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欧米で爆発的に普及し、日本でもその言葉を聞くようになった“フェイクミート”(プラントベースフードなんて言ったりもします)。先日「大豆のお肉」という加工食品をいただく機会がありまして、肉の代用として調理に使ってみたらたくさんの「いいね」ポイントと唯一の弱点を発見したのでご報告します。
マルコメ「ダイズラボ 大豆のお肉」シリーズは、栄養豊富な大豆を原料に加圧加熱・高温乾燥して作ったお肉の代用食品。
野菜炒めや回鍋肉などに使えるフィレタイプや、唐揚げやカレーなどにぴったりのブロックタイプ、麻婆茄子やミートソースなどが味わえるミンチタイプと、ラインアップも充実。
大豆の栄養を手軽に摂れるうえ、コレステロールフリーで低脂質。しかも100gあたりのタンパク質が50g(乾燥ミンチタイプ)って、なにこのタンパク質オバケ!
ちなみに、乾燥ミンチタイプはゆでて戻すと4倍くらいの量になります(戻し方、水の切り方によって多少異なります)。
ダイエットやボディメイクにもってこいの食材のうえ、賞味期限は製造日から12か月と、なかなか頻繁に買い出しにいけないこの時期にも長期保存可能なお肉(のようなもの)として大活躍。
その存在こそ知っていたものの、「どうせ味はイマイチなんでしょ」「肉食べたいよ、肉!」という先入観から手を出してこなかったことは先に告白しておきます。
「大豆のお肉」が初めての場合、食感に慣れるためミンチタイプを最初に試すのがオススメとのこと。そんなわけで、ミンチタイプの「大豆のお肉」をたっぷり味わえそうなメンチカツを作ってみることにしました。揚げ物でも罪悪感が少ない!
お湯に3分ひたすか、沸騰したお湯で1分ゆでて「大豆のお肉」を戻します。
この時点では大豆の香ばしいにおいが漂い、完成した料理にも影響が出ないか心配になります。
あとは水切りした「大豆のお肉」を代用にメンチカツのレシピで作るだけ。
「大豆のお肉」に卵、ウスターソース、パン粉、片栗粉、塩、コショウを加えてかき混ぜ、みじん切りにして塩もみしたキャベツ、タマネギに合わせてよくこねます。挽き肉だと必要な炒める工程が省けるのは楽ですね。
……と、ここで大きな誤算にぶち当たります。
挽き肉と違って粘りが出ないため、「大豆のお肉」同士が結着してくれないのです。水の切り方が甘かったのかもしれませんが、「大豆のお肉」を使ったハンバーグのレシピをネットで検索してみても、やはり“つなぎ”役に挽き肉や長芋をミックスして成形している人が多い模様です。これは困った!
このまま揚げたら型崩れ間違いなし……ならば、何かで包んでしまえばイイじゃないか!
ということで、春巻きの調理に急カーブを切ることに。
春巻きの皮で包んで揚げてみました。
メンチカツのレシピで作ったので味付けこそはメンチカツなのですが、驚くべきは「大豆のお肉」の味に違和感を覚えないということ。無理やり探すと大豆の香ばしい風味を奥の奥の方に発見することはできるものの、何も言われずに食べたらおそらく気付かないはず。大豆の香りを完全に抜きたい場合は、戻した後にしっかり水で洗ってから水切りすると良いみたいです。
もちろん「これは肉だ!」と言い切れるほどじゃないけど、何を食べているかと聞かれたら「限りなく肉に近い何か……」。頭がやや混乱する不思議な体験込みで美味しくいただきました(3歳の娘もパクパク食べていました)。
ミンチの粒がやや大きかったので食感は少し気になりましたが、そのあたりも戻し方で変わってくるかと思います。
メンチカツ(春巻き)で使用しなかった「大豆のお肉」を使い、コロッケも作ってみました。
こちらはジャガイモが主役なので成形も簡単。
「大豆お肉」の割合が少ない料理なので味も食感も全く違和感ナシ。乾燥タイプだと、一度に使い切らない量のお肉料理でも保存の面で心配がありませんね。
ネットのレビューを見てみると、ミートソース、麻婆豆腐、ドライカレーなど味付けがしっかりした料理ほどお肉の代用として機能する、といった感想が目立ちました。
マルコメの公式サイトでは「大豆のお肉」を使ったさまざまなレシピを公開しているので、今後もいろいろとチャレンジしてみたいと思います。唐揚げがどんな仕上がりになるのか気になる……。
マルコメ「大豆のお肉」レシピ:
https://www.marukome.co.jp/daizu_labo/recipe/