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ある調査では、顔の乾燥が気になる季節は「冬」と答える人が9割を超えたとされるほど冬の乾燥は身近なものです。しかし、顔の乾燥は冬だけでなく年間を通して起こりうることで、1年を通して乾燥対策が必要です。
毎年秋から冬にかけては空気が乾燥するため、必然的に肌も乾燥してしまいますが、春や夏でも1日中顔を覆っているメイクや、紫外線、洗顔後の水分の蒸発など、あらゆる場面で乾燥は起こっています。
一年のうちで秋から冬だけ乾燥対策をするのではなく、通年で顔の乾燥対策が必要であると、しっかり認識しておく必要があります。
顔の乾燥が起こる原因は大きく2つに分けられます。
ひとつは外気や室内の湿度など環境要因によるもの、ふたつめは日常的なスキンケアなどの人的要因です。顔の乾燥対策をするうえで、この2つの乾燥の原因を理解することが大切です。
環境要因は、季節の変化によって空気が乾燥することで肌も乾燥したり、オフィスのエアコン、室内の加湿器が機能していないことなど様々です。
特に顔は服のような露出を防ぐものがなく外気に直接触れているため、外部環境の影響を受けやすく、肌から水分が蒸発しやすいのです。
人的要因は、間違ったスキンケアや保湿力が低い化粧品の使用、睡眠不足、タバコや飲酒などの血行不良を起こすような生活習慣など多岐に渡ります。環境要因は季節性の要因が多いのに対し、人的要因は通年で発生しやすいのが特徴です。
人的要因のなかでも、間違ったスキンケアはしっかりと見直す必要があります。とくにクレンジングや洗顔の際に熱いお湯を使っていることや、利便性や快適性だけでクレンジングオイルを使い続けている人は注意してください。
熱いお湯や洗浄力が強いクレンジングオイルは、顔の乾燥を防ぐための皮脂膜までも落としてしまうため、洗う度に顔を乾燥させてしまいます。仮に、保湿を怠って寝てしまうようなことがあると肌のダメージは大きくなります。
このように、顔の乾燥は環境要因と人的要因がありますが、人的要因は潜在的な要因が多いため注意しましょう。
顔が乾燥しているとメイクがうまくいかないことや、シワができやすくなること以外に、皮脂欠乏性湿疹、乾癬(かんせん)など治療が必要な肌トラブルを発症する可能性もあります。
顔が乾燥する際に最も発症する可能性が高い症状が「皮脂欠乏性湿疹」です。肌表面の皮脂がなくなることで水分が蒸発しやすくなり、肌バリアが低下して起こります。発症した場合、かゆみや痛みを伴い、重症化すると皮膚が剥がれることもあります。
乾癬も顔が乾燥する際に起こりやすいとされています。明確な原因は不明とされていますが、慢性的な乾燥肌の人に起こりやすく、皮膚が赤く膨れたり、フケのような白い角質が剥がれ落ちたりすることもあります。睡眠不足やストレスなど生活習慣との結びつきが強いと考えられています。
慢性的な顔の乾燥はシミやシワの原因になります。
シミの直接的な原因は、表皮内で発生したメラニンが代謝されないまま蓄積されることですが、肌のターンオーバーが正常に機能していれば蓄積する前に角質となって剥がれ落ちます。
しかし、顔が乾燥しているとターンオーバーが乱れるため、古い角質が剥がれ落ちるよりも蓄積のペースが上回ってしまい、結果的にメラニンが残ってしまうためシミになります。
シワは、肌が乾燥した際に水分や皮脂を確保するために角質細胞が増殖し、それらが硬くなったり、厚みを増してキメが乱れて溝のような隙間が出来ることが原因です。乾燥肌の目元、口元に目立つことから別名で乾燥ジワとも呼ばれます。
慢性的な乾燥がきっかけとなり、ターンオーバーの乱れや角質細胞が増殖することでシミやシワを引き起こすのです。
顔の乾燥対策には、保湿ケアと正しいスキンケアが重要です。
保湿ケアは、とくに睡眠を控えている入浴後が重要ですが、起床時の洗顔後、メイク前など、1日のなかでも保湿のタイミングは複数あります。
保湿ケアは、化粧水、美容液、乳液、保湿クリームを組み合わせて使うようにし、化粧水を多く使って、油分が多いクリームなどは使用量を守るのがポイントです。
正しいスキンケアも顔の乾燥を防ぐのに重要です。
クレンジング剤や洗顔料は低刺激の物を使い、メイクには保湿成分が含まれていて、なおかつ低刺激の物を選びましょう。
スキンケアは肌を刺激しないことが鉄則と心得ましょう。
この他にも、睡眠不足やストレス、喫煙や飲酒など、乾燥の内的要因となる生活習慣を見直すことも心がけましょう。
とくに睡眠不足は肌のターンオーバーを乱す元凶ですので、毎日最低でも6時間の睡眠をとり、肌のゴールデンタイムと言われる午後11時から午前2時には熟睡できるようにしましょう。
顔の乾燥には、水溶性の保湿成分が含まれている化粧水や、油溶性の保湿成分が含まれる保湿クリームを使うことをおすすめします。
化粧水は肌の表面を覆うだけではすぐに蒸発して無くなってしまうので、肌の角質層にしっかり浸透するものを使いましょう。
そのためにおすすめなのは、加水分解ヒアルロン酸、アセチルヒアルロン酸が含まれている化粧水がおすすめです。
これらは肌表面と角質層に浸透しやすい成分のため肌の内側に水分を与えられます。
保湿クリームは加えた水分を蒸発させることなく蓄えてられる成分が含まれているものが理想的です。
とくにセラミドとシアバター(シア脂)は保湿の2大成分とされるほど保湿に優れているため、これらが含まれているものを使うといいでしょう。
顔の乾燥対策をする際には、加水分解ヒアルロン酸、アセチルヒアルロン酸、セラミド、シアバターを意識して選ぶようにすると良いでしょう。