【検証】5種類のビールを使って、鶏の唐揚げを作ってみたら予想外の結果に…
ビール女子 2022年12月21日 20:00:00
子供から大人まで、みんなを虜にする食べ物、鶏の唐揚げ。
作り方は、鶏肉に小麦粉や片栗粉をまぶして高温で揚げるだけですが、その工程の中にも「調味料は何を使って、どのくらい漬け込むか」「衣に何を使うか」など、作る人のこだわりや好みが緻密に映し出され、同じ“鶏の唐揚げ”でもいろんな風味を楽しむことができます。
そんな唐揚げですが、実は“ビール”も材料として活躍することを知っていますか?
鶏肉を仕込むとき、ビールに漬け込んでおくとお肉がより柔らかくなり、揚げたあともホロッとした食感を楽しむことができるんです。アルコールがお肉の組織を壊し、炭酸で保水力がキープされることが原因なのだとか。
そこで、あることが頭をよぎりました。
「漬け込むビール(ビアスタイル)によって、唐揚げの味わいも変わってくるのでは…?」
そう思い立ってしまった私は、いてもたってもいられず早速試してみることに。今回は、その作ってみた感想を皆さんにシェアしたいと思います!
今回調理するにあたって、5つのビールを用意しました!選定基準は3つ。
1.手に入りやすいビールで
やってみたい!という方に参考にしてもらえるよう、身近なスーパーや酒屋で入手しやすいものを選びました。
2.ビアスタイル(ビールの種類)は被らないように
その中でも更に、味わいにしっかり差があるものをチョイスしました。
3.絶対においしい唐揚げになる自信があるビールで
当たり前ですが、食材は遊ぶものではありません。選んだビールは全て「おいしい唐揚げに完成するだろうな」と、自信があるものを選びました。
具体的にはこちら。
■アサヒスーパードライ(ピルスナー/5.0%)
“もっとも入手しやすい”という観点で、必須で入れたかった大手ビールメーカーのピルスナー。正直他のビールも捨てがたくて、10分くらいスーパーのお酒コーナーで頭を抱えました……
その中でも『アサヒスーパードライ』を選んだ決め手は、今回使用する他のビールは芳醇な特徴のものが多いのに対し、それらと比較して最も遠いところにいる(淡い味わいで、キレがある)かなと思ったから。結果が楽しみ!
■ヒューガルデンホワイト(ベルジャンホワイト/4.9%)
フルーティで優しい味わいのビアスタイル“ベルジャンホワイト”は、お肉もやわらか〜くほぐしてくれそうと予想。オレンジのような柑橘香も感じるビールなので、同じく柑橘(レモンやすだち)を絞ると美味しさがパワーアップする唐揚げにはピッタリかも!と期待が高まります。
■インドの青鬼(IPA/7.0%)
強烈な苦みが特徴の『インドの青鬼』。ただ苦いだけでなく、ホップ由来のフルーティな甘みも感じることができ、その個性でビール好きを魅了しているビールです。ガツンとした苦み、そしてフルーティな香りは鶏肉にどうはたらくのか。ワクワクします。
■ドゥシャス デ ブルゴーニュ(レッドビール/6.2%)
今回、1つ酸っぱいビールを入れたいなと思っていた中で選んだのが『ドゥシャス デ ブルゴーニュ』。ワインの熟成にも使用されるオーク樽で18ヶ月熟成したビールと、8カ月間熟成した若いビールをブレンドして造られています。バルサミコ酢のように甘さと酸味が共存するような味わいなので、「黒酢の照り焼き」や「酢豚」のような印象になる予感がしてチョイスしました。
■関連記事:【飲み比べ】個性豊かな「酸っぱい」が楽しい!今飲みたいサワーエール5種類を飲んでみた
■ドラフトギネス(スタウト/4.5%)
コク深い黒ビールは、鶏肉の味わいも深いものにしてくれると予想し、必須でラインナップに入れました。その中でも『ドラフトギネス』を選んだ理由は、窒素ガスが含まれているから。冒頭でお伝えした通り、ビールが鶏肉を柔らかくする理由は「炭酸」と「アルコール」にあります。ということは、窒素ガスだとどうなるんだろう…?そんな好奇心が掻き立てられ、チョイス。果たしてお肉を柔らかくする効果はあるのか?乞うご期待です。
■関連記事:【意外と知らない】缶と瓶、それぞれ中身が違うって本当?260年の歴史を持つ『ギネス』について掘り下げてみた
〇ビール各種
〇塩胡椒:少々 〇片栗粉
〇揚げ油
まずは、鶏もも肉を5等分し、一口サイズに切る。ジップロックを5つ用意し、鶏肉を分け入れます。
それから、鶏肉が全て浸かるようにそれぞれのビールを投入!おりゃ〜〜〜!!!
