生まれたての赤ちゃんは母乳やミルクを飲んで育ちますが、将来的に大人の同じ食べ物を食べられるようにするため、赤ちゃんでも食べやすいように作られた離乳食を食べて少しずつ慣らしていきます。赤ちゃんが健やかに成長していくために離乳食は欠かせない食べ物なのです。


赤ちゃんが残してしまうことも多い



現在離乳食はスーパーやドラッグストアなどでさまざまな種類が販売されています。ところが赤ちゃんが離乳食を食べてくれるかどうかは気まぐれなもので、せっかく温めたのに期限が悪くて全然食べてくれないということも少なくありません。残ってしまった離乳食は傷んでしまったら怖いので、もったいないけど捨ててしまうということもあるのでは。


お父さんの晩酌のツマミにできれば一石二鳥!


そこで思いつきました。もし仕事から帰ってきたお父さんが、赤ちゃんが残してしまった離乳食を晩酌のツマミにすることができれば捨てずに済ませることができ、ツマミを用意する手間も省けて一石二鳥となるわけです!



というわけで、ガジェット通信編集部の中でも無類の酒好きである僕・ノジーマとおさだ記者というオッサン2人で飲酒しながら離乳食を食べ比べしてみることにしました。もし酒に合う離乳食を発見することができたら、その離乳食をチョイスしておけば赤ちゃんが残してしまった際のリスクヘッジができるというわけです。なんて家計に優しい企画なのでしょう!


和光堂の離乳食を自腹で購入



今回調達したのはベビーフードメーカーの大手である和光堂の6種類。メニュー名だけ見ればいずれもウマそうですが、果たして……?


・すき焼き

・しらすと大根のまぜごはん

・チキンカレー

・鶏肉と野菜の煮込みうどん

・豚肉と根菜のきんぴら煮

・煮込みハンバーグ


ちなみにこれらはすべて38歳独身のオッサンが自腹で購入しました。自腹なので忖度は一切なし。マズいものにはマズいって言っちゃう覚悟でございます。



あと用意したお酒はストロングゼロ超えで話題となった『スーパーストロング レモン』。アルコール度数12%のヤバイやつです。


1品目 すき焼き



それでは早速検証を始めていきましょう。1品目は「すきやき」から。温めたレトルトパウチを皿の上に開封すると……




なんとすき焼きなのに目立つのはニンジンばかり。肉は本当に小さくなったものが少し入っているだけでした。さすが赤ちゃん仕様のすき焼きです。果たして美味しいのでしょうか……?



「どうせほとんど味なんてしないんでしょ?」なんて思いながらすき焼きを口に運ぶと、食べた瞬間に2人ともこのリアクション。これは想像を遥かに超えてウマいぞ……!!


牛肉自体はほとんど入っていなかったのですが、牛肉の味がしっかりととろみの中に含まれているのです。しかも牛肉だけではありません。ニンジンをはじめとした野菜の味も凝縮されています。素材の旨味が見事に引き出されていて、薄味なのに嫌な感じがまったくありません。高級感のある京都の料亭とかでこんな味の食べ物が出てくるのではないかと思えるほど繊細な味に仕上がっています。


もちろんお酒にも合うし、ご飯も食べたくなる味。あれっ、今の赤ちゃんってこんなウマい物食べちゃってるの……? たまたまこのすき焼きがウマかっただけ……??


評価

美味しい度:★★★★★

酒に合う度:★★★★★


2品目 しらすと大根のまぜごはん



続いては「しらすと大根のまぜごはん」。ポイントは30%割引のシールがついているところ。つまり何らかの理由で売れ残ったか、処分する必要があった商品ということになります。一般的には「不人気=あまり美味しくない」という式が成り立ちがちですが、こちらの商品はどうでしょうか。




あれっ……おかしいな……。これもメチャクチャウマいぞ……!


食べた瞬間五臓六腑に染み渡る優しい味。良い素材を丁寧に調理しなければ出せないであろう、素材の旨味を活かした優しい味なのです。鰹と昆布の合わせだしがしっかりベースにあり、柔らかくなっているのに存在感のある大根の食感としらすの風味。もしかしたら、大根の食感が残っているのは乳児に噛む喜びを気付かせるためなのかもしれません。これはすごい料理だ……。


ただし、ツマミというよりも締めのご飯寄り。風邪などで体が弱っている時に食べたいですね。


評価

美味しい度:★★★★★

酒に合う度:★★★★


3品目 チキンカレー



3品目は「チキンカレー」。開封してみるとご飯と混ざっているのではなく、純粋にカレーだけが入っていました。カレーといえば乳幼児も大好きな食べ物ですが、さすがに子供向けの甘い味に仕立てられていたら大人には微妙な感じになってしまうのでは……。



なにこれメッチャウマッ!!


