日本では昨年、炭酸水とビールを好きな濃さで割って楽しむ商品『ビアボール』が発売され話題になりましたが、同じアジア圏の台湾では氷をいれて飲むビールが販売されているのをご存じですか?


それは、東京にも店舗を構える台湾発クラフトビールブルワリー・臺虎精釀/Taihu Brewingの「9.99%シリーズ」

日本にも上陸していて、味の異なる商品がバリエーション豊かに販売されています。そこで今回は、その中から5種類を選んでテイスティングしてみました。これからの暑い季節にピッタリな楽しみ方を、ご紹介します。


台湾発!Taihu Brewingの「9.99」シリーズとは


「Taihu Brewing 9.99シリーズ」は、アルコール度数9.99%のAleタイプ。国内大手ビールのアルコール度数が5%前後なのに比べると倍近くの数値となります。

特徴的なのは、その味わいと飲み方。

は、カクテルにインスパイアされたものが多く、原料にカカオ豆を使ったものや、ヨーグルトを使ったものなど、モルトとホップだけでは出せない個性的でチャレンジングなラインナップ。

飲み方は、氷をいれたグラスにビール(発泡酒)を注ぐスタイルが提案されています。珍しい飲み方ですが、これは臺虎精釀のクラフトビールの楽しみ方の1つ。氷をいれることで、高アルコールのドリンクがキリっと冷え飲みやすくなるのと、時間の経過による変化も楽しめます。


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氷を入れて飲むビールをテイスティング


9.99シリーズの中から、次の5種類を飲み比べてみました。
写真左から
・SANGRÍA DE CERVEZA(サングリア ド セルベッサ)/放閃格利亞
・COW-BAE FIZZ(カウベイフィズ)/靠杯⾶斯
・SAKURA SURGE(サクラサージ)/櫻浪
・SEX AND THE COSMOPOLITAN(セックスアンドザコスモポリタン)/柯夢脫單
・LOVER'S REVENGE(ラバーズ リベンジ)/愛⼈的復仇
氷をいれたグラスに、冷蔵庫で冷やしていた500ml缶をあけて注いでいきます。


SANGRÍA DE CERVEZA(サングリア ド セルベッサ)/放閃格利亞

フレーバードワインであるサングリアをビールで再現したという「SANGRÍA DE CERVEZA」。ブドウ、リンゴ、オレンジの⽢酸っぱさと⾚ワインを連想する渋みが柔らかな炭酸感と一緒に楽しめます。

果実の香りと氷で冷えていてすっきり飲みやすいFruited Aleで、9.99%のアルコール感をあまり感じさせません。

好みでフレッシュフルーツを添えると、見映えや味がより華やぎそうです。


COW-BAE FIZZ(カウベイフィズ)/靠杯⾶斯

ウイスキーベースのカクテル・ジンフィズにインスパイアされた「COW-BAE FIZZ」は、原料にヨーグルトとオレンジフラワーウォーターが使われています。

濁りのある液色で泡は短時間で消えていきます。⼝当たりは滑らか。酸味は強くなく、乳酸飲料を思わせる味わいです。

今回、氷を使わずストレートでも飲んでみましたが、ストレートの飲み方で一番美味しく感じたのがCOW-BAE FIZZでした。氷で割るよりもより濃厚でクリーミーな印象になります。


SAKURA SURGE(サクラサージ)/櫻浪

桜の花びらが波になって舞うアーティスティックなボトルデザインの「SAKURA SURGE」。⼝で楽しむお花⾒をテーマに、桜の塩漬け、いちご、ライチ、ザクロを使って醸造されています。

氷の入ったグラスを光にかざすとピンクゴールドの液色がきらりと輝きます。エナジードリンクと近い飲み心地を感じたのは、原料に使用されている食塩がアクセントになっているからかもしれません。

氷だけでなく、ソーダやトニックなど炭酸感を追加するアレンジもおススメです。


SEX AND THE COSMOPOLITAN(セックスアンドザコスモポリタン)/柯夢脫單

クランベリーの⽢味、レモンによる柑橘系特有の明るいあと味が特徴的な「SEX AND THE COSMOPOLITAN」。

カクテルグラスの中に浸かる女性のイラスト缶をあけると、可愛らしいローズピンクの液色でバラの香りも漂います。

氷を入れることで⽢酸っぱさがより際立つように感じました。


LOVER'S REVENGE(ラバーズ リベンジ)/愛⼈的復仇

台湾の表記で『愛⼈的復仇』(=恋人の復讐)というインパクトのあるネーミングの「LOVER'S REVENGE」は、液色と味のギャップも楽しめる不思議なFruited Ale。他の4本との違いが一番はっきり感じられる1本です。


⼝に含んだ瞬間にピリッと辛いペッパーを舌に感じました。赤唐辛子とカカオ豆を原料に使っていて、芳醇なダークチョコレートを思わせます。

1口目よりも2口目と、飲み進めるほどに辛みが喉を刺激します。パーティーなど皆でシェアして飲むと、いろんな驚きや感想で盛り上がりそう


一緒に食べたいおつまみは?


パプリカカップのディップ2種

9.99シリーズは、食後に飲みたくなるカクテルテイストのラインナップですが、氷と一緒に飲むことで濃さを調整することもできるのでおつまみや食事に合わせることもできます。

台湾料理とのペアリングや、気軽につまめるパーティーレシピとの相性が良さそう。

今回ご紹介するパプリカカップのディップは、色味の鮮やかなパプリカをカップにした見た目にも楽しげなメニューです。

新玉ねぎの水気をよく切っておくことが、美味しく仕上げるポイント!クラッカーを添えてパーティータイムのお好きなタイミングでお召し上がりください。

このレシピを見る!

一緒に聴きたい音楽は?



“エジソン” 水曜日のカンパネラ

「ビールに氷を入れるなんて、邪道じゃないか!」そんな風に考えてしまう人に対しても、「これは新しい発明なのかも!?」と、頭を柔軟にビールに向き合わせてくれる1曲です。

リズムと勢いのあるボーカルにのって、グラスに氷とビールをいれたら、踊るように自由に飲んでみて下さい。

パーティーソングとして皆で口ずさめるキャッチ―なメロディが、タイフーブルーイングの9.99シリーズによく合います。

割って楽しむ、新感覚のビール体験


クラフトビールのスタイルが世界中で様々あるように、ビールの飲み方にもバリエーションがあっていいのかもしれません。

国の気候や、飲む際のシチュエーションに応じて新しい飲み方が生まれ、それらを自由に選べることは自然な流れに感じますし、醸造家や醸造所から発信される飲み方の提案に対して、興味を持ってまずは1杯飲んでみたくなるのはビールファンの性とも言えます。

台湾からの氷を入れて楽しむムーブメントが、今後日本でどう受けいれられるのか。今回紹介した5本以外にも9.99シリーズはリリースされていますので、ぜひ体験してみて下さい。

 Taihu Brewing『9.99シリーズ』

〇アルコール度数:9.99%


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情報提供元: ビール女子
記事名:「 氷をいれて飲むビール!台湾で人気のタイフーブルーイング『9.99』5種飲んでみた