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1967年(昭42年)より、東映が子ども向け映画をまとめて上映した伝統あるシリーズ『東映まんがまつり』が、29年ぶりに復活、4月26日より全国公開中です。今回上映される4作品のうち1つは、現在NHK Eテレでアニメが放送され、幼児から小学校低学年の男女を中心に爆発的人気を得ている『おしりたんてい』!
劇場版『映画 おしりたんてい カレーなる じけん』では、新しいお店のカレーに欠かせないスパイスが無くなる事件が発生! 映画館でもおしりたんていと助手のブラウンが華麗に難事件を解決します。
本作で、事件の鍵を握るちょっとぶっきらぼうなキャラクター「アルパチ」を演じたのが、爆笑問題の太田光さん。
太田さんに声のお仕事や、好きなアニメ作品についてお話を伺いました。
――オファーを受けた時の気持ちは?
太田:俺のお尻で大丈夫かなぁ?と思って。痔だしね。あんまり自信がないので。でも、監督と話したら「そういうことじゃありません」と言われました。
――「このオファーをずっと待っていました」というコメントも発表されていましたが。
太田:本当にそう。僕は出身が青二塾なんでね(※冗談です)。声優になるためにお笑いを目指したようなものなので。
――そうなんですね(笑)。今回アルパチをどんなキャラクターだと捉えて演じたのでしょうか?
太田:ちょっと影を背負っているように見えたから、俺なりにちょっとクールにキャラクターを作って演じたんだけど、「あれ~? 元気がないなぁ?」と言われて、「子供扱いか!」みたいな(笑)。俺は作品は監督のものだという意思でやっているので、すぐに元気よくやりました。
――『おしりたんてい』を知っていました?
太田:今、子供に人気というのは噂で知っていたけど、読んだことはなかった。読んでみて、面白いし、これは子供が喜ぶわけだと思ったね。いろいろ遊べるのも楽しいよね。今年のハロウインはこれでいっぱい出てきて欲しいね。お尻に目を描いて。
――相方の田中裕二さんとは、今回の件について何か会話されました?
太田:俺は田中にはあえて言わなかったんですけど、楽屋で「『おしりたんてい』やるの?」と言われて。「はぁ、それがどうしたの?」と言ったら、田中の子供が好きだと言ってたよ。だから田中の方が観ていると思う。
――今年の『映画プリキュア』に田中さんが出演されてインタビューもさせていただいたのですが、田中さんは声の仕事が決まると、太田さんから「俺の方が上手いのに、なんでお前ばっかり」と言われるとおっしゃっていました。
太田:田中については、世間の勘違いなんですよね。だから、その世間の誤解を解きたい。俺は『プリキュア』は最初のシリーズの『ふたりはプリキュア』は観ているし、田中より詳しいと思う。でも、田中を選んだ時点であの作品は終わりですよ!(きっと笑)
――太田さんもアニメ映画のお仕事が決まって、コンビで同時期に声のお仕事をやられていてすごいな、と思いました。
太田:でも、実は田中が映画『モンスターズ・インク』が決まった直後に、俺も『アイス・エイジ』が決まっていて。割りと時期は似ていたの。
――そうなんですね! 田中さんに文句は言いながらも、太田さんもアニメ声優だけでなく、ナレーションなど、度々声のお仕事をされているイメージがあります。
太田:声の仕事は好きだからやりたいんですよ。それこそ、トヨタの「スパシオ!スパシオ!」と爆笑問題2人で声をあてたCMがあったんだけど。佐藤雅彦さんという当時電通のヒットメーカーで、『ドンタコス』とか繰り返しのフレーズが印象的なCMを作っている人がいて。その佐藤さんが俺らの声を気に入って起用してくれたんですよ!
――へえ!!
太田:そこからの付き合いで、『爆チュー問題』も佐藤さんが作っていて。今のNHK Eテレの『2355』も佐藤さんが作ってる番組なんです。
――ちなみに、『プリキュア』をご覧になったきっかけは何ですか?
