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この「にんげんごみばこ」、実は2008年に出版されております。それがなぜ今突然1位に?と思って調べたところ、先日の「世界一受けたい授業」(日本テレビ)で、『今、話題の絵本作家が教える!家族で読んでほしい絵本』という授業があり、そこで作者ののぶみ様が出演され、この「にんげんごみばこ」を紹介されたとのこと。なるほど、テレビの影響力ってすごい…。図書館でも貸し出し中で3人待ちでした。
気になる内容ですが、タイトルの通り、人間のごみ箱のお話でございます。主人公の子どもが、いつも口うるさいママ、仕事ばかりで遊んでくれないパパ、自分と遊んでくれない先生を捨てるために「にんげんごみ箱」の行列に並んでいます。行列ができているというのも怖いお話でございます。そして自分の番が来た時、そこにいる係員に「でも、本当に捨てていいの?」と尋ねられます。その主人公の子どもは、なんて答えるのか、どんな行動をとるのか…、というお話でございます。
ちなみに、作者ののぶみ様は、絵本界ではかなりの有名人。人気イケメン作家でございます。「情熱大陸」(TBS系)、「アウトデラックス」(フジテレビ)にもご出演、最近ではキングコング・西野亮廣様とも仲がよろしいようで、ニコ生の人気チャンネル「会議を見せるテレビ」にもお二人でご出演されております。
のぶみ様のすごいところは、その出版冊数でございます。1999年に「ぼくとなべお」で絵本作家としてデビューして以来、これまでに160冊を超える数の絵本作品を出しておられます。年に10冊超ペースでございます。
そんなのぶみ様のデビューエピソードがまたスゴイのでございます。6000冊の絵本をわずか1ヶ月で読み、そして自分で300冊描き、その作品を自分で10000回読み、その中から50冊厳選して出版社に持ち込まれたのでございます。ちなみに、絵本を描こうと思ったきっかけは、気になっていた女の子の「私、絵本が好きなの」という一言だったとか。のぶみ様は、その子に気に入られたい一心で「俺、絵本描いてるよ」と口をすべらし、そこから絵本を描き始めたそうでございます。愛の力は強いのでございます。
しかし、160冊を超える中から、わざわざ「にんげんごみばこ」を選ばれたのには、今のシュール絵本ブームという背景があったのか、なかったのか…。
選書の理由も気になるところでございます。(文:N田N昌)