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玄米は精製されていないだけで基本的に白米と同じなので、実はカロリーや糖質量というダイエットで一番気にされるポイントとしては、白米とほぼ変わりません。
カロリーでいえば、白米なら100gあたり356kcalで、玄米は350kcal。炭水化物の量も、白米が77gに対して玄米は74gと殆ど変わりません(数値は全て炊飯前)。
では何故玄米を食べるとダイエット効果が得られるかというと、それはGI値というものが影響しています。
GI値とは、食事によって血糖値がどの程度上がりやすいかというものを示した数値で、GI値が高いものを食べると血糖値が急激に上昇し、GI値が低いと血糖値が緩やかに上昇します。
血糖値というと糖尿病の方が気にするようなイメージですが、実はダイエットにとっても重要な要素で、血糖値が急激に上昇すると、血液内の糖分が脂肪として蓄えられやすくなります。
逆に、血糖値の上昇を抑える事ができれば栄養素が脂肪に蓄積されにくくなり、その分エネルギーとして使われやすくなるので、太りにくく痩せやすい状態にしていく事が可能なのです。
このGI値が、白米は84と食品の中でもかなり高い方なのに対し、玄米は55程度。
そのため、玄米であれば食べても脂肪として蓄積されにくく、ダイエット効果を得る事ができるようになるのです。
玄米のGI値が低い理由でもあるのですが、玄米は白米に比べ5倍にもなる食物繊維を含んでいます。
食物繊維は腸内環境を整えるために必要な栄養素でもありますので、玄米を食べる事で腸内環境が改善し、便秘などの解消からダイエット効果を得る事にも繋がります。
最近はお米を炊いてから冷まして食べる「冷ご飯ダイエット」「おにぎりダイエット」というものが知られてきていますが、これはお米を冷やす事でレジスタントスターチという消化吸収されにくい糖質を増やす事が出来るからというもの。
レジスタントスターチが増えたお米では、カロリーとしては大体1割程度減少し、さらにGI値が下がるのでダイエット効果を得られるとされています。
このレジスタントスターチは白米だけではなく、玄米でも同じように作られるので、玄米を炊いてから冷やせば、そのダイエット効果は更にアップ!
カロリーカットは白米と同じ程度ですが、GI値がもともと低い玄米がさらに低くなるので、ダイエットに持ってこいの主食になります。
玄米の場合、温かい状態で食べると独特な風味が苦手な方も多いですが、冷やして食べると意外と気にならないようになるので、味覚的にも好まれやすくなるなど、メリットが沢山。
是非、玄米でのおにぎりダイエットを試してみて下さい。
玄米のダイエット効果として最も大きいものはGI値の低さなのですが、実は最近の研究で玄米に含まれる「γ(ガンマ)-オリザノール」という成分が、過剰な食欲を抑えて食べすぎを回避するためにも有効であるという事が判明しています。
このγ(ガンマ)-オリザノールという成分は、食べすぎを抑える「レプチン」というホルモンの働きを正常にする事で、過剰な食欲を抑える働きがある他、インスリンの分泌を促進して血糖値を下げる効果を持つなど、ダイエットに有効な働きを持つもの。
玄米を食べるだけで摂取が可能なので、主食を玄米にすればそれだけで過剰な食べすぎを抑えやすくなるのです。
玄米は白米と比べ、ビタミンやミネラルといった栄養素も豊富。基本的に、カロリー以外は玄米の方が優れているといえます。
江戸時代に、江戸で「脚気」というビタミンCが不足する事による病気が増えて「江戸煩い」といわれるようになったのですが、これは江戸では一つの贅沢として白米を食べていたため、玄米で取れていたビタミン類が摂取できなくなり、脚気が蔓延したと言われています。
ビタミンCだけではなく、肌の代謝に重要なビタミンBや鉄分、マグネシウムといったミネラルなど、玄米には豊富な栄養が含まれているため、ダイエット効果だけではなく高い美容効果を得る事ができるのも、玄米の魅力の一つです。
以上のように玄米はダイエットに良い成分や美容成分が豊富に含まれていますが、玄米を発芽させた発芽玄米は、更にその効果が高まります。
発芽玄米になると、玄米よりも大幅に増える栄養素の一つがGABA(ギャバ)という成分。
このGABAはストレスを抑制してリラックス効果があるとして、チョコレートなどに配合された商品も多く出回っています。
ストレスは多くのトラブルの原因でもあり、代謝を悪化させる要因の一つ。ストレスを軽減するGABAを摂取する事は、ダイエットにも大きなメリットになります。
玄米が食べにくい、続かないという理由の一つがその硬さやボソボソ感ですが、発芽玄米になる事でこの食感の問題が改善されます。
発芽玄米にすると、玄米よりも柔らかくてモチモチした食感になるので、美味しく食べやすくなるのです。
実は、玄米そのままだと問題がある一つの点に、ABA(アブシジン酸)という、細胞内のミトコンドリアに対して毒性がある成分が含まれているというものがあります。
ABAを摂取すると、免疫力の低下や低体温に繋がったり、場合によっては不妊症の可能性などがあるのですが、このABAは発芽玄米にするか、充分に玄米を水に浸す事で不活性化させる事が出来ると分かっています。
玄米や発芽玄米を食事に取り入れる方法としては、単純に白米の代わりにすればOK。
ただし、玄米の場合は白米と比べて水にしっかり浸さなければならない(6時間以上)ので、寝ている間水に浸しておいて、朝に炊くなどの工夫をすると良いでしょう。
発芽玄米であれば白米と同じように炊く事も可能ですが、やはり少し長めに水に浸した方が、柔らかく食べやすい状態になります。
玄米を食べる時は、よく噛んで食べるようにしましょう。
白米に比べて硬く消化しにくいため、しっかりと噛んで食べないと消化不良を引き起こす可能性があります。
良く噛む事で満腹感を得る事も出来ますので、ダイエット効果もより高まります。
一つ、玄米の難点として体内のミネラル分排出を促進してしまうというものがあります。
これは「フィチン酸」という成分の影響によるもので、体内の有害物質を排出するなどいい面もあるのですが、同時にミネラルを排出してしまうため、これを補う事が必要になります。
排出されてしまうミネラルとしては鉄分や銅、亜鉛といった美容に必要な栄養素も含まれますので、こうした栄養素が多くとれるおかずなどを食べるようにすると良いでしょう。
毎日の主食を玄米や発芽玄米に変えるだけで、これだけのダイエット効果・美容効果が得られるなら、摂り入れない手はないですよね!
玄米の味が苦手という場合、白米とブレンドして少しずつ取り入れるだけでもダイエット効果を得る事ができますので、苦にならない程度から初めてみてはいかがでしょうか。