- 週間ランキング
株式会社トクバイが運営する投稿サイト「トクバイみんなのカフェ」にて、「100%グレープフルーツジュースが売ってない?? 」という投稿がありました。
投稿は2018年5月3日ですが、その後もコメントが寄せられおり、TwitterなどのSNSを見てみても、「グレープフルーツジュースが売っていない」「他のジュースより高い」とちょっとした話題となっています。
編集部で実際にスーパーに足を運んだところ、1リットル100円程度の価格帯の紙パックジュースで「りんご」「オレンジ」「ぶどう」は販売されているものの、確かにグレープフルーツジュースがありません。もう少し上の価格帯の「トロピカーナ」などのブランドではグレープフルーツ味があるものの、現状について「100%果汁飲料の世界No.1ブランド」のトロピカーナに聞いてみました。
「昨年アメリカ・フロリダ州を襲ったハリケーンの影響で、グレープフルーツ果汁は世界的に需給がひっ迫し、流通量の減少と価格の大幅な上昇が起こりました」との回答です。
2017年9月、フロリダ州を超大型ハリケーン「イルマ」が直撃。その結果、農業は大きなダメージを受けたといいます。ハリケーンの通り道となったのはかんきつ類を栽培している地域で、果実の落下や倒木など甚大な被害を与えました。その中にグレープフルーツの産地も含まれていたのです。
トロピカーナ広報担当によると、「ハリケーンの影響による流通量減少と価格上昇の傾向は現在も続いており、トロピカーナ社でも果汁調達に苦労しています。価格上昇の影響で厳しい状況ですが、全社一丸となったコスト削減等で何とか対応しています」。
消費者としては、商品価格の値上げが心配なところですが、「原料価格は商品価格の重要な要素の一つですが、弊社では商品の価格は様々な観点から総合的に決めております。また、現時点ではお答えできる状況ではございません」との回答。
日本におけるグレープフルーツの輸入先は、アメリカと南アフリカで大部分を占めています。アメリカの中でも主要産地となるフロリダでのグレープフルーツ生産量は前年と比較し、4~5割減少とされています。
そこで気になるのがスーパーの青果売り場の状況。グレープフルーツの価格はどうなっているのでしょうか。今後の影響が気になりますね。スーパー「イオン」を展開するイオンリテール株式会社に聞いてみました。
すると、「5月~11月はフロリダ産ではなく南アフリカ産のグレープフルーツを販売しており、フロリダ産の生産量減の影響は受けていません」とのこと。よって、販売価格も前年並みといいます。消費者としてはほっと一安心ですね。「近くのスーパーでグレープフルーツジュースが買えない! 」とお困りの方は、家庭で作ってみるのもよいかもしれません。