スーパードライ…
ヒューガルデン…
インドの青鬼…
ドゥシャス デ ブルゴーニュ…
そしてギネス!
全て並べるとこんな感じ。液色のグラデーションが綺麗!
そして、この状態で4時間寝かせました。下味を漬け込む時間は、レシピによって「10分」「一晩」と様々ですが、ビールがどのくらいお肉に染み込むか不明だったので、今回は少し長めに設定。
そして4時間後。袋の中のビールを捨て、ジップロックの中に塩胡椒を小さじ1杯ほど入れ、揉み込む。
全体に塩胡椒が行き渡ったら、片栗粉をお肉にまぶし、180度の油で揚げていきます。
狐色になったら、完成!
5種類全て並べてみました!衣の見た目はあまり変わらないですが、1つずつ食べていきたいと思います。
■アサヒスーパードライ唐揚げ
断面と色はこんな感じです。綺麗な白!
食べてみると、さっぱり!そして、確かにお肉が超柔らか〜!正直スーパードライの個性はあまり感じず、シンプルにおいしい唐揚げでした。“ビール”感もあまりないので、ビールが苦手な方も料理酒の代わりとして使って問題なさそうな味わい。
■ヒューガルデン唐揚げ
一口食べ、しばらくモグモグしていると、ヒューガルデンが顔を出してきました…!予想していた柑橘香は感じず、甘さだけが残ったような印象。
実際に食べてみて、ヒューガルデンの個性自体は鶏の唐揚げに合うと思ったのですが、結構甘さの主張が強かったので、4時間は漬け込みすぎたのかもしれません。漬け込む時間を半分程度にすれば、もっとヒューガルデンのいいところがちょうどよく染み込むかも!
■インドの青鬼唐揚げ
一口食べた瞬間、「いる!いるいる!青鬼いるよ…!」と思わず叫んでしまうほど存在感ありました!インドの青鬼らしいフルーティな甘い香りが、綺麗に鶏肉に馴染んでいます。ちなみに苦みは消えていて、鶏肉苦いな〜とは全く思いませんでした。
そして、ここまできて気づいたのは、ビールを飲むときに舌で感じるものはほぼ消えて、鼻で感じる香りがしっかり鶏肉に残っているなということ。なので、もしこの記事を読んで「ちょっとやってみたいかも」と思った方は、ビールの味わいよりも、香りで感じるものを意識して、漬け込むビールを選んでみるといいかもしれません。
■ドゥシャス デ ブルゴーニュ唐揚げ
一口食べてみると…やった〜!ドゥシャスならではの酸味がある!!!想像通りで、食べているとき小躍りしてしまいました。
何かに例えるとするならば、黒酢鶏っぽい印象。中華料理にありそうです。想像通りに仕上がって本当に嬉しい。大好物だったドゥシャスが、調味料としても好きになりました。
■ドラフトギネス唐揚げ
ギネス特有の香ばしさはあまり感じないけれど、お肉がコク深くなっているような気はする。スーパードライと同じように、ビールの個性をガッツリ感じることはなく、シンプルにおいしい唐揚げという印象でした。
そして気になるのが、冒頭に話した「窒素ガスは柔らかくする働きがあるのか」。恐る恐る食べましたが、5種類中ダントツで柔らかかったです!感動しました。しかし、窒素ガスによって何故柔らかくなるのか、理科が赤点だった私には理由がわからず…どなたか教えてください!笑
結果、どのビールで仕込んでもそれなりにおいしい結果になり、ビールを楽しむ可能性がとても広がるとともに、改めて料理の奥深さを実感しました。
ちなみに、私の一番のお気に入りは「ドゥシャス デ ブルゴーニュ唐揚げ」です!黒酢風味の唐揚げ、酸味が好きな人にはぜひ試していただきたいです。
そして、今回はあくまで実験として試したので、もっとおいしい調理の仕方はきっとたくさんあると思います。やってみたい!と思う方は、ぜひ自分なりの最高な「ビール唐揚げ」づくりに挑戦してみてくださいね!
