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約30年前に普及し始めた太陽光発電は、12年前の2012年に政府の「固定価格買取制度」(FIT)が導⼊されてから、事業者が急増し広がり始めた。太陽光パネルの耐⽤年数は20年から30年ほどのため、近年、耐⽤年数を超えるものが増えており、使⽤済パネルの排出⾒込量が増加し始めている。使⽤済パネルの排出はまだ本格化してはいないが、現在でも施⼯不良や⾃然災害による損壊、設備変更に伴うパネルの交換等により、2018年の時点で約4,400tが排出され、年々増加している。今後の排出⾒込量については、環境省が実施した推計では、製品寿命を25年とすると2039年には約78万t、産業廃棄物の最終処分量の6%になると⾒込んでいる。また、前提条件は異なるが、資源エネルギー庁が公表した推計では、2035〜2037年頃にピークを迎え、年間約17〜28万t、産業廃棄物の最終処分量の1.7%に相当する量になると予想されている。更に、2025年4⽉から、東京都では⼀般住宅での太陽光パネルの設置が義務化されるため、より多くの家庭が直⾯する問題でもあり、他の⾃治体も設置の義務化に追従する可能性があることから、推計を下回ることはないと思われる。このような事柄を踏まえ、経済産業省が2022年7⽉から太陽光発電設備の廃棄に伴う撤去費⽤の積み⽴てを義務付けることになった。そこで、桜⽊総建では、作る責任に真摯に向き合い、安易な埋⽴や、違法な処理、不法投棄を抑⽌する⼀助になることを⽬指し、千葉県で初の、太陽光パネル専⾨のリユース、リサイクル業を⾏うという。
私達は、未来の環境保全と地⽅創⽣の⼀翼を担うことを掲げ⾏動しています。太陽光パネルは貴重な資源をもとに製作されていて、設置事業者として、安全にリユース・リサイクルを促進することが私達の義務だと思っています。今回の新事業を開始するにあたり県や市の担当者をはじめ多くの⽅々からのご⽀援やご協⼒いただいた事に感謝し、ご恩送りの気持ちを地域の活性化に協⼒することで、より良い地域発展に尽⼒したいと思います。そして社会的に正しい設計と施⼯、リパワリングと撤去⼯事、そしてリユース・リサイクル。循環型で⼀貫したご提案が可能な強みを活かして、社員と家族が成⻑できる職場づくりを⽬指します。また、今後の⽬標として雇⽤の促進を図ると共に地域の特性を活かした農業、農地の保全活動や地域の伝統⾏事等の保守にも積極的に参画する所存です。
2009年から2012年まで実施された余剰電力買取制度や、その後の固定価格買取制度で一気に広がりを見せた太陽光発電。政府の政策に呼応し、現在も各地で太陽光発電の事業が行われているが、課題も多い。その一つが、この先、大量に排出される太陽光パネルの問題だ。懸念する声が多くあげられる中で、桜木総建は、設置するだけではなく、しっかりリユース・リサイクルを行い、資源を大切に、そして未来へとつながる取組を行っている。カーボンニュートラルな社会を目指す中で、一人ひとりができることは小さいかもしれないが、こうしたサービスを利用することで未来への一歩につなげたい。