溝口勇児氏(2025年1月撮影)

起業家で格闘技イベントBreakingDown(ブレイキングダウン)のCOOとして知られる溝口勇児氏(40)が8日、X(旧ツイッター)を更新。「AI」をめぐり、私見をつづった。

溝口氏は「『それってAIで代替できるのでは?』 最近、小利口な経営者たちが呪文のように唱えてるけど、現実には、定型化・ルール化された業務以外は、そう簡単に代替なんてできない」と記述。「今のAIは『代替』ではなく『拡張』。人間の能力を補完し、後押しする相棒くらいに捉えるのがちょうどいい。もちろん、代替性の高い業務を回すビジネスなら、AIで効率化も正しい選択だと思う。でも、スタートアップのような創造と混沌の現場では話が違う。そこにある仕事の多くは、文脈と感情と信頼と即興性にまみれている。AIで片付けられるようなものばかりじゃない」と続けた。

そして、AIを基盤とした会社を目指しているというスタートアップのCEOがXに、自社で苦渋のレイオフを実施したことなどを記したポストを引用。溝口氏は「そんな中で、資金もあって、事業も伸びてて、レイオフ?それ、仲間を雑に扱いすぎだろっておれは思うけどな。このスタートアップみたいな魅力的なスタートアップの採用ハードルを越えた人材なら、本来は新しい役割や仕事を創り出す力になるはず。短期的な効率より、長期的な信頼と文化形成に向き合う方がよっぽど健全だし、それがスタートアップ経営者の覚悟だとおれは思う」と述べた。

さらに「いずれにしても、会社が伸びていて、資金も潤沢にあるのに、仲間を軽く切る経営者は、信用できない。『レイオフせずに、新しい仕事を創る』その発想こそが、スタートアップ起業家の精神なんじゃないのって話。最後に。このレイオフの対象になった人、うちで採用します。もっと楽しくて、もっと成長できる場所を用意できます」と呼び掛けた。

溝口氏はさまざまな企業を設立、創業し、最近ではBreakingDownのCOOとして有名。CEOの格闘家朝倉未来とともに大会全般を仕切り、自身も同大会で5回試合し、3KOを含み全勝している。23年12月には著書「持たざる者の逆襲 まだ何者でもない君へ」を出版した。

情報提供元: 日刊スポーツ_芸能
記事名:「 溝口勇児氏私見「”AIで代替できるのでは?”小利口な経営者達が呪文のように唱えてるけど…」