作り方は、鶏肉に小麦粉や片栗粉をまぶして高温で揚げるだけですが、その工程の中にも「調味料は何を使って、どのくらい漬け込むか」「衣に何を使うか」など、作る人のこだわりや好みが緻密に映し出され、同じ“鶏の唐揚げ”でもいろんな風味を楽しむことができます。
そんな唐揚げですが、実は“ビール”も材料として活躍することを知っていますか?
鶏肉を仕込むとき、ビールに漬け込んでおくとお肉がより柔らかくなり、揚げたあともホロッとした食感を楽しむことができるんです。アルコールがお肉の組織を壊し、炭酸で保水力がキープされることが原因なのだとか。
そこで、あることが頭をよぎりました。
「漬け込むビール(ビアスタイル)によって、唐揚げの味わいも変わってくるのでは…?」
そう思い立ってしまった私は、いてもたってもいられず早速試してみることに。今回は、その作ってみた感想を皆さんにシェアしたいと思います!
5種類のビールを使ってみた
今回調理するにあたって、5つのビールを用意しました!選定基準は3つ。
1.手に入りやすいビールで
やってみたい!という方に参考にしてもらえるよう、身近なスーパーや酒屋で入手しやすいものを選びました。
2.ビアスタイル(ビールの種類)は被らないように
その中でも更に、味わいにしっかり差があるものをチョイスしました。
3.絶対においしい唐揚げになる自信があるビールで
当たり前ですが、食材は遊ぶものではありません。選んだビールは全て「おいしい唐揚げに完成するだろうな」と、自信があるものを選びました。
具体的にはこちら。
■アサヒスーパードライ(ピルスナー/5.0%)
“もっとも入手しやすい”という観点で、必須で入れたかった大手ビールメーカーのピルスナー。正直他のビールも捨てがたくて、10分くらいスーパーのお酒コーナーで頭を抱えました……
その中でも『アサヒスーパードライ』を選んだ決め手は、今回使用する他のビールは芳醇な特徴のものが多いのに対し、それらと比較して最も遠いところにいる(淡い味わいで、キレがある)かなと思ったから。結果が楽しみ!
■ヒューガルデンホワイト(ベルジャンホワイト/4.9%)
フルーティで優しい味わいのビアスタイル“ベルジャンホワイト”は、お肉もやわらか〜くほぐしてくれそうと予想。オレンジのような柑橘香も感じるビールなので、同じく柑橘(レモンやすだち)を絞ると美味しさがパワーアップする唐揚げにはピッタリかも!と期待が高まります。
■インドの青鬼(IPA/7.0%)
強烈な苦みが特徴の『インドの青鬼』。ただ苦いだけでなく、ホップ由来のフルーティな甘みも感じることができ、その個性でビール好きを魅了しているビールです。ガツンとした苦み、そしてフルーティな香りは鶏肉にどうはたらくのか。ワクワクします。
■ドゥシャス デ ブルゴーニュ(レッドビール/6.2%)
今回、1つ酸っぱいビールを入れたいなと思っていた中で選んだのが『ドゥシャス デ ブルゴーニュ』。ワインの熟成にも使用されるオーク樽で18ヶ月熟成したビールと、8カ月間熟成した若いビールをブレンドして造られています。バルサミコ酢のように甘さと酸味が共存するような味わいなので、「黒酢の照り焼き」や「酢豚」のような印象になる予感がしてチョイスしました。
■関連記事:【飲み比べ】個性豊かな「酸っぱい」が楽しい!今飲みたいサワーエール5種類を飲んでみた
■ドラフトギネス(スタウト/4.5%)
コク深い黒ビールは、鶏肉の味わいも深いものにしてくれると予想し、必須でラインナップに入れました。その中でも『ドラフトギネス』を選んだ理由は、窒素ガスが含まれているから。冒頭でお伝えした通り、ビールが鶏肉を柔らかくする理由は「炭酸」と「アルコール」にあります。ということは、窒素ガスだとどうなるんだろう…?そんな好奇心が掻き立てられ、チョイス。果たしてお肉を柔らかくする効果はあるのか?乞うご期待です。
■関連記事:【意外と知らない】缶と瓶、それぞれ中身が違うって本当?260年の歴史を持つ『ギネス』について掘り下げてみた
材料・作り方
今回、ビールによる味わいの違いが明確にわかるよう、ビール以外の味付けはシンプルにしました。【材料】
〇鶏もも肉〇ビール各種
〇塩胡椒:少々 〇片栗粉
〇揚げ油
まずは、鶏もも肉を5等分し、一口サイズに切る。ジップロックを5つ用意し、鶏肉を分け入れます。
それから、鶏肉が全て浸かるようにそれぞれのビールを投入!おりゃ〜〜〜!!!