もちろんベースは甘い味になっていて、ここまでの2品と同様に野菜の旨味を活かした優しい味付けになっています。


しかしこのチキンカレーには大人のカレーのようにスパイスの風味もバッチリと感じられて、味の奥深さがすごい! 食べた瞬間に2人で「えっ、赤ちゃんにこんないい味の物食べさせていいの!?」と目を見合わせてしまいました。



ここまで全品しっかり完食しているのですが、あまりのウマさについつい皿まで舐めてしまいました。これもツマミというよりはご飯寄りなのですが、大人でも問題なく美味しく食べられることでしょう。


評価

美味しい度:★★★★★

酒に合う度:★★★★



前半戦を終えて、ここまですべてに「美味しい度」★5つをつけてしまうという予想外の展開に驚きを隠せない2人。ついついお酒も進んでしまいます。


4品目 鶏肉と野菜の煮込みうどん



4品目は「鶏肉と野菜の煮込みうどん」に挑戦。今回唯一の麺類になります。うどんはなんと讃岐うどんを使用しているとのことですが、さすがに讃岐うどんの最大の個性であるコシの強さは失われているはず。これは大人には厳しいんじゃないかと思いつつ試食してみますが……



うどんを口に含んでみると、やはり噛まなくてもスッと溶けてしまうほどに柔らかい仕上がりに。コシなんてまったくありません。


しかし麺がのびるということは水分を吸収しているということ。柔らかくなったうどんにはスープの味がしっかりと染み込み、口の中で溶けると同時にその旨味と小麦の風味が広がっていくのです。この美味しさはここまで柔らかくしないと表現できないかも……。


しかも「鶏肉と野菜の煮込みうどん」の名前の通り、スープにはしっかり鶏肉の旨味が凝縮されていて、大人でも十分美味しさを感じられる味になっていました。この味をベースに大人向けのうどんを作ってもしっかり美味しそう。大したものだなあ……。


評価

美味しい度:★★★★★

酒に合う度:★★★★


5品目 豚肉と根菜のきんぴら煮



5品目は「豚肉と根菜のきんぴら煮」なのですが、ここにきていよいよ怪しい雰囲気の漂う料理が出てきました。レトルトパウチを開封すると、出てきたのはドロッとした液体のみ。固形物がほとんど見えません。



しかもこちらも30%割引の処分品であり、パッケージと実物の写真の違いもなかなかのもの。「これはさすがにハズレなやつだろ」なんて思いながら食べてみると……



ごめんなさいメッチャいい味してました。なんと隠し味でごま油が使われていて、それが最高のアクセントになっているのです。ほんのりと中華風。これはお酒に合うやつですやん……。



一見、具材がほぼ入っていないように思いましたが、よく見てみると細かくカットされた根菜や、スープを吸収して同じ色と化した根菜がしっかりと入っていました。


さすがに食べ応えはないのですが、同じく赤ちゃんのおやつの定番である「ソフトせんべい」を浸して食べたら最高かもしれません。とにかく一舐めすればチビチビと飲めちゃう。こいつは素晴らしいですわ。


評価

美味しい度:★★★★★

酒に合う度:★★★★★


6品目 煮込みハンバーグ



いよいよ最後の一品「煮込みハンバーグ」。「これだけは間違いなくウマいだろ!」という信頼感から大トリでの登場となりましたが、ここまで全品完璧にウマいというのはあまりにも予想外。



パウチを開けてさらに盛り付けようとすると、中からドゥルゥゥゥゥンッと大きいハンバーグが登場。大人の感覚で見ればミニハンバーグなのですが、ここまでまともな固形物を見てこなかったので、笑っちゃうほどデカく感じます。


さあ、味はデミグラスソース風になっているということですが……



ムムッ……。これはちょっと思っていたのと違うかもしれない……。


間違いなく今までで最も大人の食べ物に近く、一番食べ応えがあるのですが、それだけに大人が食べるハンバーグと否が応でも比較してしまいます。大人のハンバーグと比べたら当然ジューシー感が足りないわけで……。



そしてデミグラス風味という“洋食”の味を子供向けに作るのにも苦戦をしている感じがあります。やはり野菜の素材を大切にした優しい味になっているのですが、それだけでデミグラスの奥深い味を表現するのにはちょっと無理がありそう。全然マズくはないんですけどね。逆に素材を上手に使うことで美味しく作れる和食ってすごいんだなと気付かされました。


評価

美味しい度:★★★

酒に合う度:★★★★


離乳食が予想外にウマすぎてビビった……



いやあ、びっくりしました。離乳食6品を食べ比べてみた結果、いずれも大人が食べてもバッチリ美味しさを感じられるという衝撃の結果が明らかになりました。すべての離乳食が美味しいのか、それとも和光堂の離乳食が美味しいのかはわかりませんが、少なくとも今回食べた6品は文句なしで美味しく、いずれも晩酌のツマミにできると思います。全部がベスト・オブ・ベビーフードでした。


そして今回はオッサン2人で離乳食をツマミに酒を飲むという絵面が最高にヤバイ感じになりましたが、離乳食を食べ比べながらヤンヤヤンヤと言いつつ飲めるというシチュエーションこそが最高のツマミになった感もあります。


もしご家庭で離乳食が余ってしまったら、夫婦で楽しみながら試食してみるといいかもしれません。もちろん今回のようにいろいろ買い込み、友達同士で「離乳食パーティー」を開催しても楽しいかもしれないですよ。


動画も公開!


今回の検証の様子を動画でも公開しています。オッサン二人が泥酔しながら離乳食をツマミに「うまいうまい」と繰り返す光景をどうぞご覧ください。


食べ比べ! 「この離乳食がうまい」 –YouTube

https://www.youtube.com/watch?v=IEhDG3MjyAs [リンク]


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(執筆者: ノジーマ) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 動画あり:酒のツマミに合う離乳食はどれだ!? オッサン2人が飲酒しながら選んだベスト・オブ・ベビーフードを大発表!