私たちは普段、何気なく歩いています。「歩く」というのは人間の基本動作ですが、それと同時に健康面や精神面へも影響を与えています。ところが昨今、日本は超高齢化社会に突入。2024年には人口の過半数が50歳以上になると想定されていますね。また、数年前からは新型コロナウイルスの感染が拡大しました。つまり、今の時代というのは「人類が歴史上、最も歩いていない時代」とも言えます。

さて、そんな時代の中で誕生したのが株式会社walkey(ウォーキー)です。同社は愛知県に本社を置く医療機器メーカーの朝日インテック株式会社と、スタートアップスタジオである株式会社quantum(クオンタム)のジョイントベンチャー。5月25日には都内で、歩行専用トレーニングサービス「walkey」の発表会と体験会が行われました。

反転ジム方式で無理なく続ける

walkeyは専用デバイスと専用アプリを活用したトレーニングサービス。自宅で1日約30分のエクササイズを実施します。2週間に1度を目安にラボへ行き、60分の指導を受けるという、反転ジム方式を採用しています。

専門家とともに独自開発した歩行力診断とメソッドを基に、ユーザーの状態にあったメニューを提案。自宅でトレーニングをしてラボでチェックするという流れで、無理なく継続できる仕組みです。

朝日インテックの技術が組み込まれた機器

同サービスの特筆すべきはトレーニング機器でしょう。室内エクササイズのためのマットに備え付けられたのは、朝日インテックのワイヤーが搭載された機構。朝日インテックは低侵襲治療におけるガイドワイヤーなどを製造しており、心臓血管用ガイドワイヤーに至ってはグローバルトップシェアを誇ります。

 

Walkeyの専用トレーニング機器には300本以上の素線を撚り合わせたワイヤーフォーミング技術が採用されており「コンパクト」、「高強度」、「均一な負荷」などを実現。股関節強化や持久力向上などが期待できる、120種類以上の歩行改善トレーニングが可能となっています。

IT技術とリアル体験の融合

自宅でのトレーニングは専用アプリを活用します。30分程度の動画を見ながら自分のペースで実践できるでしょう。また、歩行を学び、楽しむ場として情報発信などを行うコミュニティも提供。山歩きといったイベントも予定しており、ユーザー同士で繋がることができるリアルサービスです。

「100年歩ける人生を届ける」

株式会社walkeyの代表取締役社長に就任した渡辺達哉氏は「歩行力の低下はQOLの低下に繋がる」とし「100年歩ける人生を届けるのが当社のコンセプトビジョン。歩行100年時代に必要なサービスとして、事業を拡大していきたい」と語りました。

多くの人が「自分の足で歩けなくなる」とは、思っていないのではないでしょうか。しかしながら、筋力は40歳半ば以降で著しく低下するそうです。「歩く」という当たり前かつ重要な動作に着目したジョイントベンチャーのサービスで“予防”しておくと安心かもしれませんね。

情報提供元: マガジンサミット
記事名:「 超高齢化+コロナ。人類が歴史上、最も歩いていない時代に誕生したトレーニングサービス「walkey」とは?