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クエンティン・タランティーノの初監督作にして、全世界の度肝を抜いた鮮烈のバイオレンス作『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』が、2024年1月5日(金)より、新宿ピカデリーほかにて全国公開となります。
Mr.ピンク役のスティーヴ・ブシェミは「リハーサルは2週間だった。そこで即興演劇含めてセリフを覚え、役のキャラクターを知っていく。なので撮影現場ではそのキャラクターの性格を知り、クエンティンが何を好むのかを理解していたので、自然と脚本通りのセリフとなった。おそらく98%はクエンティンの脚本通りだ」と明かし、
Mr.ブロンド役のマイケル・マドセンは「Mr.ブロンドのクルマは俺のクルマだ。65年型のキャデラック、イエローのクープ・デ・ヴィル。予算が無かったから映画に使った」とコメント。また「レスリングのテイクは3回撮った。たくさんのものを壊して、フレームからはみ出し続けた。ローレンスは家に帰りたかったので俺たちに怒鳴り続けた。最終的に3回目が唯一使用できるもので、それが映画に使われた。俺たちのクローズアップを見ると、3回のテイクすべてが非常に速く短時間に行われたため、俺たちがどれほど汗だくで息を切らしているかがわかる」と撮影を振り返っています。
またMr.ブルー役のエディ・バンカーは作品に出演することになったきっかけをサンダンスでのワークショップでのタランティーノとの出会いだったとし、「彼(タランティーノ)が『レザボア・ドッグス』のキャストを検討していたとき、『本当に銀行強盗のような人物を起用したい』と言っていた」と驚きのキャスティング理由を語り、続けて「その脚本を受け取って、それが8ページ分におよぶ会話から始まったとき、「これは一体何なんだ?」と思った」と今となっては本作の代名詞となっている無駄話のシーンを回顧します。
Mr.オレンジを演じたティム・ロスはオーディション時の話を「もともとオーディションのセリフ読みが苦手だからやらないと言ったんだ。自分のアパートの近くのパブでクエンティンと50杯ほどビールを飲んだ。そこでも脚本を持ち合わせていないからクエンティンは紙切れにセリフを書きだしたんだけど、それでも自分はやらないと言った。そして店を出てコンビニで酒を買い、脚本が置いてあった自分のアパートに行ってすべてのセリフを5回読んだんだ。それでキャスティングされたってわけさ」と衝撃のキャスティング方法を明かしつつも、当時無名の若手監督だったタランティーノに対し「誰もがこの映画は特別なものだと思っていた。この男(監督)は長く傑出したキャリアを積むだろうと思った。必ずしもこれほどパワフルなものになるとは思っていなかったが、この男は素晴らしいと間違いなく思った。この作品、この脚本、その後のセットでの彼の様子、演出、俳優への指示の仕方、それは並外れたものだった」と監督としての実力とカリスマ性はデビュー当時から見えていたようです。
そして本作の素晴らしさに誰よりも早く気づき、共同プロデューサーとしても参加したMr.ホワイトを演じたハーヴェイ・カイテルは「この映画は対立、友情、忠誠心への普遍的な探求を扱っている。そして裏切りから派生する暴力とカオス。共同製作者として、素晴らしいと思える才能や重要な物語を伝える手助けをすることは、自分にとってとても気分のいいことだ。自分たちの子供の世代にも引き継いでいきたい物語を伝えること。そしてそれから何かを学んでくれること。それはとても気分のいいものだ」と、過激な演出やクールなキャスト、音楽ばかりが注目されがちだが、本作で伝えたかったのは誰しもが共感できる普遍的なテーマだと語ります。
また合わせて解禁されたのは、名前も素性も知らないドッグスがお互いをコードネームで呼び合うことになった理由のわかるシーン。
◆映画『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』歴史に残る名シーン【お前は”ピンク”だ!あだ名編】
https://www.youtube.com/watch?v=bNyboQG8BWA
そこには寄せ集めの犯罪集団としてのルールが存在し、ボスのジョーの指示のもと、6人は、ホワイト、オレンジ、ブロンド、ブルー、ブラウン、ピンクと名付けられていく。しかしMr.ピンクはピンクは嫌だと拒否し、パープルを提案するも「お前はピンクだ!イエロー(負け犬)よりマシだろ」と怒られる緊迫したシーンが続く本作の中では珍しいコメディシーンとなっています。
公開当時からずっと本作の鮮烈さはまるで色褪せることはない。30年ぶりに日本で公開されるこの貴重な機会に是非大きなスクリーンで味わって!
『レザボア・ドッグス デジタルリマスター版』
2024年1月5日(金)新宿ピカデリーほか全国公開
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