歯列矯正といえば、ひと昔前は針金を用いた器具を装着し矯正治療を行う「ワイヤー矯正」を思い浮かべるひとが多かったが、近年では治療用のマウスピースを装着することで徐々に歯並びを改善していく「マウスピース矯正」が高い人気を集めています。手軽さが魅力のマウスピース矯正だが、矯正治療としての実際の効果はどの程度のものなのだろうか?そこで今回、矯正歯科治療を中心に虫歯や歯周病の治療、入れ歯やインプラントを使った治療、審美素材を使った治療にも対応し、口元の健康美を追求する目白歯科矯正歯科(https://mejiro.gr.jp/)は、マウスピース矯正経験者を対象に「マウスピース矯正の実態」に関する調査を実施した。

マウスピース矯正を始めたきっかけは?【日常生活への影響の少なさ】という理由から選んだ人が約33%

はじめに「マウスピース矯正を始めた理由やきっかけは何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、『前歯が出ていた(33.3%)』と回答した人が最も多く、次いで『嚙み合わせが悪かった(31.5%)』『全体的に歯並びが乱れていた(31.2%)』『八重歯が目立った(18.6%)』『顎関節痛、頭痛(9.2%)』『受け口になっていた(8.1%)』と続き、見た目の理由から矯正を選ぶ人が最も多い結果となった。美しい歯並びは外見に対するポジティブな影響をもたらすことが多く、そういった理由から始めた人も多いのではないだろうか。また見た目だけではなく、嚙み合わせが悪いということも物が咬みにくかったり顎関節症や肩こり、片頭痛を引き起こすことがあるので、快適な生活を追求するために矯正を選ぶ人も多いようだ。 では、どのような理由からマウスピース矯正を選んだのだろうか。

「マウスピース矯正を選んだ理由は何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、『日常生活への影響が少ないと思った(32.6%)』と回答した人が最も多く、次いで『治療器具が目立たなくて良いと思った(24.7%)』『現在主流の矯正方法だと思った(24.5%)』『医師に勧められた(24.4%)』『治療の痛みが少ないと思った(20.2%)』『ワイヤーでの矯正はしたくなかった(16.2%)』と続いた。どうやら、見た目や日常への影響度を重要視されている人が多いようだ。

マウスピース矯正の特徴は、透明であるため周囲の人に気づかれにくいということ。表側のワイヤー矯正という治療もあるが、これだとどうしても矯正をしているということがわかってしまう。やはり見た目を重視するからこそ矯正治療をしているという人が多い中で、器具が目立つのがイヤという理由からマウスピース矯正を選ぶ人が多いのではないだろうか。

また、日常への影響度に関しては患者が食事や歯磨きを行う際に簡単にマウスピースを外すことができるため、口腔ケアや食事に対する制約が少ないという大きな利点があり、そういった観点から選ばれているということも多いと想定できる。表側のワイヤー矯正では、装置が目立ってしまうことや食事制限や歯磨きが大変なことから矯正治療を躊躇していた人が、マウスピース矯正を選んでいるのだろう。

マウスピース矯正はいつから始めた?費用や治療内容についても徹底解剖

次に「マウスピース矯正を始めたのは何歳の時ですか?」と質問したところ、『23~30歳(22.9%)』と回答した人が最も多く、次いで『19~22歳(14.8%)』『6〜12歳(13.7%)』と続いた。マウスピース矯正は、比較的若い年代の時期に始める人が多い傾向があるようだ。若い年齢から矯正を始めれば、その分キレイな歯並びで過ごせる人生も長くなる。特に新たな出会いが増える大学生や新社会人となる年代は、しっかりお金をかけてでも自分のコンプレックスを克服したい、自信を持ちたいと考える人が多いと想定できる。ただ一方で、41歳以上で始める人が全体の8.6%とあり、マウスピース矯正が若い年齢の人だけの治療ではなく、幅広い年代で選ばれていることもわかった。

次に「マウスピース矯正にかかった費用はどれくらいですか?」と質問したところ、約半数が『40万円未満(48.5%)』という結果になった。『40万円以上』をひとくくりとすると約半分の51.5%となり、40万円が分岐点となるようだ。

続いて「治療に関してはどこまで対応してもらいましたか?」と質問したところ、『部分的(気になるところのみ)(52.7%)』『全体(噛み合わせまで)(47.3%)』と大きな差はなく、約半数が費用を安く抑えて気になるところだけの部分矯正治療を行っているようだ。

