公益財団法人日本生産性本部による『労働生産性の国際比較 2016年版』によると、2015年の日本の労働生産性は就業1時間あたりで42.1ドル。OECD加盟35ヵ国中20位で、イギリスの52.0ドル(15位)、イタリアの51.9ドル(16位)、スペインの51.2ドル(17位)、カナダの50.8ドル(18位)を下回る数字となっています。


この日本の労働生産性が各国より低いということを橋本一径早稲田大学文学学術院教授(@KazumichiH)がBBCの番組を紹介しツイート。とりわけイタリアよりも下回ることに衝撃を受ける人が続出していました。






BBCでイギリスの労働生産性がヤバいというニュースをやっているが、左端の国がもっとヤバい。


この労働生産性を測る基準がドルなため「円安の影響では?」という声も上がっていましたが、前述の調査では1980年代から現在まで一貫して20位前後。その間に為替も変動していることもあり、他の理由も考えたいところ。


あるユーザーは、次のように推察。






貧乏性のせいか、機械に代替できる仕事を未だに人でやってるのも一因な気がします。オンボロの生産設備を苦労してフル稼働させたり。金をかけるべきところはドンと金をかけるのも重要です。日本の半導体産業はそれで負けた。


また、残業が効率性を下げているという意見も。






基本給が少ないから残業して残業手当を稼ごうとか上司や同僚が残業しているから自分も残業しようという人がいる限り、日本に労働生産性という概念はありません。


ほかにも、「労働者の役割が曖昧でマニュアル外の仕事もしてしまうから」「過剰サービスが多いから」「生産性よりも親会社や取引先の顔色が大事だから」といった理由が次々に挙げられており、「グローバリゼーションで儲けが出せなくなり、賃金が下げられている」ことが原因という人も見られました。


ちなみに、先の調査で労働生産性が1位なのはルクセンブルク。ひとりあたりのGDPが一番高い国でもあります。それと比較すると日本人の労働者が酷使されているという数字になります。「イタリアを“ヘタリア”と笑っていられない」という声もありましたが、個々人や職場だけでなく、国全体でこの労働生産性の低さをどう改善していくのか考えていくべきなのではないでしょうか。


※画像は『労働生産性の国際比較 2016年版』より

http://www.jpc-net.jp/intl_comparison/intl_comparison_2016_press.pdf [リンク]


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情報提供元: ガジェット通信
記事名:「 日本の労働生産性はイタリアよりも下!? 「機械のできることを人がやっている」「残業しようという人がいる限りその概念がない」