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Quest Proの元々のフェイストラッキングには舌を追跡する機能はありませんでした。
2022年10月にQuest Proがリリースされたとき、フェイストラッキングを評価する声が多かったものの、舌のトラッキングができないことに苦言するレビューもみられました。
つまり、バーチャルミラーで自分の表情を見るときに、舌を出すと現実と仮想空間の差が浮き彫りになり、没入感が崩れてしまうというものです。
また、アバター同士でコミュニケーションを取り合うソーシャルVRでの表現力も、舌がない分制限されてしまいます。
そこで、Unityとネイティブコード向けのSDKのバージョン60では、Metaは新しいバージョンのフェイストラッキング用OpenXRの新バージョンをリリースし、舌の動きのトラッキング機能も含まれるようになりました。
VRゴーグルのノーズギャップの両側に照明付きIRカメラが搭載され、このカメラで舌の動きを追跡します。
Meta Avatars SDKはまだこれをサポートしていませんが、サードパーティーのアバターアプリはSDKのバージョン60に更新することで対応できるとのことです。
OpenXR用VRCFT-ALXRモジュールの開発者であるkorejan氏は、VRFCTモジュールによるQuest Proの舌トラッキングを試す動画をXに投稿しました。
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Steam LinkとVirtual Desktopは、Quest Proの以前のフェイストラッキングに対応しており、これを使ってVRChatでも利用できるようになります。
ただし、トラッキングする対象に舌を含めるには、両方のアプリをv60 SDKをサポートするようにアップデートすることが必要です。
しかし、米国のテック系メディアUploadVRは、多くのスタンドアロンアプリでは舌追跡機能を使えないだろうと推測しています。
というのも、Meta初のハイエンドモデルであるQuest Proの売れ行きが非常に悪かったことから、Quest Proのフェイストラッキングはサードパーティアプリがほとんど対応しなかったためです。
実際、Metaのメタバース「Horizon」は完全に舌トラッキングに対応していますが、VRChatのスタンドアローンアプリはアイトラッキングしかサポートしていません。
Meta Quest Proは、新たに舌の動きをトラッキングできるフェイストラッキング機能を導入し、仮想空間でのユーザーアバターの表現力を増加させました。
もともと、Quest Proのフェイストラッキングには舌の動きの追跡が含まれていなかったため、没入感が削がれるというレビューも見られました。
舌の動きを再現できることによって、メタバース体験がユーザーにとって向上する一方、開発者にとってもさらに表現できることが増えるという利点もあります。
ただし、これらの利点が実際に価値を発揮するには、舌トラッキング機能に対応するアプリの数が増えていくことが必須です。
Quest Proを取り巻く状況には厳しいものがありますが、今後の進展に期待したいですね。
参考:Quest Pro Now Has Tongue Tracking[UploadVR]
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