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今年5月12日に全国公開になる、役所広司&松坂桃李W主演の劇場用映画『孤狼の血』。
原作は、柚月裕子の角川書店から刊行された小説。第69回日本推理作家協会賞受賞、第154回直木賞候補作品、このミステリーがすごい!2016年版国内編第3位、本の雑誌が選ぶ2015年度ベスト10第2位などにも選出された非常に読み応えがある作品です。
映画版では、監督を、山田孝之主演『凶悪』や綾野剛主演の『日本で一番悪い奴ら』などでメガホンをとったヒットメーカー・白石和彌が務め、暴対法成立直前の昭和63年広島呉原市を舞台にした一大バイオレンスエンタテイメントに仕上げています。
今回、裏社会ライターで、遠藤憲一さん主演の『木屋町DARUMA』を製作したことがある私・丸野裕行に公式オピニオンとしてのオファーがあり、テレビ出演の打ち合わせと日程を合わせて観に行ってきました!
孤狼の血予告編
https://youtu.be/1Hv1yAnFfjE
マスコミ試写会の場所は東映本社。
写真:男の東映本社!丸の内TOEIも併設
丸の内TOEIが併設されている本社をエレベーターで7階まで上がると、映画宣伝部の本体奥に、試写室があります。東映の主力商品であるスーパー戦隊や仮面ライダー、『相棒』、『探偵はBARにいる』などの劇場用特大POPが並ぶ中を奥へと進みます。
写真:ギャバン、シャイダーなどヒーローそろい踏み
名刺を差し出し、中へと進んだ試写室は、収容人数30名ほどでしょうか、こじんまりとしたスクリーンがあり、この規模の方が本編にに入り込める気がしますね。宣伝部の司会者がスタートのあいさつをし、上映がはじまります。
“NO MORE映画泥棒”のCM後にはじまったおなじみ岩場に波しぶきがぶつかる東映のオープニング。おや、何かが違う……。そうなんです!
劇場版と同じかどうかが定かではありませんが、いつもの現代の東映マークとは違い、60年代の東映マークのオープニングが私たち観客を出迎えてくれるんです!唖然とし、60年代に引き戻された状態のままはじまるのが、リンチに次ぐリンチ。
東映実録シリーズを地で行く荒業に思わず舌を巻いてしまいます。さぁ、本編がはじまりましたが、ここで押さえておきたい『孤狼の血』5つのポイントをお教えしましょう!
【役所広司演じる大上刑事の傍若無人ぶり】
…役所さんは以前にも『渇き。』という中島哲也監督の映画で、魔性の女である娘を探すアル中の刑事を演じていましたが、今回のキレっぷりは、それ以上です。捜査のためには手段を択ばない暴走刑事・大上を実に見事に演じています。観客が引くほどの狂気ぶり、ぜひ劇場で実際にご覧ください。
【松坂桃李の正義感と強さ】
…松坂桃李さんが演じるのは、空手の有段者である一流大学出身の日岡という新米刑事。大上刑事のわがままに付き合わされ、現場に振り回されますが、実直なまでの正義感は、大上刑事以上の強さを感じます。何にも屈しない生き方には、最後に「おおっ!」と息を飲みます。
【真木よう子の胸、MEGUMIの胸】
…欲望を描き切る本作には、魅力的な女性キャストが数多く登場します。阿部純子さんが演じる桃子のスレンダーさにも魅力を感じますが、やはりオープニングに登場するMEGUMIさんの巨大な胸の谷間には、思わずくぎ付けになってしまいます。さらに、色気沸き立つ真木よう子さんの程よい感じの胸! アクションが入り混じるシーンもあるので、そのボヨンボヨンっぷりも見ごたえありです!
【竹野内豊の過剰な役作り】
…これはかなり驚きます!恐ろしいほど、『仁義なき戦い』の大友勝利(演者・宍戸錠、千葉真一)にそっくりなのです。竹野内さんの声も酒灼けでつぶしたようなハスキーさで暴力の申し子のような荒くれぶり。唖然としました。
【超豪華スタッフ陣】
…共同プロデューサーを務めたのは、『攻殻機動隊』などの紀伊宗之さん、『二代目はクリスチャン』『孤高のメス』の天野和人さん。音楽にはバイオレンスの傑作『GONIN』の安川午朗さん、美術は、きうちかずひろ、崔洋一監督映画の常連・今村力さん、日本を代表する拳銃特殊効果の納富喜久男さん率いるBIGSHOTが発砲シーンを手掛けています。日本映画でこれ以上のスタッフはいない、というレベルの方々が集結しています。※ちなみに僕の映画は、お金がないので拳銃も僕自身が用意しました
さらに、超豪華な配役も見ものです。大物俳優として活躍している江口洋介さんやTEAM NACSの音尾琢真さんや嶋田久作さん、駿河太郎さん、注目の若手俳優・中村倫也さんなど、あまりヤクザ系のVシネマでは見ることのない配役に挑戦。
逆に警察側には、矢島健一さんや田口トモロヲさんなど強面の役もやる方々の姿が…。この絶妙な配役は、白石監督とキャスティングプロデューサーの腕の見せ所といった感じでしょうか? しかし、キャスト全員がしっかりと迫力を見せつけてくれるので、大満足できることでしょう。
もう今の時点で、DVDが欲しいほどです。公式サイトのコンテンツは今までの映画にはないほど充実していますし、東映本体の気合を感じます。
鑑賞後は、宣伝を行っている株式会社J・Gripの西川さんや成瀬さんと名刺交換。やはりこの映画を盛り立てようとする気迫が違います。
それともうひとつ特筆しておかないといけないところがあります。
それは“パンフレットのデカさ”です!
自宅にあったほかのパンフレットと比べてみても、この通り!
さらに、わかりやすくプッチンプリンと比べてみると、この大きさです。
自宅の京都まで片手に持ち、かなりの宣伝効果につながったのではないでしょうか?
それと、レクサスでも使っていそうな超いい紙質! 豪華です!
5月12日の公開日まで、どのような盛り上がりを見せるか、乞ご期待です!
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(執筆者: 丸野裕行) ※あなたもガジェット通信で文章を執筆してみませんか