渕上舞が24億円あったらアニメ制作構想を語った


 劇場アニメーション『ガールズ&パンツァー 劇場版』上映1周年記念舞台あいさつが26日、東京・立川のシネマシティ シネマ・ツー/aスタジオで開かれ西住みほ役・渕上舞、杉山潔プロデューサーが登壇し、司会は廣岡祐次宣伝プロデューサーが務めた。


 “ガルパン”の愛称で親しまれているアニメ『ガールズ&パンツァー』。戦車を使った武道『戦車道』が大和撫子のたしなみという世界で女子高校生たちが『戦車道』を繰り広げるハートフルタンクストーリーとして2012年から13年にかけTVアニメが放送。舞台となった茨城・大洗町は“聖地”として、連日ファンが詰めかける賑わいを見せており、今月13日に開催された『第20回 大洗あんこう祭 2016』には過去最高の約13万人が訪れた。


 本作はTVアニメのその後を描いており、2015年11月21日に公開。同所では1年にわたり同作を上映し、『極上爆音上映』と題した、「音」に拘りをもった特別なスタイルで上映をしていることでも話題に。本イベントはその感謝を込めて、最終となる上映後での開催となった。


 上映1周年記念舞台あいさつという前代未聞であろうイベントに、渕上は「声優をやっていて、上映1周年舞台あいさつなんてもうないだろうなって。耳にしたこともないですし、こうやって立たせて頂く機会も希少な時間なのかなって思います。」と、心境を。


 杉山プロデューサーはとしては、「感覚的にはもう1年経ったんだな、と。その間にいろんなことが怒涛のように押し寄せて、処理することが多くて」と、この1年を振り返り、「この立川のシネマシティさんは1年ずーっと上映して下さって、800何回くらいですよね。それで、きょう満席になって、そこまでお付き合い頂いて本当にありがたく思います。」と、感謝の声を寄せた。


 廣岡宣伝プロデューサーからは先週末の時点での興行収入が24億円を突破したということが伝えられたが、もし24億円があったらという話題となり、渕上は「1本くらいアニメを作れますよね?それに私が出演したいです!」と、想像を膨らませると、杉山プロデューサーは「戦闘機を買うにはちょっと足りないと思いますけど、プライベートジェットだったら買えるかも」と、壮大な話も。


 さらに、廣岡宣伝プロデューサーからは、同所1劇場のみの『劇場版』の動員数も発表。なんと全体の12.4%にも上るそうで、杉山プロデューサーによると「140万人くらいの動員だったはずだから……」と、最低でも10万人は超えているという、突出した数字を叩き出しているそうだ。


 続けて、同所での『極上爆音上映』がもたらした影響についてトーク。廣岡宣伝プロデューサーは「立川のこれがなかったらたぶん4DXはなかった」といい、杉山プロデューサーは、「本当にガルパンは幸運なん作品で、こういったものとの出会いがあるんです。『極上爆音上映』だって、音響監督の岩浪(美和)さんは事前に言ってましたけど、私達が決めていたわけでも、営業をしたわけでもなく、シネマシティさんの方からやりたいと言って下さってで決まったんです。『爆音』をやったことで、アトラクション的に映画を楽しむという流れができて、4DXに乗っかってとなって……。その流れを作ってくださったのはこの劇場です」と、明言していた。


 トーク中盤は、『あんこう祭』で発表された2017年12月から全6章が劇場で上映される予定の『ガールズ&パンツァー 最終章』についての話題に。渕上は1章につき最低40分といわれる尺の長さがどれくらいになるか気になるそうだが、杉山プロデューサーによると、「ガルパンはいままで、いろいろビックリさせてきたんで、いっぱいキャラクターが出ますから、渕上さんのセリフが1個しかないかもしれないですよ(笑)」と、ニヤリ。これに渕上は、「『パンツァー・フォー』としか言わない……とか、主人公が変わるかもしれない……とか」と思い浮かべつつ、「でも全6章のうち1章くらいはそういう他校の話があるかも」と、想像。


杉山潔プロデューサー


 そこから、最終章に期待していることについて問われた渕上は、「『あんこう祭』で水島努監督に裏でお話する機会があったときに、『お母さん(西住しほ)との(気まずい)関係をどうにかしたいな』と言ったんです。お姉ちゃん(西住まほ)とはタッグを組んで戦いましたけど、お母さんは劇場版で実家に帰っても会ってはいないし顔を見てということもなかったので。その辺をスッキリして、何も思い残すことなく終わりたい」というと、杉山プロデューサーも「何かしらの決着は見たい気がしますね」と、うなずいていた。


 ちなみに、渕上は継続高校のミカの物語がもっと観たいそうで、「いっぱい名言も残したし、すごいツッコミたいんです!戦車戦も面白い戦いもしていたし、学校としてしっかり戦うとなったらどうなるか」と、興味津々という感じでもあった。


 最後に杉山プロデューサーから、「応援に恥じることのないようにこれからも作品を作らないといけないし、イベントもやっていかないと、と思っています。この先、12月に予定しているセガのコラボカフェもそうですが、ガルパンが少しずつ世の中に出ていきます。引き続き、ガルパンを愛して頂けると幸いです」と、呼びかけ、渕上は、「4年前に始まった作品ですけど、そのころの自分はいろんな不安や心配事とか自信がなかったりしていたんです。そのときは必死でしたけど、今日の事を教えてあげたいです。ガルパンがここから先どこまで続くか分からないですけど、最終章が終わるころに、またこの景色を思い出すんだろうなって思います。みなさんも無理はなさらないように応援して下ると幸せです。収録もきっとどんどん増えるんじゃないかなと思っているので、これからもみほを演じられることの幸せを噛み締めながら演じていきたいと思います」と、スピーチしていた。


 ラストはガルパンイベントおなじみの会場一体となって「パンツァー・フォー!」と叫んで終演を迎えていた。


 また、イベントでは、来年2月24日に発売の『第2次ハートフル・タンク・ディスク』Blu-ray&DVDの共通特典に追加として、みほと島田愛里寿(CV.竹達彩奈)が現実の大洗町を巡ってみたらという趣旨で制作された映像『みほと愛里寿の大洗ぶらぶら作戦です!』についての説明が。こちらは大洗町の映像に合わせ、みほと愛里寿のSDキャラクターが説明していくというものだそうで、大洗町のお店などを訪ね、現地のいろんな人が出てくるものになるという。



情報提供元: News Lounge