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医学的には、慢性的なだるさや気分の落ち込みなどといった「梅雨ダル」の不調の多くは以下の要因により引き起こされると考えられています。
• 気圧の変化によって自律神経のバランスが乱れやすくなる
• 日照時間の減少により脳内のセロトニン分泌が減少し、気分が落ち込む
• 高湿度・気温差により体温調節機能や消化機能が低下する
一見すると「なんとなく調子が悪い」というレベルの変化のようですが、これらはすべて生体リズムや神経系の反応に起因する「科学的根拠のある現象」です。特にストレス耐性が落ちている時期や、女性のホルモンバランスが揺らぎやすい時期(月経前、更年期など)には、症状が強く出やすい傾向があります。
単なる「季節のせい」にせず、早めに気づいてセルフケアを取り入れることが、梅雨を快適に乗り切る第一歩です。
梅雨になぜ自律神経は乱れやすくなるのか。その大きな原因は梅雨に多くなる低気圧。実はこの「気圧の変動」が、自律神経に大きく影響します。
耳の奥にある“内耳”は気圧の変化を感知するセンサーのような働きを持ち、気圧が急激に下がり交感神経が過剰に刺激されると血管が収縮し、頭痛・肩こり・めまいなどの症状が現れやすくなります。一方で気圧の低下によって副交感神経が優位になると血管が拡張し、無気力や眠気、片頭痛などの症状を引き起こします。
また、梅雨の時期は空気中の湿度が高くなることで、体内の水分代謝がスムーズに行われなくなり、「むくみ」や「だるさ」、さらには「消化不良」などが引き起こされやすくなります。
梅雨に悪化しやすい代表的な症状としては「片頭痛や緊張型頭痛の頻度増加」「抑うつ傾向・気分障害の悪化」「過敏性腸症候群(IBS)や月経前症候群(PMS)の悪化」「神経痛、関節リウマチなどの痛みの慢性化」などがあります。
では、どうやって「梅雨ダル」を乗り切ったらいいのか。髙司由理子先生は以下の3つのセルフケアのポイントを提唱しています。
①自律神経を整える基本習慣
•朝はカーテンを開けて日光を浴び、セロトニンを活性化
• 就寝・起床時間を一定にして生活リズムを保つ
• 日中の軽い有酸素運動(ウォーキングなど)を取り入れる
• 室温26〜28℃・湿度50〜60%を目安に快適な睡眠環境を整える
②不調時のポイントケア
• 耳の周りのマッサージで血行改善
• カフェインは適量に。偏頭痛を悪化させる場合もあれば、軽減させる場合も
• 水分と塩分を適切に補い、低ナトリウム血症の予防を
③梅雨時に取りたい栄養素
• 腸内環境を整える発酵食品:納豆、キムチ、ヨーグルト
• 抗炎症作用のある青魚、オメガ3系オイル、トマト
• 疲労回復に効くビタミンB群:豚肉、玄米
• 脾(ひ)を補う(消化機能を助ける):山芋、はと麦
• 気を巡らせる:しそ、みょうが、ねぎなど香味野菜
Q. 雨の日に気分が沈むのはなぜ?
A. 日照時間の減少により、脳内のセロトニンが減少し、気分が落ち込みやすくなります。
Q. 低気圧で眠くなるのは異常?
A. 異常ではありません。副交感神経が優位になることで眠気が強くなる傾向があります。
Q. 医療機関に相談する目安は?
A. 日常生活に支障をきたすレベルの不調(頭痛が週に何度も、気分が著しく沈むなど)が2週間以上続く場合は、早めの受診をおすすめします。
梅雨時の不調は“気のせい”ではなく、医学的にも根拠のある現象です。「だるさ」「落ち込み」「眠れない」…そんなときこそ、自分の体と心の声に耳を傾け、無理をせず、適切なセルフケアや専門家のサポートを活用してください。
女性の40歳を過ぎたあたりからの急な感情や体調の変化を、女性特有の“ゆらぎ”と呼びます。このゆらぎ世代にはホルモンバランスの変化によって様々な症状が引き起こされます。女性ホルモンの減少により骨密度の減少のほか、脂質異常や高血圧、糖尿病などの生活習慣病も増えてきます。
桜十字福岡病院(福岡県福岡市中央区渡辺通3-5-11)では、ゆらぎ世代の女性のため、乳がん検診に子宮頚がん検診、頭部MRI、腹部CT、低線量肺がんCT、ホルモンチェック、骨密度検査など、ゆらぎ世代にオススメな検査項目を加えたプレミアムレディースチェックコースを開始しました。
このコースはホルモン検査やエクオール検査、骨密度測定などを通して自身の身体の状態を知り、健やかにお過ごしいただくことを目的としたもの。また、頭部MRIで将来の脳梗塞や認知症の危険因子とも⾔われている大脳⽩質病変(慢性的に血流が低下している部分)の有無について、またクモ膜下出血の原因にもなる脳動脈瘤の有無をチェックできます。婦人科領域は子宮頚がん検診にて子宮の状態を詳しく検査します。
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