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TOKYO, Mar 23, 2018 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)と Merck &Co., Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A.(北米以外では MSD)は、本日、マルチキナーゼ阻害剤「レンビマ(R)」(一般名:レンバチニブメシル酸塩)について、日本において新たに「切除不能な肝細胞癌」の効能・効果追加の承認を取得したことをお知らせします。
今回の承認は、「レンビマ」について、世界で最初の切除不能な肝細胞がんの適応での承認であり、また、日本において、肝細胞がんの全身化学療法の一次治療薬として、約 10 年ぶりの新たな治療選択肢の追加となります。加えて、エーザイと Merck &Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.による、2018 年 3 月の「レンビマ」の共同開発・共同販促*に関する戦略的提携契約の締結後、初の承認となります。
今回の承認は、エーザイが実施した「レンビマ」の全身化学療法歴のない切除不能な肝細胞がんの患者様を対象とした臨床第III相試験(304/REFLECT 試験)の結果に基づいています。本試験の結果、「レンビマ」は、標準治療薬であるソラフェニブを対照として、全生存期間(中央値)の統計学的な非劣性を証明し(「レンビマ」群 13.6 カ月 vs ソラフェニブ群 12.3 カ月、ハザード比 0.92(95%信頼区間:CI =0.79-1.06))、主要評価項目を達成しました。また、副次評価項目である無増悪生存期間(ハザード比0.66(95%CI = 0.57-0.77)、p < 0.00001)、無増悪期間(ハザード比 0.63(95%CI = 0.53-0.73)、p <0.00001)、および奏効率(「レンビマ」群 24% vs ソラフェニブ群 9%、p < 0.00001)について、ソラフェニブに対して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。さらに、全般的なクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の評価(事前に規定した副次評価項目)において、ソラフェニブと比較して、痛みや下痢などの QOL の悪化を遅延しました(名目 p 値 < 0.05)。本試験の「レンビマ」投与群で高頻度に確認された有害事象(上位 5 つ)は、高血圧(42%)、下痢(39%)、食欲減退(34%)、体重減少(31%)、疲労(30%)であり、これまでに認められた安全性プロファイルと同様でした。
肝がんはがん関連死亡原因の第 2 位であり、世界で年間約 75 万人が肝がんのために亡くなっています。また、年間新規患者数約 78 万人の約 80%が、日本と中国を含むアジア地域に集中しています。肝細胞がんは、肝がん全体の 85~90%を占めており、国内においては、肝細胞がんの患者数は約 4 万2 千人 3、年間死亡数は約 2 万 6 千人と報告されています。切除不能な肝細胞がんは、治療方法が限られており、予後が極めて悪く、アンメット・メディカル・ニーズが高い疾患です。
エーザイ株式会社の執行役 オンコロジービジネスグループ チーフメディスンクリエーションオフィサーである大和隆志博士は、「今回の「レンビマ」の効能・効果追加の承認により、日本において、約 10 年ぶりの肝細胞がんの全身化学療法(一次治療)に対する新たな治療選択肢を提供できることを誇りに思い、「レンビマ」が肝細胞がんの治療に貢献できることを期待しています。当社は、がん患者様とそのご家族に「治癒への希望」をお届けできるよう、引き続き、がん領域の研究開発に邁進してまいります。」と述べています。
Merck &Co, Inc. Kenilworth, N.J., U.S.A. のシニアバイスプレジデント、グローバル臨床開発責任者でチーフメディカルオフィサーの Roy Baynes 博士は、「本日の承認は「レンビマ」にとって重要な最初の一歩であり、両社の提携下における最初の重要な薬事上のイベントです。この新しい効能・効果の承認にあたりエーザイにお祝いを述べるとともに、この重要な治療選択肢を患者さんのもとに共にお届けするこ
とを楽しみにしています。」と述べています。
本効能・効果追加の承認を受け、エーザイは Merck &Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.より、開発マイルストンを受領します。本マイルストン受領によるエーザイの平成 30 年 3 月期の通期連結業績予想に変更はありません。
本リリースの詳細は下記をご参照ください。
http://www.eisai.co.jp/news/news201823.html
概要:エーザイ株式会社
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