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カレー好きな人はたくさんいるよね。ラーメン好きな人もたくさんいる。つまり両方好きな人もすごくたくさんいるよね。
でも、どっちも食べたいときに何とかしてくれるお店って、実はすごく少なくない? 意外と無い。仮に両方がメニューにあったとしても、両方がその人にとって満足いくレベルになっていることって実はまれじゃない?
さあ、もし両方が唯一無二で、なおかつカレーとラーメンの相乗効果が楽しめるお店があるとしたらどうでしょうか? ──行きましょう。蒲田の『インディアン』へ!
東急池上線 蓮沼駅から歩いて2~3分、わき道を入った先に『インディアン 本店』はあります。
メニューは「最高級カレーライス」と「支那そば」の組み合わせだけのシンプル構成。
今回は焼豚そば(五枚入り)とカレーのセットを選択してみました。
メインシェフは、インディアン二代目店主の永岡道明さん。
黄金色のスープの「支那そば」は、しっかりとした魚系・野菜系ダシの美味しさでまとめた、淡麗でありつつ味覚に強く濃く訴えかける美味しさ。記憶に残って定期的に食べに行かないといけないタイプのそれです。
しっかりとした粘度の黒いルーの「最高級カレーライス」は、しっかりした濃厚さの中に野菜の甘味を主体にうま味をたたえた絶品の洋食。古典的なフランス料理の技法で作られたこのカレー、どうやら潤沢に使われたフルーツや玉ねぎ由来の下地にその美味しさの秘密があるようです。
セットでオーダーした場合、通常は先に支那そばが提供されるので、麺を食べ進めてからその後に到着するカレーを楽しむという順番になるでしょう。
インディアンの支那そばのスープは、濃厚なカレーの美味しさを楽しんだあと、その濃厚さを中和する役割も持っています。濃厚なカレーを食べて、志那そばのスープで口の中を流す。麺をすする。おいしい。
しあわせの無限連鎖が、カレーと支那そばから生み出されていることがわかります。
濃厚なカレーを食べる。口の中にまとわるルーが美味しい。ライスが美味しい。そのルーを一度、美味しいスープで流してからすする麺が美味しい。柔らかい肩ロースの焼豚がほろほろジューシーで美味しい。ずっと美味しい。
このインディアンこそ、「メニューの少ない店は信頼できる」という好例でしょう。
カレーも支那そば(ラーメン)も、それぞれ単品で食べて美味しいけれど、やはり組み合わせてこそ、その魅力がブーストします。食べたくなる魅力を記憶に残してくれる、コスパ最高でいて最小の“コース料理”でした。
古の技法で丁寧につくられた洋食と支那そばの織りなすハイブリッドなマリアージュ、多くの人に堪能してほしい逸品です。
インディアン 本店
東京都大田区西蒲田6-26-3 SSビル 1F
最寄駅 東急池上線 蓮沼駅