メガネ型ウェアラブル端末「b.g.」のイメージ(左)と、『洛中洛外図屛風 舟木本』の拡大イメージ(右)


株式会社メガネスーパー及び子会社の株式会社Enhanlaboと凸版印刷株式会社は、経済産業省がコンテンツ産業新展開強化事業の一環として日本の優れたコンテンツ技術の発掘・発信・ビジネスマッチングを目的に、2017年10月27日 (金) から29日 (日)に実施する「Innovative Technologies+ 2017」において共同展示を行うことを発表した。


メガネスーパー社が開発した、「視覚拡張」をキーコンセプトに高精細な文字・画像情報をディスプレイに表示するメガネ型ウェアラブル端末「b.g.(ビージー)」と凸版印刷が制作した高精細VR作品『洛中洛外図屛風 舟木本』を組み合わせた新しい鑑賞手法を展示するということだ。


展示内容


「b.g.」は、「両眼視×ノンシースルーディスプレイ」という特性を生かし高精細な画像・文字情報をディスプレイに表示、「引き」の客観的な視点と「寄り」の拡大映像をわずかな視線の移動で同時に鑑賞が可能なメガネ型ウェアラブル端末である。


今回の展示では「洛中洛外図屛風(舟木本)」の高品位複製を設置。


複製の前で「b.g.」を装着し「洛中洛外図屛風(舟木本)」の高精細VR作品を「b.g.」に表示することで、作品に描かれた肉眼では見ることが困難な細かい描画も鑑賞できる。


本展示方法を活用することで、博物館・美術館での鑑賞や劇場での観劇において、実物とその細部や文字情報を組み合わせた新しい鑑賞手法の演出が可能となる。


また、鑑賞・観劇におけるバリアフリー対応、インバウンド対応への活用も期待されている。


VR作品『洛中洛外図屛風 舟木本』について


東京国立博物館と凸版印刷が共同で取得した「舟木本」の高精細デジタルデータを活用し、東京国立博物館の監修のもと、凸版印刷のVR技術により「洛中洛外図屛風(舟木本)」の高精細VRが制作された。


屛風に描かれた極めて小さな人物表現の細部まで忠実に再現するとともに、経年変化で損なわれた色彩を、実物の雰囲気を壊すことなく復元している。


また、高品位印刷技術により「洛中洛外図屛風」の高品位複製も制作している。


「b.g.」について


メガネスーパーが開発した「b.g.」は、「視覚拡張」をキーコンセプトに、技術革新を通じて新たな市場の開拓を目指し「見え方」「かけ心地」を追求したメガネ型ウェアラブル端末となっている。


2017年1月に東京ビッグサイトで開催された「第3回ウェアラブルEXPO」で展示した「b.g.」のプロトタイプは大きな反響があり、2017年5月にはエンハンラボを設立し、現在事業化・量産化が進められている。


“Innovative Technologies+ 2017”の概要


「Innovative Technologies+」は、経済産業省が国際取引機会創出事業(コンテンツ技術発掘・発信事業)の一環として、日本の革新的なコンテンツ技術の発掘・発信を目的に2012年より5年間にわたって実施してきた「Innovative Technologies」の成果を継承し、さらに技術の実用化を促進するためのマッチング創出の役割を加えた新たな事業として実施されている。


産学からの公募により90件の応募・推薦があった中で、技術マップ2015(コンテンツ分野)で示されている技術開発の方向性に基づき、産学のコンテンツ技術の専門家を委員とする審査委員会による厳正な審査を経て、優れたコンテンツ技術およびビジネスモデルが20件選出されている。


詳細はこちら

Innovative Technologies+ ショートプレゼンテーション 01

Innovative Technologies+ ショートプレゼンテーション 02


今後の展開


メガネスーパー社及びエンハンラボ社は、今後もコンテンツ鑑賞分野における「b.g.」活用を追求し、提携候補先・実証実験実施候補先・納入候補先の開拓を進行していくとしている。


凸版印刷社は今後も、新たなVR・デジタルアーカイブデータの公開手法としてさまざまなデバイスを検証し、新しい鑑賞手法の開発を目指すとしている。


参照元:ニュースリリース


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情報提供元: VR Inside
記事名:「 ウェアラブル端末「b.g.」と凸版印刷の高精細VRデータを組み合わせた文化財鑑賞の新体験を演出