- 週間ランキング
主な品種として「キクラゲ」と「あらげキクラゲ」があり、表が黒褐色、裏が灰色をしてい流のが特徴の、黒キクラゲ。
ビタミンB群やE、βグルカン、カルシウム、鉄、マグネシウム、体内でビタミンDに変わるエルゴステリンを含みます。
黒キクラゲは、枯れた木を栄養分として成長します。そのため、木の持つ薬効成分を吸収しています。キノコ類のほとんどは、生活習慣の予防効果がありますが、黒キクラゲは特にコレステロール値を下げ、動脈硬化や高血圧を予防する作用があるようです。
また、ぬめり成分には美肌効果があります。その他にも婦人科疾患や痔にも効果があると言われています。
薬膳では疲れやすいタイプの人や、血色がよくない人が常食することによって、血液が浄化され、免疫力が上がります。
黒キクラゲを選ぶときは、肉厚のもので十分に乾燥されているものを選びましょう。
黒キクラゲの戻し方は、急ぐときはキクラゲが十分浸かるくらいボールにぬるま湯を入れて、20~30分漬けておきます。
時間があるときは水に浸けて5~6時間おくと、お湯につけて戻すより、うま味や栄養が逃げにくいと言われています。
砂糖を少量入れて戻すと、よりうま味が増します。
黒キクラゲを利用して、保存しておける常備食のレシピを3つご紹介します。
戻したキクラゲ5枚を細く千切りにし、人参1本も千切りにします。
熱したフライパンにごま油を入れて炒め、醤油、砂糖、唐辛子を加えてさらに炒め、すりゴマを振ります。
基本の分量は醤油と砂糖は1対1ですが、砂糖は少し控えた方がよいでしょう。
分量も味付けも各家庭の好みでOKです。多めに作って常備食にしておくと便利です。
細くカットした乾燥キクラゲも市販されていますので、こちらを使うと更に簡単に作る事ができます。
カロテンが多く含まれているため、肌や粘膜の調子が整います。カロテンは、皮のすぐ下に最も多くの薬効成分があるので、皮のまま用いるようにしましょう。
戻した黒キクラゲ5枚の千切りとショウガ1かけの千切り、だし昆布の千切り(ハサミで細く切る)を鍋に入れ、水をヒタヒタに加え、醤油大さじ2杯で柔らかくなるまで煮ます。
ショウガを含む漢方薬は小柴胡湯(ショウサイコトウ)や葛根湯(カッコントウ)が知られていますが、常備食のスパイスとしてショウガを用いると代謝がよくなります。
戻した黒キクラゲ5枚とあとはシメジ、エノキタケ、シイタケ、マイタケなど何でも手に入るキノコを食べやすく切りわけます。
フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて炒め、香りが出てきたらキクラゲやその他のキノコを入れて炒め、しょう油と酒で味付けします。
水分を飛ばしておくと日持ちがします。
塩分に関しては、好みがあるので、味を見ながら整えてください。
シメジには美肌効果、エノキタケには血糖値を下げる働き、シイタケには胃腸の機能を整える効果が、のマイタケにはがん細胞の抑制も期待されます。どのキノコにも生活習慣病の予防と改善効果があるので、工夫して食卓に乗せるようにしましょう。
漢方ではキノコ類のサルノコシカケ科の霊芝(レイシ)や茯苓(ブクリョウ)がよく知られています。霊芝は、精神を安定させる働きがあり、不眠や動悸、不安感などの解消に効果があります。
茯苓は、むくみの解消や食欲不振、不眠や動悸、健忘にも効果があります。
銀耳(インアル)とも呼ばれる花びら状の白キクラゲは、不老長寿の妙薬とも言われ、美肌効果や精力増強効果が期待できます。
カルシウム、ビタミンD、食物繊維が豊富に含まれ、がんなどの放射線治療時の体調管理にもおすすめの食材と言われています。
また、コラーゲンが豊富に含まれているので高級化粧品の植物成分としても使用されています。
白キクラゲを水で戻して氷砂糖と水を入れてコトコト1時間くらい煮て、戻したクコの実を飾れば、アンチエイジング効果のあるデザートができ上がります。
白キクラゲは黒キクラゲに比べて高価で、スーパーなどでも取り扱っているお店が少なくなりました。中華食材店やネット通販で手に入れることができます。
白キクラゲに比べて価格も安く、スーパーの片隅で鎮座している黒キクラゲですが、滋養強壮、血液浄化、アンチエイジング効果などが期待される食材です。
「黒キクラゲっていったい何ものなの?」なんて言わないで、常備菜として作り置きして少しずつ食べると、体質の改善ができます。