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誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗(広瀬)のDV恋人・亮を演じた横浜。『流浪の月』を経て変化したことを聞かれると「この作品では、準備期間をたくさんいただいて幸せな環境も与えていただきました。また現場での監督の姿を見て、魂と命をかけて作品や役に向き合わなければいけないとも感じました」と俳優としての発見があったよう。
亮はDV男という汚れ役ゆえに李監督は「ファンは大丈夫?」と心配するも、当の横浜は「恐怖心はありませんでした。(芸能界は)移り変わりが激しいというのは肌で感じていたし、ずっと人気があるなんて保証はない。自分の代わりはいくらでもいるからこそ、本物にならなければいけないと思った」と覚悟のきっぱり。ちなみに本作出演を機にInstagramのフォロワーは「277万くらいのフォロワーがいたけれど274万に減っているんです!」と笑いながら明かすも「でもそれは役者冥利に尽きる。これからも色々な役に挑戦すると思うけれど、それでも応援してくれる人たちを大事にしようと思いました」と噛みしめるように語ると、会場は拍手喝采。横浜は「皆さん温かいんです」と嬉しそうだった。
また観客から「監督や広瀬すずから引き出された点」を聞かれると「つまらない答えでスミマセン。…全てです!」といい「相手がすずちゃんでなければ、李監督でなければこうはならなかったはず。自分自身もわからない感情になっていたけれど、それをコントロールして導いてくれたのはお二方。周囲からも今まで一番『作品見たよ』という言葉をいただく。それは自分の力というよりも、お二人の力のお陰です」と感謝していた。
亮を演じた横浜に昭和の男的雰囲気を感じたという李監督。その真意を尋ねられると「昭和の男とは追い込まれても逃げることをせずに引き受けてしまう。亮が更紗を殴った後に『俺じゃダメなのか…』とつぶやくように言ったときに『ここまで届いたか』と思った。亮の目の光の弱々しさに複雑なものが込められていたので『いいところまで来たぞ!』と感じた」と横浜が辿り着いた新境地を見たと手応えを明かしていた。
また観客から広瀬との歌舞伎のようなにらみ合いを絶賛された横浜は「李監督から『感情がグワッと来たら爆発させてもいいよ』と言われたことぐらいしか覚えていません」と苦笑い。李監督は「ずすには『亮への軽蔑がなければダメだ』と伝えました。一度も亮が見たことのない目を見せなければいけないし、流星君にはそれをスイッチにしなければいけないと伝えました」と当該場面の撮影を回想していた。
その広瀬の目の演技について横浜が「波動が来ましたね。更紗の目が悲しくなりました。酷いのは自分(亮)ですが…」と漏らすと、李は「つらかったね!」と労い、横浜も「辛かったです…」と撮影時の本音を漏らしていた。