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同メディアによると、ランニングマシーンのように移動をバーチャルに体験することを可能とするVR歩行システム「Virtuix Omni」を開発するOmni社は、同システムに対応したコンテンツを配信・管理するプラットフォーム「Omniverse」をリリースした。
同プラットフォームはSteamやOculus Storeのように対応コンテンツをダウンロードすることが可能であるのはもちろんのこと、対応コンテンツの各種プレイ設定もできるようになっている。
Virtuix Omniは、その大きさから一般消費者が家庭でプレイするようなものではなく、VRアーケードで運営する企業をメインユーザーに想定している。そうした想定があるため、同プラットフォームにはプラットフォーム管理者がゲームの課金状況を管理する機能が実装されており、課金によって得られた収益をゲームを開発した開発スタジオに分配することもできるようになっている。
同プラットフォームのリリースに伴って、以下のようなVirtuix omni対応コンテンツもリリースされた。
対応コンテンツには、「Omni Arena」のようなVirtuix Omni専用コンテンツ、あるいは「The SoulKeeper VR」のような既存VRヘッドセット対応コンテンツを移植したコンテンツがある。
プレイヤーが現実に移動することなくVR空間内での長距離移動を体験させるVR歩行システムのなかでも、Virtuix Omniは代表的なものであり、日本でも代理店販売がなされているほどだ。
しかし、VR歩行システムはVirtuix Omniのほかにも存在し、システム構造が異なっていたりする。
ドイツのPathbenders社が開発した「Strider VR」は、ユーザーが正面を向いたまま方向転回できることを特徴としているVR歩行システムだ。
ユーザーのリアルなカラダの向きを変えずに、バーチャルな方向転回が実現する秘密はユーザーが立つ台にある。この台がセンサーで検知されたユーザーの方向転回を相殺するように回転することによって、リアルなカラダの向きを変えずにバーチャルな方向転回を体験させているのだ。
もっとも、同システムは製品版ではなく開発中のものであり、機能に制限がある。具体的には、急な方向転回や早いペースの歩行には対応できていない。また、デモ動画を見るとわかるように、バーチャルな足が頻繁に震えてしまうという問題も抱えている。
そうは言っても、同システムはVIVEとOculusRiftに対応しているうえ、Leap Motionを実装することによりハンドジェスチャー・トラッキングも実現しており、完全なフルボディ・トラッキングを志向していることがうかがえる。
同システムの完成は、2017年12月を予定している。
KAT Walkは、同デバイスのうえに乗ったユーザの各種動作をVR空間のキャラクターに反映させるためのデバイスだ。ユーザーひとり分のスペースしかないが、360度自由に動けるランニングマシーンのような構造をしているため歩いたり、走ったり、ジャンプしたりといった動きを入力できる。
デモ用の画像・映像に登場している人物が特殊部隊の格好をしていることからも分かるように、FPSのようなゲームでの利用を想定してデザインされている。
同デバイスは、Virtuix Omniのようにユーザーのカラダを囲む枠がない代わりに、上部からカラダを固定するハーネス(拘束具)を採用しており、Strider VRに似ている。
同デバイスの公式サイトを閲覧すると、各種アクセサリーおよびデバイス本体の価格は掲載されていない。購入を検討する場合は、同社の販売窓口に問い合わせる必要があるだろう。
Ominiverseがリリースされたことにより、Virtuix Omniの導入・運営がより容易となったので、同VR歩行システムがVRアーケードの「定番マシン」になったとしても不思議ではないだろう。
Omniverse公式ページ
http://www.virtuix.com/games/#affected
コンテンツ・プラットフォーム「Omniverse」がリリースされたことを報じたUploadVRの記事
https://uploadvr.com/vr-treadmill-omni-reveals-ommniverse-content-platform/
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