全体矯正、部分矯正はそれぞれメリット、デメリットがあり、例えば全体矯正は対応できる歯並びが広く、軽度の歯並びの乱れから重度のものまで幅広い症例に対応可能だが、費用や治療期間は長くかかってしまう。また全体矯正では抜歯をともなう矯正にも対応可能であり、抜歯をすることで歯の移動スペースを十分に確保できるため、歯並びの改善だけでなく、出っ歯によって突き出ていた口元(口ゴボ)の改善にもつながる。

部分矯正は全体矯正と比較して治療期間が早くて安いという特徴があるが、噛み合わせの不具合や口元を大きくさげる治療はできないため、全体矯正を選ばれる人が約半数いたのではないだろうか。

ズバリ、マウスピース矯正の満足度は?不満を抱えている方が約7%という結果に

続いて「マウスピース矯正の満足度を教えてください」と質問したところ、下記のような結果になった。
『とても満足(21.3%)』
『満足(44.0%)』
『どちらともいえない(27.8%)』
『不満(4.7%)』
『かなり不満(2.2%)』

治療別の満足度を見てみると、『とても満足(21.3%)』『満足(44.0%)』と回答いただいた人は
『全体矯正(66.4%)』
『部分矯正(64.3%)』
と全体矯正の方が若干多い結果となった。

費用別の満足度を見てみると『とても満足(21.3%)』『満足(44.0%)』と回答いただいた人は
『70万円以上(69.3%)』
『40万円未満(66.5%)』
『40万円~70万円未満(63.1%)』
と、70万円以上かけているひとが最も満足度が高い結果となった。

マウスピース矯正経験者からすると、全体矯正で費用を適正にかけて治している人が最も満足度が高かった結果となった一方で、マウスピース矯正に不満を持っている人も一定数いることが判明した。

「マウスピース矯正に関して不満を感じている点は何ですか?」と質問したところ、『治療期間が長かった(23.8%)』と回答した人が最も多く、次いで『思い通りの仕上がりにならなかった(20.6%)』『治療器具の手入れが面倒だった(16.1%)』『噛み合わせが治らなかった(11.8%)』『気になる部分が治らなかった(10.9%)』と続いた。そこで、もう少し具体的に不満点を聞いてみた。

■マウスピース矯正の不満について、具体的に教えてください
・単純に気持ち悪いし手入れが面倒。 外食などでわざわざ外すのも面倒(30代/女性/岡山県)
・手軽にできると思ったが、思った以上に時間も手間もかかった(30代/女性/東京都)
・毎日洗浄するのが大変で、特に出先での手入れに困った(30代/男性/東京都) 
・期待していたほど治らなかった(40代/男性/岩手県)

マウスピース矯正は種類によるが、1日20時間程度の装着が必要だ。食事や歯磨きの時、お仕事でどうしても必要な時以外はマウスピースを外してはならない。マウスピースを時間通りに使えなかった場合には、思い通りの仕上がりにならなかったり治療期間が長引いてしまう。また部分矯正では咬み合わせを治せないこともあったり、前歯を大きくさげることができないので、治療を始める前に歯科医師に十分に説明してもらうことが重要だ。

【調査概要】「マウスピース矯正の実態」に関する実態調査
調査期間/2023年11月15日(水)~2023年11月16日(木)
調査方法/リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
調査人数/1,006人
調査対象/調査回答時にマウスピース矯正経験者であると回答したモニター
モニター提供元/ゼネラルリサーチ

今回の調査で、日常生活への影響が少ないことを理由にマウスピース矯正を始めた人が多いことが明らかになり、かかった費用については40万円以上と回答した人が半数以上となった。また、約65%の人が満足していると回答し、その中でも全体矯正で費用を適正にかけて治している人が最も満足度が高かった結果となった。

一方不満な点については、治療期間の長さや理想の仕上がりにならなかった点を挙げる人が多かった。マウスピース矯正は歯科医師が「正しい適応診断を行えるか」によって仕上がりが大きく変わるといわれている。例えば、マウスピース矯正治療のひとつであるインビザラインは治療実績によってランクがあり、そういったところを参考にするのもよいかもしれない。

情報提供元: 舌肥