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同メディアによると、2016年12月8日、中国・深センで開催されたMicrosoft主催の開発者カンファレンス「WinHEC」において、同社はWindows10がローエンドからハイエンドまでの主要なVRヘッドセットをサポートする予定、と発表した。
この発表において「ローエンドなVRヘッドセット」として想定されているのは、2017年にリリースが予定されているAcer、ASUS、Dell、HP、そしてLenovoといったVR業界にまだ本格参入していないPCメーカーが開発するVRヘッドセットで、価格は$300とOculus RiftやVIVEの半額以下と予想されている。
「ハイエンドなVRヘッドセット」で想定されているのはOculus RiftとVIVEはもちろんのこと、同カンファレンスでパートナーシップを締結した3Glassesが2017年半ばまでにリリースすることを予定している「3lasses S1」がある。
同デバイスのスペックは、画素数2880×1440、画面のリフレッシュレートが120Hzとなっており、VIVEの2160×1200、90Hzを上回っている。
こうした計画が意味することは、ハイエンドVRヘッドセットの普及を妨げている要因のひとつである「高額なVR Ready PCが要求されること」を緩和するかも知れないことだ。つまり、Windowsが統一的に多様なVRヘッドセットをサポートすることによって、近い将来、標準的なPCでリッチなVR体験が出来るようになることが考えられる。
以上のような同社の計画は、「ユーザーのためのひとつのストア、統一されたユーザーインタフェース」というアイデアのもとで進められている。同社が思い描いているのは、多数のメーカーのハードウェアを使って多様なソフトウェアがひとつのストアから利用できる言ってみれば「VRのGoogle Play」的なプラットフォームだ。
同カンファレンスにおいて、同社デバイス・カテゴリーのテクニカル・フェローのAlex Kipmanは次のように発言している。
「バラバラなプラットフォームと不統一なVR体験は、開発者とユーザーの両方にとって不都合でしかありません。
私たちが呼びかけているプラットフォームは、HTCとOculusを含めて、全てのハイエンドVRヘッドセットを開発するメーカーに開かれているのです。」
MicrosoftはこうしたVRプラットフォームの推進とともに、ARデバイスHololensの普及にも力を入れているので、2017年のVR/ARビジネスは同社が台風の目になるかも知れない。
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