阪神対巨人 関本賢太郎氏(撮影・上田博志)

元阪神タイガースの関本賢太郎氏(46)と能見篤史氏(46)が、16日放送のMBSテレビ「ごぶごぶ」(土曜午後1時54分=関西ローカル)に出演。現役時代の「名プレー」について語った。

番組の中で、「今でも思い出す自分の名プレー」について質問。能見氏は、「僕はもう、1個しかないです」と話し、「僕はホームラン打ってるんですよ、1本。東京ドームでホームラン打ってるんです」と、2015年5月6日の巨人戦で、笠原将生氏からライトスタンドに打ったプロ初ホームランを挙げた。

当時について、「投げるのは仕事なんですけど、打つ方って誰も期待していないので。なので僕自体も、入るかどうか分からないんで…打っても。野手の方って『芯に当たったら感触ないから』ってよく言うんですけど、僕はちょっと重かったんですよ。ずっしり感はあって、でもいい感じで芯のところに当たってるんで、それは分かるんですけど…。それが入るかどうか分からないんで、まあまあ全力で走ってるんです。ライトが見送って、歓声がすごい上がって、『あっ入ったんだ』って」と振り返った。

これに、関本氏は「特大ホームランやったよ」とうなずいた。

一方、関本氏は“代打の神様”の称号について触れる。阪神では、ここ一番の場面を任される代打の切り札が「代打の神様」としてファンから愛され、古くは川藤幸三氏から、真弓明信氏、八木裕氏、桧山進次郎氏と続いていた。

「桧山さんが2013年に引退されて、“代打の神様”が僕のところに、ところてんのようにきたんですよ。スライドしてきたんですよ。でもね、タイガースの代打の神様になろうと思うと、ジャイアンツのピッチャーを打ってナンボなんですよ」と語る。

「入団してから、ジャイアンツ戦は当然集中はしていましたけど、より代打の神様って言われるようになってから、巨人のピッチャーを打たなあかん、ってなった時に、中継ぎで対戦するピッチャー…山口鉄也っていう左の強力なピッチャーおるんですけど、めっちゃ嫌いやったんですよ」

そして「全然打たれへんくて。でも桧山さんがいる時は、山口鉄也は桧山さんにいってくれてたんですよ。だから僕は嫌いやけど、対戦を免れてたんです。いよいよ桧山さんが引退したから、僕のところに投げるようになって、これはまずいと思って…」と、苦手な投手との対戦を余儀なくされたと振り返った。

そこで「2013年に桧山さんが引退した翌日から、シーズンオフに入って、山口鉄也対策としてバッティングフォームを改造して。研究して、ビデオも見て…とかね。結局、次の開幕まで、6カ月間山口鉄也だけのためにずっとバッティングフォームを研究して。2014年の甲子園での山口鉄也との初対戦で、サヨナラヒット打ってるんですよ」と振り返った。

この結果に「『よっしゃ、これで代打の神様としてやっていける』って。山口鉄也さえ打てたらいいやって思ったんですけど、ほかのピッチャーも割と対応できたんで、それは成功したっていうことやと思うんですよ」と自信を得たことを明かし、胸を張っていた。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 関本賢太郎氏“代打の神様”背負うために…たった1人の投手を半年間徹底研究