私たちがいくら猫を愛しても、種族を越えることはできません。
そのため、猫の感情表現は、人間の価値観や考えでは理解できないことも多いのです。
今回人間界では愛情表現として使われない猫からの愛情表現と、一見猫からの愛情表現に見える『怖い噂』のある猫の行動をいくつかまとめてみました。
◆意外な愛情表現
①甘噛み
本気ではないけれど、猫に指先を噛まれたことのある飼い主さんは多いはず!
私もよく猫を膝にのせているときに、かぷかぷと指先を噛まれたものです。
膝に乗っているのが嫌で、猫が攻撃をしてきているのだと思っていたのですが、実は甘噛みは猫からの『愛情表現』である場合もあるんです。
膝に猫が乗っていて、飼い主さんが猫を撫でていなかった場合は猫が甘えて『撫でてーかまてー!』と飼い主さんに訴えているサインなのだそう。
猫なりに自分にかまってほしいと最大限アピールして、あなたに対する愛情を伝えてくれている行動のようです。
また、膝に猫が乗っているときだけではなく、猫に対して何もしていないときに、猫が飼い主さんを甘噛みするのは『遊んでほしい』や『かまって欲しい』というサインだと言われています。
甘噛みされるのはちょっと痛いかもしれませんが、飼い主さんの手が空いているようであれば、猫からのせっかくのお誘いにこたえてあげましょう♪
②尻に敷く
『尻に敷かれる』というと一般的には『尻に敷いてくる相手に強く出られない』ことを指します。
しかし、猫の場合は人間の顔を座布団やイスと勘違いしてるのか?と思うくらい、自然にお尻を人の顔に乗せてきます。
猫は物理的に人間の顔を尻に敷いてくるのです。
寝転がっていたら猫の顔が迫ってきてお尻に敷かれた…という経験があるのはきっと私だけではないでしょう。
時にうんちやおしっこをしたその足で、人の顔の上にお尻を近づけてくる猫。
シチュエーションだけ見ていると、『嫌がらせ』とも見えるのですが、こちらも実は猫の愛情表現。
猫にとってお尻を向けてくるのは『信頼の証』といわれています。
人間もですが、信頼している人にしか背中を預けられないのと同じように、猫も信頼のおける相手にしかお尻を向けることはないのだそう。
あなたに対して信頼感があるからこそ、お尻を向けてくるのでしょう。
また、猫の肛門付近にはフェロモンをだす分泌線があり、猫たちは互いにお尻を嗅ぐことで挨拶を交わします。
あなたの事をお尻に敷く猫も、あなたに対し友好の証として『お尻を嗅いでもいいよ』とお尻を向けている可能性もあります。
うんちをしたての猫のお尻を嗅ぐのは少し嫌ですが、お尻以外の部分を嗅いであげると、猫は満足するかもしれませんね。
◆愛情表現に見える怖い行動
①甘噛みしたあとに舐める
甘噛みは猫の愛情表現って先に書いていなかった?と思う方もいるかもしれませんね。
もちろん、甘噛みは猫の愛情表現のひとつではありますが、甘噛みには猫の色々な気持ちを表現する手段でもあります。
たとえば、撫でるのをやめて欲しいときにも猫は甘噛みをすることがありますし、単純に歯が痒くて甘噛みをすることもあります。
それだけではなく、ちょっと怖い理由で猫が人間を甘噛みすることがあるのだそう。
猫が興奮して飼い主さんを甘噛みしたあと、ペロペロと噛んだ部分をなめてくること、ありませんか?
反省しているようにも見える行動ですが、実は猫が飼い主さんを甘噛みをした後に、噛んだ部分を舐めてくるのは猫が飼い主さんを『味見』をしているだけ、という説があるんです。
噛んだ後にペロペロと舐めるのは、獲物を捕獲した後、食べる前の『味見』の行動に似ていることから、飼い主さんに対して甘味噛みしたあとに舐めるのも『味見』だと考えられているようです。
②弱っているときにそばにいてくれる
風邪を引いたとき、少し弱っているとき、猫がそばにいてくれることはありませんか?
自分のことを心配して猫がそばにいてくれている!と喜んでしまうシチュエーションですが、実はこの行動、『飼い主さんを食べるため』にそばにいる、という説もあるのだそう。
元々猫は肉食動物なので、弱るのを待って食べてやろうという気持ちがどこかにあるのかもしれません。
しかし、実際に突然死した飼い主さんのそばにいた猫が飼い主さんを食べてしまうという事例は、犬に比べて猫は少ないのだそう。
私は猫ではないので、猫の詳しい気持ちや葛藤はわかりませんが…
弱っているときにそばにいてくれる猫は『このまま飼い主さんが死んだら食べちゃおうかな』という気持ちも少しはあれど、『飼い主さんが心配』という気持ちの方が強いのだと思います。
情報提供元: 猫壱