あなたは、ビールとコーヒーの素敵な出会いを体験したことがありますか?

今年6年目を迎える「NW Coffee Beer Invitational(ノースウェスト・コーヒービール招待大会)」は、地元のクラフトビール醸造所とクラフトコーヒー焙煎所がコラボして作る「コーヒービール」のフェスティバル。数あるポートランドのビールフェスティバルの中でも、ポートランドらしいユニークなイベントです。
ポートランド在住の東リカが、写真と共にレポートしていきます!



20種類のコーヒービール

会場は住宅街にある「グースホローイン」というパブの敷地内に立てられた簡易テント。前売り券はなく、会場で$20を支払うと試飲用のグラスと10杯分のチケット、プログラムが手渡されます。


会場では、ポートランドを中心とした20のブルワリーが、それぞれコーヒー焙煎所とチームを組んで作り上げたコーヒービールを試飲することができます。


会期は、1月26日土曜日の12時から19時まで。冬場のポートランドには珍しく青空が広がり、到着した13時頃には、すでに外でビールを楽しむ人の姿も。赤ちゃんや子犬同伴者も少なくなく、和気あいあいとした雰囲気です。かなり混み合っていましたが、誰もが「晴れた土曜に、昼からビールを楽しめて嬉しい!」といった表情で、まったりとイベントを楽しんでいました。


今回は、サッポロビールのマスターブリュワー、新井さんとご一緒したので、たくさん試飲することができました。

ここからは、同時開催された審査会で入賞したビールや、新井さんと私のお気に入りをご紹介します。

入賞ビールはこれ!

まずは、今大会で入賞したビールをご紹介します。


映えある1位に選ばれたのは、オレゴン州ベンドのブルワリー、Bend Brewingの"Coffee N Cream Coffee Blonde"。同じくベンドの焙煎所、THUMPのエチオピア産ウォッシュドコーヒー豆とラクトースを使ったもので、とても良い香りの飲みやすいコーヒービールでした。


2位は、ポートランドのブルワリー、Ruse Brewingの"The Stage of Dawn"
オートミール・スタウトにウガンダ産バニラと地元の人気焙煎所Coava Coffeeのコーヒーを合わせたという真っ黒な甘めのビール。アルコール度数9.4%とかなり高いのですが、「軽さが印象的だ」と新井さん。

3位は、残念ながら試飲できなかったのですが、 ポートランドのブルワリー、Lompoc Brewingの"Uganda Love It"。2018年度「グレート・アメリカン・ビア・フェスティバル」ロバストポーター部門で金賞を受賞したポーター"Lomporter"にBeansmith Roastingのウガンダ産コーヒーのコールドブリューを加えて作ったそうです。

パイナップル×エスプレッソの不思議な組み合わせ

続いては、私たちが美味しい!と思ったビールをご紹介していきます。


まずは、新井さんのご友人、ラリーさん(写真右)が共同創業者として最近ポートランドでオープンしたPono Brewingの"Pinapple Express"
地元のBadbeard's Micro-Roasteryとコラボし、コルシュスタイルのビールにケニヤ産コーヒーとパイナップルピューレを加えて作ったものです。

パイナップルにエスプレッソ?と不思議な組み合わせだと思いましたが、それぞれの味も分かるけれど主張しすぎない、バランスの取れた美味しいビールでした。

朝食のおともにしたい一杯



続いては、ポートランドのブルワリー、Coalition Brewingの"Liquid Breakfast"。秋冬限定で作るというメープルシロップ入りポーター"Loving Cup Maple Porter"を1年間バーボン樽で寝かせ、シアトルの焙煎所Caffe Umbriaのコーヒーと合わせたものです。
バーボン、メープル、コーヒーと間違いない組み合わせで、確かに朝食からお供にしてみたい美味しいコーヒービールでした。

バランスの取れた、きれいなビール



次は、カリフォルニア州サンディエゴのブルワリーModern Times Beerの"Ponderous Climate"。このブルワリーのポートランド店は、ちょうどこの日、1周年。実はイベント後、そちらへと流れたのですが、大盛況でした。

こちらは自社で焙煎しているコーヒーを使っています。新井さんは「きれいなビール」と評していましたが、バランスのとれたしっかりとビールの味を感じられるものでした。

意外!クリアな色のコーヒービール



最後は、ユタ州ソルトレイクシティのブルワリー、Kiitos Brewingの"Coffee Cream Ale"
黒っぽい色のビールが多い中、クリアな色が印象的なこちら。同じくソルトレイクシティの焙煎所La Barbaのコーヒー豆をそのままビールに数日間つけて香りを移したそうです。
一見、すっきりとしたビールかと思いきや、グラスを顔に近づけるとコーヒーが香るという意外性に惹かれるビールでした。


他にも、会場にはグルテンフリービールやチリやタマリンドの入ったスパイシーなビールなどユニークなものがたくさんありました。

1年に1日だけですが、ポートランドらしい楽しいイベントです。コーヒービール好きのみなさま、いつか参加してみてくださいね。
情報提供元: ビール女子
記事名:「 クラフトビールとクラフトコーヒーの素敵な出会い。コーヒービールの祭典に行ってきた!