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近年、私たちの日常生活において、情報の受け取り方は大きく変わりつつあります。スマートニュース株式会社が実施した「スマートニュース・メディア価値観全国調査2025」によると、日本国内でも「ニュース回避傾向」が浮き彫りになっています。この調査では、全体の18%の人々がニュースを意識的に避けていることが明らかになりました。この「ニュース回避傾向」は特定の世代に顕著に現れており、特に30代が22%と最も高い割合を示しています。一方で、60代ではこの傾向が最も低く、わずか13%にとどまっています。このことは、情報収集へのアプローチが世代ごとに異なることを示唆しています。特に若い世代ほど、情報が乱れがちな環境から距離を置こうとする姿勢が強いようです。
調査で明らかになったもう一つのトピックは、ニュースを避ける理由です。回答者の61%が「気持ちが暗くなる・気分が悪くなる」と回答しており、メディアが伝える情報の性質が問題視されています。また、ニュースを避ける理由としては刺激的で関心をあおるようなセンセーショナルな見出しが多すぎるという回答も多く見受けられました。
避けたいニュースのジャンルについても興味深い結果が出ています。「芸能(有名人のゴシップ含む)」は22%と最も多く、続いて「戦争・紛争」が19%でした。多くの人々が、このような話題に触れたくないと感じる理由として、ストレスや不安が関連していると考えられます。ニュース回避傾向が見られる人々の中でも、「頻繁に」回避しているグループは特に顕著です。このグループの65%が「芸能」のニュースを避けていることがわかりました。この傾向は「たまに」回避をする人々とは大きく異なり、回避傾向が強い場合、より特定のジャンルに対する反発が見られました。
スマートニュース・メディア研究所の調査結果は、現代のメディア環境における重要な課題を浮き彫りにしています。特に、ニュースを避ける姿勢が広がる中で、メディアはどのような情報を提供し、どのように受け手の信頼を得ていくべきかが問われるでしょう。今後は、この「ニュース回避傾向」がどのようにメディアのあり方を変えていくのか、さらなる分析が求められます。
詳しくは「スマートニュース株式会社」の公式ページまで。
レポート/DXマガジン編集部小松