもらえる最近の身近な話題としては新型コロナの影響で一人10万円もらえる「特別定額給付金」。急激な収入減などを支援するという目的を考慮して非課税となっています。

いっぽう、事業者向けの「持続化給付金」もあります。こちらは支援が目的ですが課税対象です。


宝くじの税金は?



大金が当たるといえば宝くじですが、実は当選金に税金はかかりません。「宝くじ号」と書かれている献血や健康診断ができる車を見たことはありませんか?宝くじの運営母体は自治体で、購入額の4割ほどが税金として納められています。ですから、二重課税になってしまうため、当選金にも税金がかからないのです。


思いがけずお金をもらったら、まずは税務署で確認しよう


思いがけないことでもらったお金でも、どのような扱いになるかで税金がかかるか非課税なのか変わってきます。わからないことがあれば曖昧なままにせず、管轄の税務署に確認することが大切です。

また、TwitterなどのSNSを見ていると現金を配ると見せて結局配らないという詐欺も横行しています。個人情報はとても大切なものです。安易に応募して詐欺にあわないよう気をつけましょう。


情報提供元: トクバイニュース
記事名:「 SNSなどの現金プレゼントキャンペーンに当たったら税金はかかるの?