「絶望的に今葬儀業界がダメになってるのは、安い金額でつって『実際の葬儀の時にはつり上げればいいや』が横行していることです」

 現在の葬儀業界を自身のTwitterで痛烈に批判したのは、佐藤葬祭の代表取締役社長で、YouTubeでは葬儀の知識などを発信している佐藤信顕さん。

 ツイートによると、事前に家族葬で40万円のプランを提示したにもかかわらず、最終的に120万円くらいの金額を請求することが葬儀業界では当たり前になっているのだといいます。さらに必要な項目も見積もりに記載しないケースも横行しているのだとか。

 なぜ、そのような現状になってしまったのでしょうか。投稿主である佐藤さんに電話取材しました。

 一番の原因は新型コロナウイルスの影響。葬儀に人を集めることができなくなり、規模が縮小したことで、葬儀会社の儲けが減ってしまったのだそう。そこで葬儀会社は利益を出すために前述したようなことをしている場合があると明かしてくれました。

 佐藤さんのもとには、葬儀費用をつり上げられた経験者たちから、「全然、安くなかった」「広告では安くなると書いてあったのに現実には安くならなかった」という声がよく届くようになったといいます。「コロナ禍になり、そういう声を聞くことが増えた」と佐藤さん。

 葬儀費用をつり上げられないため、大切なことは「総額の見積もりを必ずとること」と佐藤さん。「私が払う、お布施以外の金額はいくらですか?」という聞き方を葬儀会社にすることをすすめていました。

 そのような対応を消費者側がすることが、金額をつり上げようとする葬儀会社を減らすことにもつながるとのことです。

<記事化協力>
佐藤信顕さん(@satonobuaki)

(佐藤圭亮)

情報提供元: おたくま経済新聞
記事名:「 葬儀業界がダメな理由は「金額のつり上げ」 葬儀社の代表が警鐘