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ARと言えばスマートフォンアプリのイメージが強いが、AR専用のデバイスも開発されている。その代表例は、マイクロソフトが開発を進めるHoloLensだろう。
HoloLensの他に有名なのはMagic Leapだが、出てくるのはデモ映像ばかりでその実態は不明だ。一方、Metaが開発するMeta 2はHoloLensほど高性能ではないが、コストパフォーマンスの高そうなデバイスとなっている。
Metaは2016年の末、「まもなくMeta 2開発者キットの出荷を開始し、2017年の末までには1万台を出荷する予定だ」と語った。
Metaが開発するARデバイス、Meta 2。先月の末にはRoad To VRがこの開発キットのレビューを公開している。そのレビューを紹介した記事がこれだ。
デモを見ても分かる通り、Meta 2はある程度形になっている。しかし、ARデバイスとして最も知名度の高いマイクロソフトのHoloLensほど洗練されていない。
Meta 2によって表示されるARの解像度は1280×1440と高い。公開されているデモ動画は1280×720なので、実機はそれ以上の画質を実現しているということになる。スペックから判断する限り、グラフィック品質に関しては十分HoloLensと並べるレベルにあると言えるだろう。
一方で、ユーザの動作に対する反応は鈍いようだ。上のデモ映像ではユーザが手を伸ばして空中に浮かんだ立方体を操作しているが、レスポンスが遅れているように感じられる部分もある。
「手で立方体を操作している」というよりは、「手の動きに反応して、後から立方体が動いている」という印象だ。応答速度が重要なゲームなどには使えないだろう。また、用途によっては使用するユーザにストレスを感じさせてしまうかもしれない。
レスポンス部分に関してはイマイチな評価を受けているMeta 2だが、前身となるMeta 1からは大きく進化している。
Meta 2の視野は90度となっており、この広い視野角がMeta 1や他のARデバイスに比べて没入感を強める結果となっている。これはMeta 1を使ったユーザからの「36度では視野角が足りない」というフィードバックを受けての変化だ。
Metaは2013年にMeta Proと呼ばれるMeta 1の後継機の予約受け付けを3,000ドルで開始したが、その開発は中止されている。当初の計画では、Meta Proの視野角が40度しかなかったからだ。これではユーザの不満を解消できないと判断された。
2016年の3月にはMeta 2の予約受け付けが開始された。Meta 2では、Meta 1に比べて2倍以上の範囲にオブジェクトを表示することが可能となり、この分野のデバイスで最も没入感があるデバイスの一つとなっている。
視野角の大幅な向上は、シンプルなMeta 1からの技術向上によるものではない。光学系全体がオーバーホールされている。
Meta 2では、Meta 1で使用され、Meta Proにも採用が予定されていた「ウェーブガイドアプローチ」を廃止した。代わりに「デュアル・ラージコンバイナーアプローチ」を採用し、広い視野角を実現した。
ウェーブガイドの光学系は薄くて小型化に適しているが、提供できる視野角は広くない。新方式を利用することでMeta 2は少々大きくなったが、機能的には向上している。
また、価格もMeta Proの3,000ドルから950ドルへと大きく下がっている。HoloLensほど高性能ではないにしても、三分の一の価格で購入できることを考慮するならば十分「アリ」ではないだろうか。
Metaは2017年中にこのMeta 2開発者キットを1万台出荷する予定だ。
Meta 2の価格と将来性を感じさせる性能は、発展途上のAR業界全体を活性化させるかもしれない。AR業界は、ちょうどVR業界の最新デバイスとしてRift DK1が登場したときのような状況となっている。
OculusのRift DK1は、2年後にRift DK2が登場するまでに約5万6千台が販売された。このMeta 2も、予定よりも出荷台数を伸ばしていく可能性がある。
VRデバイスは消費者向けの製品が複数のメーカーから登場する段階に入っているが、ARはまだそのステージに至っていない。Meta 2のようなデバイスの存在がARの知名度を上げ、開発者がARアプリの開発を始めるきっかけになるだろう。
参照元サイト名:Road To VR
URL:http://www.roadtovr.com/meta-expects-ship-10000-ar-dev-kits-2017/
参照元サイト名:Meta
URL:https://www.metavision.com/
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