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今回凸版印刷が開発した博物館ガイドシステムは、VPS(Visual Positioning Service)技術と高精度AR技術を活用したシステムで、
「博物館をもっと楽しくする」
をコンセプトに開発されています。
スマホのカメラ越しに現実の博物館や展示物を見た際に、実際には存在しないCG映像や解説情報などのコンテンツを重ねて表示するようになっており、現実の博物館における文化体験の拡張を実現しています。
近年の博物館では地域振興や観光資源といった地域課題への対応が求められるなど、その役割が多様化しており、最近のコロナ禍によってデジタル技術を活用した新たな鑑賞方法の充実や、それに伴う文化財のデジタルアーカイブなどが急務となっています。
本システムはそういった背景から開発されており、博物館をAR技術で拡張させることで新たな鑑賞体験を実現すると同時に、より多くの情報を伝達し多言語対応することで、利便性の向上や周辺地域への興味波及、また「新しい生活様式」を支える文化施設の活動の支援を目指しています。
本システムでは、スマホのカメラから取得する画像情報から利用者の位置情報を取得するVPS技術によって、誤差数センチ以内で展示物と重ね合わせたコンテンツ表示を可能にしています。
今回の提供開始に先立って、東京の港区立みなと科学館にて今年11月7日まで開催されている企画展「未来とつながる5G展~社会の多様性を支える通信技術~」の”4G/5Gの速度比較コーナー”で本システムを体験することができるようになっています。
この博物館ガイドシステムには3つの特徴があり、それぞれ以下のようになっています。
スマホのカメラを通して得られた画像情報から、向きや方角などの細かな位置測定をするVPS技術が使われており、これによって誤差数センチ以内での位置測定が実現されています。
この情報を活用してARコンテンツを位置情報に合わせて正確に表示するようになっており、
・展示物の説明を動的に紹介
・裏側に回って説明を見る
といったことが可能になっています。
本システムではデータベース上で展示物の説明を管理しているため、従来手作業で行っていた
・展示説明文の更新
・多言語対応
が簡単にできるようになっています。
また施設の混雑状況をスマホやサイネージからリアルタイムで把握できるサービス「nomachi」を利用したセンサー情報とも連携しており、博物館の混雑情報や併設されたレストランなど商業施設の混雑状況などを画面内に表示するようにもなっています。
さらに利用者の鑑賞導線の管理や誘導も行い、より効率的な博物館運営を実現します。
紙やボードで行われていた展示説明文がデジタル化されるため、面積やスペースの制約が無くなり、今まで以上に多く情報を伝達することもできるようになります。
ここでの例として、展示物に所縁のある近隣地域への案内を行うことが挙げられており、そうすることによって文化体験から得た知識や興味を地域回遊に繋げることもできます。
様々なVRコンテンツを手掛ける凸版印刷が、高精度ARを活用した博物館ガイドシステムを開発しました。
このシステムにはVPS技術が使われており、高精度な空間認識を行ってARコンテンツと重ね合わせるといった、館内案内や多言語解説などと実際の展示物と融合させた新たな博物館体験を実現しています。
まずは港区立みなと科学館で11月7日まで行われている企画展に使われているので、ぜひ体験してみてください。
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