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平山夢明の小説を原作に、主演・藤原竜也、監督・蜷川実花が初タッグを組んだ映画『Diner ダイナー』が7月5日(金)より公開となる。
豪華俳優陣の共演が話題を集める本作で、怪しいスペイン語を操る筋肉自慢の殺し屋・ブロを演じた武田真治にインタビューを実施。巡り合わせとも言える蜷川実花監督との仕事や、NHK『みんなで筋肉体操』出演の反響など、いろいろと話を聞いた。
――ブロは原作に登場するキャラクターのエッセンスを借りた映画オリジナルキャラクターだと思うのですが、「肉、酒、女好きなハイテンションの奇人」という役柄を演じてみていかがでしたか?
武田:撮影中はふと我に返って恥ずかしくなる瞬間もあったかもしれないです(笑)。引き連れてる子分たちのテンションを見て、やるべきことを思い出していました。カメラが回る直前までいつもリッキー・マーティンの『リヴィン・ラ・ヴィダ・ロカ』がセットでずっと流れてましたね。そのノリで演じてくれ、って。
――ビジュアル面については、どのように作り上げていったのでしょうか。
武田:衣装はほぼ決まったものが用意されていて、マニキュアや目の周りの色とか、タトゥーの柄とか、アクセサリーをジャラジャラ着けてるとか、そういうのは実花さんやスタイリストさんが決めてくださいました。ただひとつ、僕からは顔に傷を付けたいとリクエストしました。これが有ると無いとで、殺し屋っぽさが全然違うと思います。実はKAT-TUNのコンサートを見に行ったときに、上田竜也さんが傷のメイクを施してステージに立っていたんですよ。「KAT-TUNは活動していない間も戦ってきたんだ」って話してて、真似したくなったんですよね。中丸雄一さんに招待してもらったんですけど、それから上田さんへの興味が尽きず、ご本人に許可をとって写真を撮らせてもらって、「真似していい?」って聞いたら「楽しみにしてます」と。
――そんな経緯が! 独特の手の形で上腕二頭筋と胸板を見せるポーズが非常に格好良かったです。
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ビエンヴェニーダ!
≠ ≠ ≠ ≠ ≠ ≠ ≠ ≠ ≠殺し屋 #03
ブロ/#武田真治4.25#殺し屋来店#ダイナーpic.twitter.com/c4f0g1jjt7
—映画『Diner ダイナー』公式 (@DinerMovie) April 21, 2019
武田:え、そんなことしてましたっけ。今言われるまで覚えてなかったです。(写真を見て)あ、本当だ。ポーズしてますね。いろんな格好良さがあるんですね(笑)。
――ぜひ皆さんに注目して欲しいです(笑)。独特の世界観を作り上げる蜷川実花監督との仕事はいかがでしたか?
武田:その極彩色の中に身を置くってこと自体がもう、表現者として何か合格している状態だと思うんですよね。自分がこの世界観に耐え得る媒体だと認めてもらったようなもので、僕は『身毒丸』で蜷川幸雄先生の舞台に出演させていただいて、それ以降は脱落している身ですから……、そういうのもあって嬉しかったですね。実際に出来上がった作品を見てみると、脈々と流れる“蜷川の血”というか、演出家としては全く違うアプローチに進んだかと思いきや、ビジュアルセンスも実花さんの個性のひとつであって、「生きる」とか「人間」を描こうみたいな、作り手としてのメッセージ性を感じました。
――最近だと『イノセンス~冤罪弁護士~』の役柄も「怪演」と話題になっていましたが、今作のような殺し屋だったり、サイコパスっぽい役柄のオファーが届くことについてはどう感じますか?
武田:嬉しいんですよ、それが。非常識とか不謹慎の向こうにしか新しい表現ってないと思ってるので。でもそればっかりやってるわけにはいかないので、地に足付けて、いろんな役柄をやっていきたいですね。豪華な俳優たちが集結した『Diner ダイナー』みたいに、お祭りがあったら呼んでもらえるような(周りから見て)面白そうなヤツでいたいですね。
――お祭りといえば、NHK『筋肉体操』もかなりの反響があったと思います。ご自身でも何か影響は感じられますか?
武田:『Diner ダイナー』の撮影が去年の5月で、実はNHK『みんなで筋肉体操』よりも前にオファーがあったんです。ブロのキャッチコピーだって、撮影当初は「ラテンギャングの暴れん坊」みたいな役柄だったのに、1年経ったら「筋肉自慢の暴れん坊」に変わってましたからね。さすがに影響は感じますよ(笑)。
――蜷川監督がいち早く武田さんの筋肉に目を付けたとも言えますよね。
武田:僕が40歳になるときに『月刊MEN 武田真治』という写真集を出していて、それを実花さんに撮ってもらってるんです。それが『優雅な肉体が最高の復讐である。』という僕の著書に影響を与えてるし、『筋肉体操』にも繋がってるし、全ては実花さんから始まってるんですよね。だから、今作への出演は、巡り巡って、また実花さんにお返ししたという感じ。なんだか、そうやって自分自身の伏線を回収して歩いている、人生の折り返しに来た感じがありますよね(笑)。
――最後に、映画を見てカラダを鍛えようと思い立つ人も続出すると思うのですが、なかなかトレーニングが続かない人たちに、何かアドバイスをいただけるでしょうか。
武田:身体を動かしたら食べる、それが一番です。身体を動かしっぱなしはトレーニングじゃないので。食べたいなら動く。動いたら食べる。ちょっと身体を動かすだけで、トレーニング人生が回り始めると思います。あとは、お腹が空いていないときは食べない。空腹じゃないのに食べるのは人間だけらしいですよ。好きなものを食べていいから、とにかく運動と食事のサイクルを回していくことだと思います。
――なるほど。食べたら動く、動いたら食べる、ですね。本日はありがとうございました!
<『Diner ダイナー』ストーリー>
そこは、命がクズ同然、殺し屋専用の食堂ダイナー<食堂>。店主は、元殺し屋で天才シェフのボンベロ。「俺は、ここの王だ。砂糖の一粒まで俺に従う」。日給30万の怪しいアルバイトに手を出したオオバカナコは、ウェイトレスとしてそこに売られてしまう。次々と店にやってくる殺し屋たち。オーダーは極上の料理か、殺し合いか……。店主、ウェイトレス、殺し屋たち。新たな殺し合いが今、始まる――!
映画『Diner ダイナー』オフィシャルサイト:
http://wwws.warnerbros.co.jp/diner-movie/
撮影:オサダコウジ