- 週間ランキング
ASUS JAPANは2月5日、ノートパソコン「Zenbook」シリーズの最新モデル「Zenbook SORA UX3407」シリーズを発売しました。14インチサイズで重量は1kgを切る薄型・軽量ながら、Qualcomm Snapdragon Xシリーズのプロセッサー搭載でCopilot+PCに準拠するAI PC。事前に、上位版プロセッサーのSnapdragon X Elite搭載で重量980gのUX3407RAを試用することができたので、レビューにてご紹介します。
Zenbook SORAは、日本市場でノートPCの使用実態を調査した結果を基に、通勤や通学時に使いやすい軽さ・薄さ・駆動時間を重視して開発した「Zenbook A14」に、日本向け名称の「SORA」を冠して展開する製品。
本体サイズはW310×D213.9×H13.5~15.9mm、重量は約980gと薄型・軽量。外装はセラミックとアルミニウムの複合材料である「セラルミナム」を従来の天板だけでなく、キーボード面、底面に採用し、軽さと耐摩耗性、耐スクラッチ性、耐衝撃性を両立しているのが特徴です。
天板はアルミとはまた異なる高い質感で、石に近いサラサラした触り心地。指紋がつきにくいのも日常使いでうれしいポイントです。一度手にしたら、積極的に持ち運びたくなるのではないでしょうか。
キーボードにはCopilotキーを搭載し、「40TOPS(Tera Operations per Second、毎秒1億回の演算)以上の処理性能を持つNPU(Neural Processing Unit)を搭載」「RAMに16GBのDDR5またはLPDDR5を搭載」「ストレージは256GB以上のSSDまたはUFS」というWindows PCの新カテゴリー「Copilot+PC」の要件を満たす仕様。UX3407RAが採用するSnapdragon X Eliteは、45TOPSと要件を上回る性能のNPUと12コアCPU、4.6TFLOPSのGPUを搭載し、ACアダプターを外しても高いパフォーマンスを発揮、バッテリーの持ちに優れるのが特徴です。メモリーは32GB、ストレージは512GBと1TBが選択できます。
「Geekbench AI」によるONNX CPUのベンチマーク結果は、Single Precision Scoreが1710、Half Precision Scoreが2720、Quantized Scoreが5124でした。参考に、ふだん仕事で使用している2021年発売で第11世代インテル Core i7とGeForce RTX 3050搭載の「ROG Zephyrus M16」の結果はSingle Precision Scoreが1495、Half Precision Scoreが693、Quantized Scoreが3044でした。
バッテリー容量は70Whで、バッテリー持続時間は約29時間。急速充電に対応し、USB-Cで90W出力するACアダプターが付属します。
ディスプレイはアスペクト比16:10、解像度1920×1200で14型の発色鮮やかな有機ELディスプレイで、画面占有率は約90%と狭額縁。ウェブカメラはWindows Helloの顔認証に対応します。
クラウドゲーミングなら美しい画面でゲームを楽しめます。「Xbox Cloud Gaming」で「Forza Horizon 5」を、美麗なグラフィックスと滑らかな動作で楽しめました。1W×2のステレオスピーカーを搭載するので、サウンド面での臨場感もなかなかです。
キーボードはキーストロークもキーピッチもちょうどよい84キー日本語キーボード。広めのタッチパッドには、上辺のスライドで動画の早送りと早戻し、左辺のスライドで音量調節、右辺のスライドで明るさを調節できる機能が割り当てられています。
拡張性のあるインタフェースにも注目。左側面にはHDMIポート、USB Type-C Powerdelivery対応のUSB-4ポートを2基、マイクロホン ヘッドホン・コンボジャックを搭載し、右側面にはUSB 3.2 Type-A Gen2を搭載。自宅やオフィスのデスク上では外部ディスプレイやストレージを接続して充実した作業環境が構築できます。
プリインストールされたアプリケーションやWindowsアプリケーションでAI機能を試してみました。
「StoryCube」は、本体にプリインストールされたASUS独自のクリエーター向けファイル管理アプリケーション。PC内の画像や動画をAIが自動分類して、人物やシーンで検索できる他、撮影日時に応じてタイムラインで管理したり、GPS情報を付加した画像や動画を地図上で管理することができます。大量の写真の管理に困っている人には、強力な味方になるはずです。
Windowsのペイントでは、プロンプト入力とスタイルの選択で生成画像を合成する「Image Crator」、手書きイラストとプロンプトで画像を生成する「コクリエーター」が軽快に動作することを確認できました。
ウェブカメラの起動時には、映像にぼかしやイラスト調エフェクトなどを適用できる「Windows Studio エフェクト」がリアルタイムで適用できました。
Windowsでは今後、覚えているイメージで過去のアクティビティをクロールしてPC上の画像やテキストを探せる「リコール」、テキストや画像を起点に検索や切り取りなどのアクションができる「Click to Do」、ファイルエクスプローラーや検索ボックスで自然言語検索ができる「改良されたWindows検索」、低解像度の写真の品質を向上するフォトの機能「超解像度」、ペイントやフォトで不要なオブジェクトを削除できる「生成削除」といったAI機能の追加が予定されています。
今回レビューに使用したUX3407RAシリーズは、512GBストレージのモデルが希望小売価格21万4800円(税込)、512GBストレージにMicrosoft 365 Basic(1年間使用権)+Office Home & Business 2024(デジタルアタッチ版)が付属するモデルが希望小売価格26万9800円(税込)、1TBストレージのモデルが希望小売価格22万4800円(税込)です。本体カラーはサブリスキーベージュ、アイスランドグレーの2色。
Zenbook SORAには、プロセッサーにSnapdragon Xを搭載するUX3407QAシリーズもラインアップしています。こちらの重量は、UX3407RAシリーズより81g軽い約899g。発表会場で触ってみましたが、実際に持ってみるとめちゃめちゃ軽い印象です。
UX3407RAシリーズとの違いは、バッテリー駆動時間は約23時間と短くなること、メモリーが16GBでストレージは512GBのみであること、ディスプレイがノングレアのTFTカラー液晶になること、通信機能がUX3407RAシリーズがWi-Fi 7に対応するのに対してUX3407QAシリーズはWi-Fi 6E対応であること。希望小売価格は17万9800円(税込)で、Microsoft 365 Basic(1年間使用権)+Office Home & Business 2024(デジタルアタッチ版)が付属するモデルは20万9800円(税込)です。