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2017年5月17日から19日まで開催されているGoogleの開発者会議「Google I/O」では、新しいDaydream対応スマホの情報とともに、Daydreamプラットフォームのアップデートも発表された。
目立ったアップデートは、まずDaydream Home画面が改善された。同画面は、Daydream対応端末を専用VRヘッドセットDaydream Viewを装着した場合、ユーザーがはじめに見ることになる画面だ。
Daydream Home画面のアップデートされたことで、表示される情報やアイコンの改善された。具体的には、情報通知、各種設定の変更方法等が通常のAndroid端末と同じような使用感となった(トップ画像参照)。
Daydream HomeからDaydreamアプリストアへの遷移方法も改善された。同ストアは、アップデートされたことによって、Oculus StoreやSteamにに似たものになった、とのこと。
新規機能「Daydream Cast」は、ユーザーがDaydream Viewを使って見ている画面をPCやテレビのスクリーンに表示するものだ。
同機能は、一見するとあまり「使いどころ」がないように思われる。しかし、本メディアで以前に紹介したVRゲーム「Mass Exodus」のように、VRヘッドセットを装着したプレイヤーと何も装着していないノンVRプレイヤーが同時にプレイするようなゲームを開発するためには不可欠な機能であろう。
新規機能「Daydream Sharing」は、Daydream Viewを使用中に専用コントローラーから簡単にスクリーンショットを撮影して、SNS等でシェアするものだ。
Googleのスポークスマンによると、同機能はTilt Brushを使って制作したアート作品をシェアする時には重宝する、とのこと。
もっとも、現時点では「Daydream版Tilt Brush」は存在しないが、同アプリで制作したアート作品をシェアすることに特化した共有サイト「Tilt Brush Sketches」ならば存在する。同サイト閲覧中にDaydream Sharingを使うと、クリエイター間のコミュニケーションが円滑になるかも知れない。
本メディアでも度々報じているように、Googleはブラウザ上からVRコンテンツを楽しめるようにするために、ChromeのWebVR対応を進めてきた。だが、同ブラウザをDaydreamに最適化することは、手つかずであった。
RoadtoVRが報じるところによると、同社は近日中にChromeのDaydreamへの最適化を実行する予定である、とのこと。最適化は、UI設計に関して通常版Chromeを踏襲しつつ、VRコンテンツへのアクセスを容易にするように実行される。
つまり、Daydream View使用中でも2D画面のブラウジングができて、VRコンテンツを視聴したい時は設定変更等をすることなく「シームレス」にアクセスできるようになるのだ。
Chromeに関しては、AR APIを実験的にサポートすると報じられており、またWebVRを活用したVRゲームも開発され始められていることしても、Daydreamの「メインアプリ」となる可能もある。
ちなみに、Daydreamの使用時間の半分は以外にもゲームではなくYouTubeである、という調査結果をGoogleは報告している。
以上のように、Daydreamは対応端末が増えたことによってハード面が充実しただけではなく、ソフト面でもよりユーザーフレンドリーになったと言えよう。そんなDaydreamに今後期待したいことは、「日本上陸」であろう。国策的に見た場合、類を見ない「iPhone強国」の日本スマホ市場への参入は少なくないリスクがあると思われるが、一刻も早く上陸を果たしてほしいものだ。
Daydreamプラットフォームの大型アップデートを報じたRoadtoVRの記事
http://www.roadtovr.com/daydream-2-0-platform-update-bring-major-improvements-daydream-devices/
Daydream Chromeの最適化を報じたRoadtoVRの記事
http://www.roadtovr.com/chrome-browser-daydream-will-let-seamlessly-navigate-2d-web-based-vr-content/
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