太田:俺はアニメはそれなりに話題になっている作品は興味があって観てるんです。『美少女戦士セーラームーン』や魔法少女ものの流れで『魔法少女まどか☆マギカ』とか、ああいうのも面白いから、アニメはいくつか観てますよ。
――やはり、話題のものは押さえておこう、と。
太田:今のアニメって面白いからね!
――最近のオススメアニメを教えてください。
太田:Netflixで配信している、細胞が暴走する『A.I.C.O. Incarnation』。まだ途中までしか観れていないんだけど、あれはとても画がキレイで、これから面白そうだなと思って観ています。
――『翠星のガルガンティア』の村田和也監督とボンズがタッグを組んだオリジナルバイオSFアクションアニメですね。
太田:俺はたまたま観ていて、ハライチの岩井勇気がアニメ好きだから、岩井に『A.I.C.O.』って知ってる?と聞いたら、「知らないです」と言われて。「面白いよ」と伝えたら、その場で調べて「あ、この制作陣はすごいですよ。なんで俺コレ知らなかったんだろう?」と言われました。俺の方が先に知っていたのが自慢(笑)。
――これまで影響を受けたアニメ作品は?
太田:いっぱいありますね。『ルパン三世』、『ど根性ガエル』、『天才バカボン』もそうですし。大体、我々はもうトキワ荘の漫画家たちが全盛期の頃に子供時代だから、手塚先生をはじめ、影響を受けてますよね。
――好きな作品を1つ挙げるとしたら?
太田:やっぱり『天才バカボン』かなぁ。赤塚マンガはどれも面白いし、「シェー!」でイヤミも人気になって未だに『おそ松くん』も『おそ松さん』になって人気だけど、みんなひどい目にあうんだよね。でも、バカボンのパパだけは、ひどい目にあっても、最終的にはパパにみんな振り回されて「これでいいのだ」で終わる。だから、バカボンのパパって最強なんですよ。ああいうのには憧れたね。存在の仕方として、そういうコメディアンでありたい。
あとは、『ドカベン』の岩鬼 正美が大好きで。作者の水島新司先生にラジオに来てもらった時に、俺から言っていたわけではないんだけど、岩鬼のイラストを描いた色紙をくれて。その時に、水島先生が「太田さんはお笑い界の岩鬼だと思ってるんですよ」と言ってくれたのがすごく嬉しかったね。
――『おしりたんてい』の人気の魅力は何だと思いますか?
太田:いわゆる下品な下ネタじゃないんだけど、お尻をモチーフにしたり、そういうのって子供は無条件に楽しいし、俺らも下ネタを加トちゃんがやってたのを本当に面白がっていて、大体子供に流行るのは下ネタなんですよ。だって、レーザーラモンHGなんて、あれ“ハードゲイ”だからね(笑)。
――子供は意味もわからなく真似してましたよね(笑)。
太田:レーザーラモンHGが俺らがやってた番組に出た時に、すごい苦情きたんだから。「子供が真似してしょうがない」って。ああいうのがパーッと子供に流行っちゃうんだよね。俺も未だに下ネタが好きでよくテレビで言うと怒られる。なんで『おしりたんてい』が許されて、俺が許されないかわからない。
――『おしりたんてい』は、顔がお尻というのもすごいですよね。
太田:顔がお尻でカレーを食べますからね。俺はよく番組で食べ物総選挙とかやるときに、工場でむにゅむにゅっと出てくる映像が流れて下ネタ言うと、みんなカットされるんだよ。
――それは、企業イメージなどあると思うので仕方ないかもしれません(笑)。
太田:『おしりたんてい』は世間に受け入れられているのに。
――では、最後に今後の展開で期待することは?
太田:これだけではまだ出番が少ないので、次回作、その次など期待してます。アルパチがなぜあんな風にグレてアウトローな道に進んでしまったのか。何か理由があると思うから、そういうスピンオフ映画をやってほしいね。
――ありがとうございました!
『映画 おしりたんてい カレーなる じけん』を含む『東映まんがまつり』は絶賛上映中!
公式サイト:
toei-mangamatsuri.jp[リンク]
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