スーパードライ…
ヒューガルデン…
インドの青鬼…
ドゥシャス デ ブルゴーニュ…
そしてギネス!
全て並べるとこんな感じ。液色のグラデーションが綺麗!
そして、この状態で4時間寝かせました。下味を漬け込む時間は、レシピによって「10分」「一晩」と様々ですが、ビールがどのくらいお肉に染み込むか不明だったので、今回は少し長めに設定。
そして4時間後。袋の中のビールを捨て、ジップロックの中に塩胡椒を小さじ1杯ほど入れ、揉み込む。
全体に塩胡椒が行き渡ったら、片栗粉をお肉にまぶし、180度の油で揚げていきます。
狐色になったら、完成!
実食!
5種類全て並べてみました!衣の見た目はあまり変わらないですが、1つずつ食べていきたいと思います。
■アサヒスーパードライ唐揚げ
断面と色はこんな感じです。綺麗な白!
食べてみると、さっぱり!そして、確かにお肉が超柔らか〜!正直スーパードライの個性はあまり感じず、シンプルにおいしい唐揚げでした。“ビール”感もあまりないので、ビールが苦手な方も料理酒の代わりとして使って問題なさそうな味わい。
■ヒューガルデン唐揚げ
一口食べ、しばらくモグモグしていると、ヒューガルデンが顔を出してきました…!予想していた柑橘香は感じず、甘さだけが残ったような印象。
実際に食べてみて、ヒューガルデンの個性自体は鶏の唐揚げに合うと思ったのですが、結構甘さの主張が強かったので、4時間は漬け込みすぎたのかもしれません。漬け込む時間を半分程度にすれば、もっとヒューガルデンのいいところがちょうどよく染み込むかも!
■インドの青鬼唐揚げ
一口食べた瞬間、「いる!いるいる!青鬼いるよ…!」と思わず叫んでしまうほど存在感ありました!インドの青鬼らしいフルーティな甘い香りが、綺麗に鶏肉に馴染んでいます。ちなみに苦みは消えていて、鶏肉苦いな〜とは全く思いませんでした。
そして、ここまできて気づいたのは、ビールを飲むときに舌で感じるものはほぼ消えて、鼻で感じる香りがしっかり鶏肉に残っているなということ。なので、もしこの記事を読んで「ちょっとやってみたいかも」と思った方は、ビールの味わいよりも、香りで感じるものを意識して、漬け込むビールを選んでみるといいかもしれません。
■ドゥシャス デ ブルゴーニュ唐揚げ
一口食べてみると…やった〜!ドゥシャスならではの酸味がある!!!想像通りで、食べているとき小躍りしてしまいました。
何かに例えるとするならば、黒酢鶏っぽい印象。中華料理にありそうです。想像通りに仕上がって本当に嬉しい。大好物だったドゥシャスが、調味料としても好きになりました。
■ドラフトギネス唐揚げ
ギネス特有の香ばしさはあまり感じないけれど、お肉がコク深くなっているような気はする。スーパードライと同じように、ビールの個性をガッツリ感じることはなく、シンプルにおいしい唐揚げという印象でした。
そして気になるのが、冒頭に話した「窒素ガスは柔らかくする働きがあるのか」。恐る恐る食べましたが、5種類中ダントツで柔らかかったです!感動しました。しかし、窒素ガスによって何故柔らかくなるのか、理科が赤点だった私には理由がわからず…どなたか教えてください!笑
まとめ
結果、どのビールで仕込んでもそれなりにおいしい結果になり、ビールを楽しむ可能性がとても広がるとともに、改めて料理の奥深さを実感しました。
ちなみに、私の一番のお気に入りは「ドゥシャス デ ブルゴーニュ唐揚げ」です!黒酢風味の唐揚げ、酸味が好きな人にはぜひ試していただきたいです。
そして、今回はあくまで実験として試したので、もっとおいしい調理の仕方はきっとたくさんあると思います。やってみたい!と思う方は、ぜひ自分なりの最高な「ビール唐揚げ」づくりに挑戦してみてくださいね!
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情報提供元: ビール女子